毎回どうだっけ?となるので簡単メモ。(いい加減覚えろ)
一般的なLANネットワークを使用するシステムにおいて、使うケーブルはたいてい2種類。
■ツイストペアケーブル
一般家庭でも使われているLANケーブル。一般的にはUTP(Un Shielded Twisted Pair)ケーブルが使われる。
接続コネクタは一律で"RJ45"
。ケーブル種別はCAT5,CAT5e,CAT6,CAT6a,6eなど。
基本的に1GにはCAT5eかCAT6、データセンターの10GにはCAT6aかCAT7が使われる。
以下、通信規格例
・10BASE-T
・100BASE-TX
・1000BASE-T(5e-)
・1000BASE-TX(6-)
・10GBASE-T(6a,6e-)
ちなみにCAT7はSTPケーブルになりあまり使われていない。CAT8に至っては完全にオタク向け。
高性能になってはいるものの、LANケーブルの長さには限度があり最大100mまでしか長さをだすことができないので、より長い接続が必要なら光ケーブルを使う。
・ストレートケーブルとクロスケーブル
見た目だけだとぱっと見わからないが、ツイストペアには種類として"ストレートケーブル"と"クロスケーブル"がある。
PCやルータのLANポートにはMDIが使用され、スイッチのLANポートにはMDI-Xが使用されている
⇒MDIとMDI-Xの接続にはストレートケーブルを使用する。
⇒MDI同士やMDI-X同士のLAN接続ではクロスケーブルを使用する。
※判別方法は、コネクタのピン配列が両端で同じであればストレート、異なっていればクロス。
※クロスケーブルが必要なのは100Mbpsで接続する時のみ。
※ギガビットの場合は仕様にストレートとクロスの自動判別機能があるため、最近のネットワークではクロスケーブルを使うことはほとんどない。
■光ケーブル
主に企業のシステム間とかデータセンターで使われ、芯線にガラスや透明なプラスチックを用いたケーブル。黄猿が通る。
コネクタには複数種類があるが、主なものはSCコネクタ
とLCコネクタ
。
SCコネクタ
はGBICトランシーバーに接続され、ONUやM/C (メディア・コンバータ)で使われる大きめのやつ↓で、
LCコネクタ
はSFPトランシーバーに接続され、サーバ・ストレージ・スイッチに使われる小さめのやつ↓。
※サーバやストレージ等双方向のデータ転送が必要になる場合、2芯で送信用/受信用で別々の光ファイバをわけて通信させている。
SCのみ対応の機器ならGBIC変換やLC-SCケーブルなどが必要。
また、主に40G以上の伝送に使われるMPOコネクタもある。
ブレークアウトケーブルを使うことで、分岐させることも可能。
例)
QSFP(40G) 1本から、SFP+(10G) 4本
QSFP28(100G) ×1本から、SFP28(25Gbps) 4本
■光ケーブルのマルチモードとシングルモード
モードによって使われるケーブルが違う。
・マルチモードファイバ MMF
使用例:サーバHBA、ストレージ、FCスイッチ
規格(1000BASE):1000BASE-SX
距離(1000BASE):275m (62.5μm) 、550m (50μm)
規格(10GBASE):10GBASE-SR
距離(10GBASE):33m (62.5μm) 、300m (50μm)
短距離向け。価格が安い。
10GbEの伝送にはOM3ファイバーケーブルが利用される。
10GbE以上の伝送にはOM4ファイバーケーブルが利用される。※OM3でも、40G, 100Gで利用できる。
・シングルモードファイバ SMF
使用例:データセンタの構内配線、海底ケーブル
規格(1000BASE):1000BASE-LX
距離(1000BASE):10km
規格(10GBASE):10GBASE-LR
距離(10GBASE):10km
長距離向け。価格が高い。
OS1やOS2ケーブルが使用される。
■トランシーバの種類
光ケーブルの接続口に必要。これが高い!トランシーバとかモジュールとかメディアとか呼び方は色々。
ケーブルの芯が分かれている場合、T(送信)とR(受信)の接続に注意が必要
・GBIC
1Gbps対応
大きいSCコネクター
が使われる。
SFPよりデカい。
・SFP(ミニGBIC)
1Gbps対応
小さいLCコネクター
が使われる。
GLC-LH-SM
1Gbps対応
SMF,MMF両方に対応
SFPモジュールとして同じ感覚で使用することができる
GLC-TE
1Gbps対応SFPだがコネクタはRJ-45 ⇒メタルケーブルが使える。
・SFP+
10Gbps, 1Gbpsを処理できる
