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react-hooks-global-stateの紹介

Last updated at Posted at 2019-12-01

はじめに

React Hooksがアナウンスされた時に、まずやってみようと思ったことが簡易なglobal stateの実現でした。React Hooks登場以前から試みていたのですが、それのHooks版を開発しました。

ライブラリ

このライブラリはとてもシンプルなものになっています。つまり、React ContextとReact Hooksを素直に使ったglobal stateになっています。

いくつかの特徴はありますが、あとで説明します。

使い方

まず必要なライブラリをimportします。

import React from 'react';
import { createGlobalState } from 'react-hooks-global-state';

最初にinitialStateを定義します。

const initialState = {
  count: 0,
  text: 'hello',
 };

次に、それをもとにglobal stateを作成します。

const { GlobalStateProvider, useGlobalState } = createGlobalState(initialState);

global stateを使うコンポーネントを作ります。

const Counter = () => {
  const [count, setCount] = useGlobalState('count');
  return (
    <div>
      <span>Counter: {count}</span>
      <button onClick={() => setCount(v => v + 1)}>+1</button>
      <button onClick={() => setCount(count - 1)}>-1</button>
    </div>
  );
};

useGlobalStateの引数にglobal stateのproperty nameを指定しているところがポイントです。これを指定することで他のpropertyが変更にあった場合でも本コンポーネントは再renderする必要がなくなります。

最後にAppでProviderを指定します。

const App = () => (
  <GlobalStateProvider>
    <Counter />
    <Counter />
  </GlobalStateProvider>
);

デモ

CodeSandboxで動作させることができます。

特徴

React ContextとReact Hooksを使ってglobal stateを実現するライブラリは世の中にたくさんあります。本ライブラリはそのうちの一つですが、いくつかの特徴があります。

select by property name

global stateを設計する上でのポイントの一つは、大きなstateのうち、一部分を使う場合にそれを限定して使うための仕組みです。例えば、Reduxではselectorというインタフェースを使って、stateから派生したデータを作ります。本ライブラリはよりシンプルな手法として、stateオブジェクトのproperty nameでselectするという手法を採用しています。これは、selectorのようにオブジェクトの深い構造をselectすることはできませんが、reselectのようなselectorをmemoizeする必要がないというメリットがあります。その代わりstateオブジェクトはflatになるような設計にする必要はあります。同様のアプローチを採用しているライブラリにstoreonがあります。

unstable_observedBits

本ライブラリは上記selectの実現にobservedBitsという仕組みを使っています。observedBitsについてはこちらの記事が詳しいです。この仕組みを使うと、contextが変更した際に、一部のコンポーネントだけを再renderすることができます。

おわりに

本ライブラリは、名前が直接的なためか比較的参照されることが多いようですが、実は今後の方針は悩んでいます。一つは、今回紹介しなかったreducerインタフェースがReduxの完全な互換にはできないことと、もう一つは、observedBitsが将来のReactでは使えなくなる可能性が高いことがあります。ユーザの利用シーンをヒアリングしつつ今後の方針を決めていきたいと思います。

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