はじめに
Nutanix Cloud clusters on AWSの第二弾です。
前回は、Nutanix Cloud Clusters on AWS(NC2onAWS)をデプロイしてPrism Centralまで稼働させました。
時間の都合で稼働させてすぐに終了となりましたが、今回はNC2onAWSを実際に稼働させ、AWSのSubnetを作成・NC2側に接続し、ISOイメージをアップロードして、ワークロード(VM)を稼働させるところまで進めています。
また、NC2onAWSの大きな特徴である、ハイバネートも実際に試しました。
今回の流れ
- NC2onAWSをデプロイ
- NC2onAWSが動くVPCにSubnetを作成
- ISOイメージをオンプレミスからアップロードする。
- 実際に仮想マシンを動かす。
- NC2onAWSをハイバネートする。
というながれで進めていきます。
環境準備
セットアップ情報はこちら
ネットワークアドレス周りは以下のように構成しています。
- アドレスブロック : 172.27.160.0/21
- リージョン : オレゴン(us-west-2)
- サブネット : NC2onAWSデプロイ時に新規作成
- VPN : オンプレミスと接続(TGWは使っていません。IPSecで接続(BGPあり))
デプロイの簡単な説明
デプロイ時のパラメータをキャプチャで説明していきます。
- AOSは6.8.1でデプロイ、ライセンスはNCIを選択します。
- ホストタイプはz1d.metalの1ノード、RFは1です。
なお、us-west-2だとインスタンスは以下が選択可能です。
- VPCは新規(existing VPCは次回)
Flowは今回は未デプロイです。(AWSのSubnetに仮想マシンを動かすシナリオ)
Access PolicyはVPN経由での接続ですので、Restrictedにしています。(PublicにするとALB経由になります)
なお、オンプレミスからのアクセスを考慮して、172.16.0.0/12を追加してます。
NC2onAWSのVPCはルートテーブルが2つ利用されます。
オンプレミスからBGPを用いて接続する場合は伝搬設定を忘れないようにしましょう。 - オンプレミス側からは、このような形で見えます。(BGPでAdvertiseされてくるのは、VPCアドレス)
今回はFortigateでIPSec(BGP)を終端しています。
ワークロード(VM用)のサブネット作成
- マネージメントコンソールで作成しておきます。
ワークロード用はworkload01を利用します。(172.26.162.0/24)
- Prism Elementで作成したSubnetの登録を行います。
Setting -> Network Configrationで遷移します。
Subnetを選択して登録します。
ネットワーク関連メモ
・RouteTableは2つ
・NAT Instance経由でインターネットアクセスが可能
・VPNGWの伝搬がデフォルトOFFのため、明示的に設定が必要
・NC2onAWSの仮想マシンは、AWS上からみるとホストの上で動いている形になるので、VMのアドレスがホストのセカンダリIPとして登録されます。ACLやSGを登録する必要があるので注意してください。(悩みました)
ISOイメージのアップロード
-
Nutanixで仮想マシンを新規で作る場合、ISOのアップロードが必須になります。
VMwareのように、Client環境のISOから直接ブートできませんのでご注意ください。
Windowsをデプロイする場合はvirt-ioのドライバの読み込みが必要です。(セットアップ時にドライブが見えません)
なお、Windowsの場合はログイン後の最初の作業としてドライバーを入れないとネットワークも利用できません。(NICなしになる) -
アップロードの流れは以下の通りです。
Prism Elementの画面からSetting -> Image Configurationをクリック
Upload Imageをクリック(既にISOイメージありますが・・・)
Create Imageに入力し、Storage Containerを選択、Upload a fileでISOを選択してUpload
仮想マシン作成
仮想マシンの作成はPrism ElementのVMのタブから作成します。
必要なパラメータは以下の通りです。
- ホスト名やタイムゾーン
- vCPU個数
- CPUあたりのコア数
- ディスクの定義(デフォルトはCDのみです)
- NICの数(サブネットもここで定義します)
画面イメージはこちらです。
ホスト名/タイムゾーン
CPU/メモリ関連
ディスク関連
NIC関連
実際の仮想マシンは、このようなイメージで表示できます。(コンソール)
ハイバネート機能
NC2onAWSの大きな特徴として、ハイバネート機能があります。
ホスト全体を一時的に停止することで課金停止が可能です。
実行できる条件は以下となります。(当方しらべアップデート入るかも)
ハイバネートのポイント
- 仮想マシンはすべて停止(CVM以外)
止めていないとエラーで失敗します。 - MyNutanixのNC2コンソールよりHibernateを選択
- z1d.metal 1ホストだと、30分程度で停止
- 復元(Resume)時も30分程度
HibernatedからResume時にACLが怪しい動きをしたので調査中です・・・。
入れ方の問題だと思いますが・・・。
画面イメージ(ハイバネート)はこちらから
画面イメージ(レジューム)はこちらから
最後に・・・
次回は、Prism Central(Flow)や、オンプレミスからのマイグレーション(Move)などを取り上げていきたいと思います。
最後までご覧頂きありがとうございました。