9VAe(きゅうべえ)とは
「9va-pi」きゅうべえpi は、2015年「みんなのラズパイコンテスト」で優良賞をもらったフリーのアニメーション作成ソフトです。ラズベリーパイ用に開発されましたが、Windows版、Mac版、Ubuntu版もあります。9VAe(きゅうべえ)が総称です。
形の変形ができる2Dキーフレームアニメーション
9VAe(きゅうべえ)は、形の補間ができるのが特長です。図形の移動、サイズ変更、回転、パスにそった移動などができるソフトはよくありますが、形を正確に変形できるソフトは、あまりありません。
まず、下のアニメを見てみましょう。
マシンガンの銃口の黄色い閃光と赤い炎の間のアニメーションが、2つのキーフレームから作られており、その間の時間は1秒に設定されています。これを秒10コマで出力したので、10枚の絵で発砲が表現されています。
次のアニメは、銃口の部分だけを取り出したものです。左側の2枚の絵がキーフレームです。
中央のアニメは、キーフレーム間が1秒で、中間の絵8枚が自動生成され、黄色い閃光から赤い炎まで変化していきます。
右側のアニメは、キーフレームの間を、0.2秒に設定したアニメです。この場合、1秒間に黄色と赤を5回繰り返しています。
秒間のコマ数が少ないときのアニメGIF出力
さて、問題にしたいのは、秒間のコマ数が少ない場合です。上のアニメを秒間のコマ数5コマ(0.2秒間隔)で出力するとどうなるでしょうか。右側のキーフレームの間隔も0.2秒なので、時間どおりに出力すれば、すべて黄色か、すべて赤か、それとも中間の形になってしまいます。
そうすると、銃が発砲しているようには見えません。9VAe(きゅうべえ)には、それを防ぐ機能がついており、以下のような出力になります。点滅の間隔は上のアニメより遅くなりますが、点滅しているように見えます。
さらに、秒間のコマ数を3コマに減らすと以下のようになります。中央のアニメと右側のアニメで異なる調整が行われている点に注目してください。
ぶれ線
上の炎には、ぶれ線の効果がつけられています。
キーフレーム1枚の絵でも、ぶれ線の効果をつければ、下のように手描きアニメのような表現ができます。
9VAe(きゅうべえ)の利用方法
9VAe(きゅうべえ)は
- 操作が簡単で初心者でも使える。
- アニメGIF出力すれば、Qiitaや、PowerPointにはめ込める。
- データがベクトル形式なので修正が簡単。
- 一度作成したアニメは、素材として、流用できる。
- SVG形式のベクトルデータを読み込めば、内部形式に変換され、形が変形するアニメが作れる。
- アニメGIF、アニメSVG、QuickTime(9va-mac)、連番出力(9va-win, 9va-pi)ができる。
9VAe(きゅうべえ)は、ちょっとしたアニメ作成に便利で役立つお勧めのフリーソフトです。
おまけ
サンプルアニメーションは、Pixiv「うごイラ」の【9VAe】快盗ハラマン「実体TV」第3話の1シーンです。興味のある方はご覧ください。