システムに地図を取り入れるとなると、真っ先に思い浮かぶのはお馴染みGoogleマップや、専門家寄りのArcGISなどでしょうか。
これはこれで大変便利なんですが、小規模なシステムでかつ狭いエリアを対象にしたい場合は、大袈裟すぎたりします。そんな時は、GeoServerやOpenLayers、CesiumJSなどを駆使して要求を満たしていました。しかし、これだと色々書いて設定していく必要があり、とても面倒に感じていました。
もう少しシンプルで使いやすいGISはないものか、と思案していたところ見つけたのがこの デジタルツイン構築プラットフォーム『Re:Earth』でした。
前々から使ってみたかったので、今回はこれで、神社参拝マップなるものを作ってみました。
完成形はこんな感じ。
まだまだ調整したいところはありますが、コンテンツさえ用意できれば、1時間程度ポチポチするだけでこのような地図アプリを公開できるとは、驚きでした。いい時代になったもんです。
国交省のPLATEAU(プラトー)もちゃんと学習してみたかったのでどっちにするか迷ったのですが、まずはこっちから。
Re:Earthとは
『Re:Earth』は、フィジカル空間の情報をバーチャル空間に再現する「デジタルツイン」の基盤となるWebGISプラットフォームで、そのデジタルツインの基盤となるソースコードは、オープンソース・ソフトウェアとして公開されています。
環境
チュートリアルを見ればローカルマシンやAWSなどに自分の環境を立てることができます。今回は気軽に使いたいので、ノーコード。Re:Earth Cloudを利用しました。
システムアーキテクチャは以下の通り。
(出典:開発者ガイド>Common Guide)
ユーザ作成とサインイン
まずはここでユーザ作成し、サインインすると、以下の個人ポータルが表示されます。
プロジェクト作成
「新規プロジェクト作成」を押下し、プロジェクト名などを入力後、「作成」押下します。
プロジェクトの表示
追加したプロジェクト「神社参拝マップ」を選択すると、以下の画面が表示されます。
マーカの設置
画面上部アイコン列左端のピンを適当な場所にドラッグ&ドロップします。
右側にマーカーの情報を入力します。緯度経度、画像、テキスト情報などが入力できます。
インフォボックスの設置
マーカーにはインフォボックスを設置し、詳細情報を記載することができます。
小ウィンドウ中の「+」押下で、インフォボックス内にコンテンツを追加できます。設定可能なコンテンツの種類は以下の通り。
- Text
- Image
- Video
- Location
- Table
- HTML
標高データの設定
左側「シーン」を選択し、右側「地形」をONにして種類の「Cesium World Terrain」を選択すると地形の起伏が表現されます。
公開設定
公開URLから見て、地図をグリグリして遊んでみるとこんな感じになりました。
最後に
今回はとりあえず使ってみようとクラウドサービスを利用しましたが、OSSなので次回はコードの中身を追ってみようと思います。どうやって実装しているのか、を追っていくのはとても楽しみです。機会があればまたどこかで共有できればよいですね。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。