エッセイです。技術的な要素やためになる話は登場しません。
学習方法は総務省のwebサイトや他の一陸技の合格体験記をお勧めします。
導入
流行り病で外出自粛してたある日、私は暇すぎるあまりTCP/IPの勉強をしておりました。
OSI参照モデルのアプリケーション層から始まり、物理層まで一通り復習したところ、ある疑問がもたげてきました。
😾「ふむ、それで物理層の下はどうなっているんだ、、」
ケーブル(UTP、光ファイバー)やら、無線規格(IEEE 802.11、IEEE 802.15.1)やら、色々出てきますが、ただの暗記にとどまり、それらがどのような仕組みになっているかはコンピュータサイエンスの世界ではさっぱりわかりません。
「専門分野じゃない!」と放棄して、GNS3でネットワークをシミュレーションしたり、Wiresharkでパケット収集したり、はたまた実機を拾って組み立てても良かったですが、どうしても物理層の下が気になります。
どうせ、暇すぎるので、深ぼるほかありません。
さっそく、ネットワークの下に位置してそうな技術や領域をネットの海で軽く漁ってみました。
- 伝送交換
- 電気工事
- 通信工学
- 総務省のホームページや所管法令などなど
なるほど、、全部やるには大学や各種専門学校に入り直す必要がありそうです。
ただ闇雲に色々な分野に手を出しても中途半端になるし、区切りがないと無限にキリがないし、どうやって深ぼろうか決めあぐねていたところ、とある資格を発見しました。
それが第一級陸上無線技術士、通称一陸技です。
一陸技はアマチュア無線家が一度は憧れる??らしい無線従事者国家資格の最高峰です。
真偽不明のランキングで一級建築士のすぐ下に位置していたりします。(多分うそ)
第一級陸上無線技術士
それよりも、どの文字をとっても強そうな響きなのがいいです。
第一級っていうのが、またエラそうでいいです。
これで私もつよつよエンジニアに擬態できるかもしれません。
(英名がTechnical Radio Engineerではなく、Technical Radio Operatorなのが少し気になるけど、まあいいでしょう。)
私は世の中が回復する前に、こいつを獲得して無線通信を掘り下げようと決意しました。
目標のあった方が精が出ますし、少しは体系的に学べるでしょうしね。
迷走編
すぐにでも始動しようと思って、適当に拾った合格体験記を見ると、筆記の他に電気通信術なる存在があることがわかりました。
電気通信術っていうのが資格唯一の実技で、モールス通信を実地で行うらしいです。
私は零戦隊員が戦艦に突撃する直前にモールス信号を鳴らしたというエピソードを映画で観てから、モールス信号に謎の憧れがありました。
😸「よし、まずはモールス信号や。これを機に無線通信と一緒に覚えちまおう!」
ちょっと調べてみると、ふむ、、これが明らかに一番大変そうです。
筆記は後回しにして、モールスのお勉強から始めます。
学習にはモールス符号を丸暗記したり、リスニングで耳から覚えるなど色々な方法がありました。
しかし、プログラミングと同じで実践に勝るものはありません。
ということで打鍵するため実機の調達です。
(PCのシミュレーションソフトじゃテンションが上がらないんですよ!)
そこで流行り病が少し落ち着いたタイミングだったので、秋葉原まで購入しに行きます。
幸い、何軒か開いてました。
実物をみて初めての感想は、高い、、、
どのモールス通信機をみても3万円以上します。
電鍵やらエレキーやら種類がありますが、結論どれも高いです。
店員さん曰く、需要がないから生産量が減って、値段が上がっているとのこと。
「高いから需要がないんじゃないかな」と、うだうだしていたところ、別のお店で9000円の機種を見つけました。
即買いです。
高価なものではないけれど、昭和の薫り漂う高級感があります。
帰宅して、間をおかずにワクワクしながら打鍵してみました。
🛎️「タンッタンッ」
そうです。私がアホです。
何も取り付けてないのに、電子音が出るわけがありません。
電鍵の場合、オシレーターという打鍵するとピーピー音を発する装置が必要だそうです。
ちゃんと質問していない私が100%悪いですが、ぼったくられた気分です。
返品不可だったので、こいつをなんとかして、使うほかありません。1
はじめはオシレーターを買って、電鍵に接続しようと考えましたが、まともなものは1万円以上します。
動かなかった場合、知識がないので、オークションで安いものは買えません。
予想外の出費に頭を抱えていた時、一縷の望みが現れました。
オシレーターは自作できるという記事を発見したのです。
😻「これしかない!!!」
翌日、秋葉原の地に舞い戻りました。
自作キットついでに、100均で安いはんだ関連のグッズをいくつか購入することにします。
正直はんだごて2は一度だけ使えればいいです。2000円強で済んだかと思います。
部屋の中だと、燃えたときに怖いので、ベランダで半田付けの作業をしました。
中学以来のはんだ付けに苦戦し、丸一日の作業です。
なんとか無事にモールス信号機が完成し、ピーピー鳴り始めたので、次の日からさっそく欧文と数字から始めました。
が、最初はなかなか難しいです。
まず、符号を体に馴染むように叩き込まなければなりません。
1週間くらい経って符号を覚え始めた頃、気晴らしに他の科目を見てみることにしました。
😽「他の科目はどんな感じなんや」
カチカチ🐭
🙀「なんか科目が違う気がする」
なんと、私が勉強していたのは第一級陸上無線技術士ではなく、第一級総合無線通信士でした。実技なんて存在しません。
👹「なぁ~に~?やっちまったなぁ!」
学習編
さて、振り出しに戻りました。
私はエンジニアを自称しておりますので、通信士になりたい訳ではないのです。
一総通の参考書を買ってなかったのは、不幸中の幸いでした。
さすがにテンションが駄々下がりしましたが、気を取り直して、一陸技の参考書をいくつか買いました。
(参考書の例)
法規という科目は暗記がメインでしたが、他の無線通信の科目はマクスウェル方程式、自由空間基本伝搬損失Γと意味がわかりません。数Ⅲはおろか大学レベルの数学がバンバン出てきます。やっていることは途中からただの数学です。
機械学習をしてた時も最終的に数式の羅列となり、途中でほっぽり出した記憶がありますが、CSでもDSでも無線でも結局は数学にたどりつくのだなあという境地に至りました。
最後らへん、数学がしんどすぎて無線通信の深掘りを忘れひたすら資格勉強に邁進していたのは、我ながらどうなんでしょう。。。
最後に
国家資格の中には、ITエンジニアに関係していそうでいなさそうで、面白そうな資格がいくつかあります。
私はただいま、小型船舶操縦士が気になっています。なぜなら、世界中の海(やべえ国の近くを除く)に自分で航海できるからです。
皆様もぜひ国家資格を検討してみてはいかがでしょうか。
資格証はシンプルでラメ入ってていい感じ👍3