はじめに
本記事は、筆者の実体験をもとにした自身の思考整理を主な目的とし、
報・連・相にも関わる「認識共有」の観点から、
チーム作業における認識齟齬の発生要因とその防止策についてまとめたものです。
結論:認識共有は、定期的かつ適切なタイミングで行うことが重要
チームで作業を進める上で、最も避けたい事象の一つが 認識齟齬(すれ違い) です。
どれだけ優秀なメンバーが揃っていても、認識が揃っていなければ、期待される成果を得ることはできません。
認識齟齬を未然に防ぐには、認識合わせ(認識共有)を定期的に行うことが不可欠 です。
ただし、頻度が高すぎても効率を損なうため、適切なタイミングでバランスよく実施することが重要 です。
なぜ認識合わせが重要なのか
プロジェクトや日々の業務において、メンバー間での認識のズレは珍しいことではありません。
その背景には、以下のような要因があります:
- メンバーの経験・職種・考え方の違い
- 用語や表現に対する解釈のズレ
- タスクの目的やスコープに対する認識の差異
例えば、ある機能改修に「案A-a」「案A-b」の2案があり、リーダーはA-aで進めたいと考えていたにも関わらず、作業者がA-bを選択して実装を進めてしまった場合、
工数の無駄・品質の低下・信頼関係の損失 といった問題が発生する恐れがあります。
このような事態を避けるためにも、作業開始前の認識合わせは必須 です。
認識合わせを行うべき主なタイミング
1. 作業開始時(最優先)
新しいタスクやプロジェクトに取り組む際には、必ず関係者間で認識を揃える必要があります。
以下のような項目を明確にしましょう:
- 目的と背景
- ゴールとアウトプットの定義
- 担当範囲と責任分担
- スケジュールとマイルストーン
初期のズレがそのままプロジェクト全体に影響を及ぼすリスクは非常に高いため、最初の認識合わせが最も重要 です。
2. スケジュールや仕様の変更時
計画の変更や仕様の追加・削除などがあった場合は、その都度認識を更新する必要があります。
共有されないまま進行してしまうと、作業の方向性がズレてしまう恐れがあります。
3. 作業中に疑問や例外が発生した際
実際の作業中には、仕様上の曖昧な点や想定外の問題に直面することがよくあります。
このような場面では、自己判断で進めずに一度立ち止まって認識を再確認する ことが重要です。
頻度と効率のバランスを考慮する
認識合わせの重要性は明らかですが、頻度が高すぎると業務の効率を下げる原因にもなります。
そのため、中庸を取ることが必要です。
「コミュニケーションコスト」の観点から以下のようなバランスが求められます:
- 最低限必要なタイミングでは確実に実施
- 不明点や違和感があれば、早期に確認
- 文書化やツールの活用により、口頭コミュニケーションを効率化
「会話ベース」だけでなく、「見返せる情報」があると、無駄なやり取りを削減できます。
認識齟齬を防ぐための具体的な手段
1. ドキュメントによる共通理解の可視化
- タスクの背景・目的・方針・決定事項をドキュメント化
- 全員がアクセス可能な状態にし、都度更新する
2. 認識の可視化
- タスク管理ツール、チャットなど文字として共有し、見返せるようにする
- 一説によるとヒトの記憶は1日で70%以上忘却すると言われています
- ※ヒトの記憶するプロセス、シナプス構造などの脳科学関連に関しては専門家ではないので触れません。ある程度把握しておく事は推奨します。
3. 心理的安全性の醸成
- 「確認してもよい」「質問してもよい」という空気感を持つことが、認識齟齬の早期発見につながる
- 特に心理的安全性含めたメンタルヘルスは日本において軽視されがちですが非常に重要です
- メンバーのメンタルヘルスは当事者の作業効率に影響するだけでなく、そこからプロジェクト全体へと派生します
おわりに
現場やチームによって最適な方法は異なるとは思いますが、
認識齟齬を軽視しない姿勢こそが、チーム全体の品質や生産性を大きく左右する と考えています。
もし他にも有効な取り組みや考え方があれば、ぜひコメントやフィードバックをいただけると嬉しいです。