LoginSignup
4
4

More than 1 year has passed since last update.

Cloudflare ZerotrustでSecure Web GatewayとRemote Accessを実現する

Last updated at Posted at 2023-04-14

Cloudflare Zerotrustについて

本人のナレッジメモも含まれます。
2023/4/15
Connectorのセットアップを作成済みです。
DNSでセキュリティーの部分も作成済み。

サービス概要

  • サービス概要は以下の通りです。
    Cloudflare Zerotrustは、Cloudflare社が提供するZerotrustサービスです。
    Cloudflare AccessとCloudflare Gatewayという大きく二つのコンポーネントに分かれています。
    Cloudflare Access : 主にZTNA(Zerotrust Network Access)を実現するソリューション
    Cloudflare Gateway : 主にSWG(Secure Web Gateway)を実現するソリューション
    今回は無償版のCloudflare Zerotrust(50名までは無償/サポートなし)を利用しています。

  • 基本的な考え方のまとめ
    Cloudflare Zerotrustは、アクセス先(オンプレ)にCloudflaredというアプリで実装します。
    Cloudflaredは、Ubuntu、CentOS、Windowsなどで稼働可能です。
    Cloudflaredは、ARM版でも稼働します。(AWSのGraviton(c6g.mediumでも問題なく稼働))
    CloudflaredはConnectorとして動くので、内部アクセスはNAT(稼働するサーバのIP)になります。
    CloudflaredのスケールアウトはConnectorを増やすことで対応可能です。
    TCP/UDP/ICMPをカバーします。(ICMPは2023年3月に利用可能になりました)
    ConnectorはDNS、HTTPS、QUICを利用します。(プロトコル関係は後述)
    トンネル接続の場合はQUICが必須です。
    他ソリューションだと、ZscalerのZPAに近いです。
    端末側にはCloudflareのWarp Clientを利用します。(プロトコル関係は後述)

  • プロトコル関係のまとめ
    Cloudflaredのプロトコル関係はこちら
    https://developers.cloudflare.com/cloudflare-one/connections/connect-apps/do-more-with-tunnels/ports-and-ips/
    Warp Clientのプロトコル関係はこちら
    https://developers.cloudflare.com/cloudflare-one/connections/connect-devices/warp/deployment/firewall/

  • 導入する前に考慮すること
    既存のVPNとの置き換えの場合は、デバイス固有のIPという概念がなくなります(ConnectorでNATされます。)
    WarpClientもモバイル側にPPPアダプタの様な動きをしますが、上記の通り接続先からは見えなくなりますのでご注意ください。
    モバイル側のアドレスをオンプレミス環境で特定したい場合は、後述するMagic WANを利用すると実現可能となります。

  • TIPS
    Magic WANを入れるとISP Shared(100.96.0.0/16)のアドレスになるが固定が可能です。
    Cloudflareのポータルで、端末単位でISP Sharedのアドレスが付与されます。
    端末情報はCloudflareのポータルからこんな感じで見えます。
    image.png

準備するもの

  • 適当なドメイン(.comとか.netとか.infoとか何でもOKです。)
    CloudflareはDNSサービス自体も無償で利用できるので、適当にドメインをとって権限DNSをCloudflareに設定します。
    DNSレジストラとしての機能もありますので、Cloudflareでドメインを取るのも可能です。
    私は、複数ドメイン持っているので、レジストラは既存を使って、権限DNSだけCloudflareに設定しました。

  • クレジットカード
    登録時にクレジットカードの入力を求められます。無償版の機能だけ使っておけば課金されません。

  • Team名を決めておく
    zerotrustを接続するときの名前を決めておきます。(ユニークである必要があります)
    あとからでも変更が可能です。Zerotrustセットアップ時に必要。
    image.png

Cloudflareのサービス概要はこちらです。(Webページの抜粋)