一般的なSFPと同じ形状。
・SFP28
25Gbps, 10Gbps, 1Gbpsを処理できる。
SFP+とピン配列は互換性。
マルチMMFならSR、シングルSMFならLR。
・QSFP+
40Gbps対応
SFP+(10Gbps) x 4
QSFP+は、SFPやSFP+と形状が異なる。デカい。
・QSFP28
100Gbpsまで対応
SFP28(25Gbps x 4)
QSFP+と同じ形状。デカい。
CVR-QSFP-SFP10Gアダプタ
■40G以上の光伝送について
1G や 10G などでは、2芯(=1対)のファイバで送受信を行う。
が、マルチモードファイバ 40GBASE-SR4
、100GBASE-SR4
のMMF伝送の場合、8芯(=4対)を使って送受信を行うため、光ファイバもそれに対応した芯線数が多いMPOコネクタ付きケーブル(通常12芯のMPO-MPOの光ファイバ)が必要で、この12芯のうち4芯を送信に別の4芯を受信に用いて通信が行われる。
これに対して、QSFP BiDi (Bidirectional=双方向)トランシーバ
は、そのトランシーバ内で波長を多重化することで、光ファイバー1心で送信と受信双方向の通信を行う。
⇒ 従来多く用いられている 2 芯のマルチモード光ファイバ(LCコネクタ、OM3 MMF や OM4 MMF)上で、40G/100G を実現できる。
※形状は通常SFPと同じだが、対応する機器が必要。
これでパッと型番見せられても大丈夫やろ…(白目)■3rdparty製のSFPを使用する場合
純正品はとても高いので、3rdpartyのものを使用することもあるかと思いますが、
機器によっては認識しなかったり、事前に認識させるようなコマンドが必要だったりするので注意が必要です。
例えばCisco Catalystで以下のように挿入後にerr-disabled
状態となることがあります。
Port Name Status Vlan Duplex Speed Type
Te1/0/1 L3SW01 err-disabled 1 full 1000 1000BaseSX SFP
log見るとnot supported
とありますね。
Dec 27 11:20:54.154 JST: %PLATFORM_PM-6-MODULE_ERRDISABLE: The inserted SFP module with interface name Te1/0/1 is not supported
Dec 26 16:16:39.456 JST: %GBIC_SECURITY_CRYPT-4-VN_DATA_CRC_ERROR: GBIC in port 1 has bad crc
Dec 26 16:16:39.456 JST: %PM-4-ERR_DISABLE: gbic-invalid error detected on Te1/0/1, putting Te1/0/1 in err-disable state
以下のコマンドを実行することで使用可能になります。
(config)# no errdisable detect cause gbic-invalid
(config)# service unsupported-transceiver
Warning: When Cisco determines that a fault or defect can be traced to
the use of third-party transceivers installed by a customer or reseller,
then, at Cisco's discretion, Cisco may withhold support under warranty or
a Cisco support program. In the course of providing support for a Cisco
networking product Cisco may require that the end user install Cisco
transceivers if Cisco determines that removing third-party parts will
assist Cisco in diagnosing the cause of a support issue.
参考:
https://network.oreda.net/
https://www.macnica.co.jp/business/semiconductor/articles/broadcom/135615/