僕がフリーランスのWEBエンジニアになってから10年以上が経ちました(今は法人化)。もしかすると今現在フリーランスのエンジニアになりたいと思っている誰かの役に立つかもしれないと思い、当時の話を書いてみます。
当時
当時、秋葉原にてアルバイトでC言語を使った組み込み系のエンジニアをやっていました。
元々ゲームプランナーを目指して企画書とかを作っていたので、大学で就職活動もせずだらだらしており、結局卒業後は就職もせず警備員のアルバイトをしていました。そんなことをしながら見つけた仕事がその開発会社だったので、ただプログラミングができるというだけで嬉しく、あまり待遇などは気にせず働いていました。
待遇
月給20万ほど。社会保険無し。しかも大きな仕事が入ると、徹夜続きでした。残業代なし。
日常生活
そんな中結婚しました。妻は働けないどころか入院とかしてたので、しょっちゅうお金が尽きて足りなくなってました。超貧困生活。
お小遣い稼ぎ
あまりにお金が無く困っていたので、なんとなくネットでお小遣い稼ぎについて調べてみました。当時お小遣い稼ぎサイトが流行っていたので、早速試してみました。具体的には
- サイトを作る
- アフィリエイト貼りまくる
- 相互リンクしまくる
- お小遣いメールのリンククリックしまくる
大手のお小遣い稼ぎサイトはこれで大儲けしているようでしたが、はっきり言って庶民は全く儲かりません。なんとかマイナスでは無かったですが、まったく意味のあるほどのプラスにもなりませんでした。
ちなみに、WEBプログラミングにはまっていたので、色々サイトを作ってアフィリエイトを試していました。
- 単なるHTMLのサイト
- Amazonアソシエイトを使って商品を検索できるPHPで作ったサイト
- PHP, MySQLで作ったレンタルブログやレンタルカウンターサービス
- PHP, MySQLで作ったコミュニティサービス
よく分かりませんが多分くだらないサイトも含めると10〜20サイトくらいは作っていたような気がします。もうほぼ消えてます。Windowsの自宅サーバーで公開してクラッキングされて自分のPCのデータを大量に削除されてしまったこともありました。何にしろ、このころから自分一人でサービスを作れる技術を着々と身に着けていたようです。
副業
はじめました。はっきりいってお小遣い稼ぎは金銭的に何の役にも立たないので、実際にPHPで可能な仕事を探してみることにしました。当時は
- @SOHO
- さぶみっと
あたりを筆頭に、たくさん案件サイトがあったので、自分でも出来そうなものにひらすら応募しまくりました。
(今だとランサーズとかクラウドワークスでしょうか。ずっと続けていくのは厳しいと思いますが、修行には良いと思います)
最初は数千円くらいでデータの並び順を変える、みたいな仕事で、簡単に出来ました。また同じお客様から仕事をもらえ、数十万程度の仕事をいくつかもらえるようになりました。
並行して案件を探して、継続して仕事をもらえるお客様が数人できました。生活はだいぶ楽になっていたような気がします(もう覚えてないけど)。
このころ、PHPのフレームワークを知り、CakePHP1で開発するようになりました。実際にチュートリアルを作成するスクリーンキャストを見た時の衝撃は忘れられません。当時はひどいフレームワークばっかりだったので、CakePHP1はかなり秀逸なフレームワークでした。仕事を楽にこなすために、徐々にこういった技術を習得していきました。
個人事業主登録をした
まだ会社はやめてません。が、個人事業主登録をしました。そもそも社会保険にも入れてもらえてないふらふらしている状態だったため、特に問題も違和感もありませんでした。
個人事業主になり、青色申告をすると控除が受けられるようになるので、単に会社で給料をもらっているよりも待遇が良く、しかも自分の仕事で使った費用なども経費にできるようになったので、年末調整の際に還付が受けられるようになりました。どんどん生活は改善していきます。
会社にいる理由を失った
そういったわけで、会社にいる理由がなくなりました。20万なんてちょっと頑張って他の案件をとれば手に入るし、保険がないのでどこからお金をもらおうと一緒。会社で無茶苦茶に頑張る意味が既に皆無でした。
(でも、メールや電話のやり取り、業務上最低限必要なことは多少学べました)
きっかけ
そんな時、たまたまとある掲示板でCakePHP1を使った月60万円の案件を見つけました。書き込んだ方に連絡し、その数日後に会社をやめました。
フリーランスになった
元々フリーランスみたいなものでしたが、完全に自宅での仕事のみになり、通勤から解放されました。結構前から会社は辞めたいと思っていたので、すごく嬉しく晴々しかったのを今でも覚えています。
何にしろ、昼間会社、夜フリーの仕事、という二重生活がずっと続いていたので、大変だった生活がようやく終わりました。
フリーランスになるために必要なこと
この辺は他に色々な人の記事があるのでさらっとだけ書いておきます。
自分で全部やる気合 & 健康 & 辛くても諦めないこと
当然のごとく。
仕事に必要な技術力を身につけておくこと
プログラムだけでなく、デザインにしろ何にしろ、技術力があるだけで人生はかなり有利です。
仕事を取れる環境を準備しておくこと
必須です。何も考えなしにフリーランスになってはいけません。ただ、現在は技術力や経験さえあればとりあえずSESとかでもよければすぐ仕事が見つかる気はしますが。
何にしろ下調べ等だけでなく、実際に準備をしてからの独立が必要です。
フリーランスになると良いことばかりか
良いこともありますが、大変なことも多いです。特に僕は一度もまともな会社に入っておらず、WEBエンジニアはフリーでしかやったことがなく、全てが勉強しながらだったので、知識が足りずトラブルが起こってしまったことも多くありました。
ちゃんとした会社だと新人が失敗してもベテランが解決してくれるかもしれませんが、僕のような状況だと誰も助けはなく全部自分でやるしかありません。(もしくは解決できないことは被害を被るしかありません)
トラブルというのはプログラミング上のことだけではなく、契約上のこととか、色々、全ての面においてです。この辺はまた別の記事で書くかもしれません。
決して良いことばかりとは思わないで下さい。トラブルは事前に避けるようにする、もしくは辛いことがあっても、自分でちゃんと解決する、という覚悟は絶対に必要です。
辞めたいと思ったことはあるか
あります。普通に就職でもしようかと考えを巡らせたことがあります。
最悪SESで食いつなげばなんとかはなりますが仕事は常時あるとは限りませんし、子どもができ家族が増えると安定の方が重要なのではないかと思うことが増えます。
そのため安定に少しでも近づけるため、お客様を増やすために開拓したり、別の稼ぎ方を模索したり、新たな記述を身につけたり、仕事の外でも(楽しみつつ)頑張れる人でないとフリーランスには向いていないと思いますので、安定という誘惑に負けてしまい続けられないと思います。
現在は
法人化はしていますが相変わらずほそぼそと続けています。数年前に大阪に引っ越したばかりなのでお仕事や横のつながりを随時募集中です。
技術力だけでなく、営業力、コミュニケーション力が強い人はどんどん業務を拡大していけるんだろうなと思います。
あと、やはりフリーランスになった理由の一つに自分でものづくりをしたい、という気持ちが大きかったと思います。現在は下記のようなサービスを作っています。まだアルファバージョンで開発中ですので、よろしければフォローをお願いします。