2023/4/14 現在の情報です。
image.png

オリジナルのリンクはこちら
50ユーザまでは、コミュニティーサポートですが無償なのは素晴らしい。
https://www.cloudflare.com/ja-jp/plans/zero-trust-services/

ドキュメントが非常に充実してます。(英語です)
https://developers.cloudflare.com/cloudflare-one/

無償版でできること

CloudflareのZerotrustですが、無償版(Freeプラン)でほとんどの機能が利用可能です。
サポートが受けれない(コミュニティーサポート)ので、サポートが必要であれば有料プランをお勧めします。
契約プランはリセラー専用プランとなります。

セットアップの流れ

セットアップの大きな流れは以下となります。

  1. アカウント作成(クレジットカード要)

  2. ドメイン登録(ドメイン要)

  3. ゼロトラストセットアップ(エンロール設定、WARPポリシー、FWポリシー、SSL解読対象外設定、ID登録など)
    設定するところは割とたくさんありますが、概念だけ分かれば対応可能です。

  4. コネクタ(Cloudflared)の導入
    WebのUIから設定を作って流し込む方法が一番簡単ですが、冗長構成やVRFを組む場合はCLIからのセットアップが必須です。
    GUI+流し込みで対応もできます。簡単なガイドはこちらで。
    ①Tunnelsをクリック
    image.png
    ②Create a tunnelをクリック
    image.png
    ③トンネル名を入れる。
    image.png
    ④OSを選んで、画面の指示に従います。(黒い部分はセットアップキーです)
    image.png
    ⑤Connectorがセットアップされます。
    image.png
    ⑥このコネクタ(Cloudflared)が処理するサブネットを入力します。
    image.png
    これで、セットアップは完了です。
    Public Hostnameを設定すると、外部ホストを内部に公開できますが、本書では省略します。

  5. WARP Client導入
    ダウンロードしてモバイルで利用するPCに導入します。
    何も設定しなければ、無償版のCloudflareとして利用可能(赤い画面)
    Image.png
    ゼロトラストを設定すると青い画面に遷移します。(同じアプリが遷移します)
    Image.png

  6. 利用開始

DNSによるセキュリティー対策&コンテンツフィルタ

少しだけゼロトラストからは外れますが・・・。
Cloudflare ZerotrustはDNSによるコンテンツフィルタも利用可能です。
IPの登録が必要ですが、たとえば自宅が固定IPの場合ですと固定IPを登録して、DHCPで配布するDNSの設定をCloudflareに向けることで、セキュリティー対策が可能となります。対象のサイトのQueryでCloudflareのCDNにRedirectしてブロック画面を表示しているようです。無償でここまでできるのは本当にありがたいです!。

  • DNS Location設定
    image.png
  • DNSは以下のように払い出されます。
    マスクしていますが、こちらのDNSをDHCPで配布すればコンテンツフィルタが利用できます。(SSL解読はできない)
    image.png
  • DNSのセキュリティーポリシーはこんな感じで設定しておきます。
    image.png
  • アダルトサイトでブロックを確認します。
    image.png
    DNSのRedirectで実現していますが、たとえば自宅のテレビとかのブラウザでProxy設定したり、Warpを入れれないなどのシーンで効果を発揮します。(そもそも自宅にProxyは立てないって・・・)
  • CloudflareのポータルでDNSのブロックログが残されます。
    image.png

今後の予定

今後の予定はこのあたりをまとめていきます。

  • ドメイン登録まとめ
  • ゼロトラストセットアップ
    エンロールポリシー
    デバイスポリシー
    ネットワーク設定
    プロファイル設定
    ポリシー管理
  • Cloudflared導入
  • WARP Client導入(このあたりは他の方も書いてそう・・・)

少しづつまとめていきます。
最後までご覧頂きありがとうございます。

お役立ちリンク集

ドキュメント(英語です)
https://developers.cloudflare.com/cloudflare-one/
リポジトリ(本番環境で動かすならバージョンアップを考慮する必要あり)
https://pkg.cloudflare.com/index.html

4
4
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
4
4