ITサービスの企画から運用までの全部について、担当職種とかスキルとかタスクをまとめた資料ってあるのかしらと思ったらあったので(びっくり)、ざっくりまとめてみました。 IPAすごい。
情報源
IPA情報処理機構
iCDオフィシャルサイト
iCDってなんですか?
◆iCDは辞書
業務と能力を網羅した2つの辞書で構成
https://icd.ipa.go.jp/icd/icd/dictionary
会社には組織があり、様々な役割に応じて業務を分担しています。この業務を遂行するためには能力が必要となり、そのレベルの総体が会社全体のポテンシャルとなります。しかし、単に能力レベルの高低だけでなく、それぞれの業務とのマッチングという問題もあり、さらに求められる業務と能力も時代と共に複雑化しています。iCDは、様々な要因が重なり、見えづらくなっている自社に必要な業務と能力を紐解く辞書。業務の辞書を「タスクディクショナリ」、能力の辞書を「スキルディクショナリ」と呼びます。
◆タスクディクショナリ
経営戦略・事業計画の実現に必要なタスクを明確化
https://icd.ipa.go.jp/icd/icd/task-dictionary
- タスク一覧:組織、個人に求められるタスクを4階層で整理、体系化したもの
- タスク構成図:タスクディクショナリ全体を俯瞰する構成図
- タスクプロフィール:ビジネスタイプ、開発対象などからタスクを参照する切り口
- タスクプロフィール×タスク対応表:各プロフィールに紐づくタスクセットを参照できる対応表
【タスク構成図】
*下図は、大項目のみ
https://icd.ipa.go.jp/icd/icd/task-dictionary/dicref
◆スキルディクショナリ
業務の実行レベルでのスキルとその変化を把握
https://icd.ipa.go.jp/icd/icd/skill-dictionary
- スキル一覧:タスクの実行に必要な能力(スキルや知識)を体系化したもの
- スキル構成図:スキルディクショナリ全体を俯瞰する構成図
- 職種一覧:代表的な職種を定義した表
- 職種×スキル対応表:職種に必要なスキル項目が一覧できる表
- 情報処理技術者試験等×スキル対応表:情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験とスキル分類の対応表
【スキル構成図】
*下図は、大項目のみ
https://icd.ipa.go.jp/icd/icd/skill-dictionary/skillref
【職種一覧】
*下図は、大項目のみ
https://icd.ipa.go.jp/icd/icd/skill-dictionary/jobref
スキル標準とはちがうのですか?
◆3スキル標準とiCD
3スキル標準を土台にタスクの視点を取り入れたiCD
https://icd.ipa.go.jp/icd/icd/skill-standard
CDは、ITスキル標準(ITSS)、組込みスキル標準(ETSS)、情報システムユーザースキル標準(UISS)の3スキル標準を参照しています。ITSSは、各種IT関連サービスの提供に必要な能力を明確化・体系化した指標。ETSSは、組込みソフトウェア開発に関する最適な人材育成、人材の有効活用を実現するための指標。UISSは、情報システムの企画・開発から保守・運用・廃棄に至るソフトウェアライフサイクルプロセスに基づき体系化した指標です。それぞれの指標の範囲拡大・共通化を図り、タスクを中心とした仕組みを取り入れることで、iCDが成り立っています。
なんの役に立ちますか?
◆人材育成のための施策を効率的に推進できます
これまで、人員や情報不足によって滞っていた企業のIT人材育成の取り組みを活発化し、企業の競争力強化をサポートします。
https://icd.ipa.go.jp/icd/icd/dictionary
タスクディクショナリとスキルディクショナリは、業務や能力を構造的に表し、必要に応じて取捨選択することで、自社のあるべき姿や人材育成のための施策を、根拠をもって効率的に推進することができます。また、新たに生まれるIT業務や技術にも柔軟に対応できる構造となっています。
どうやって使えばよいですか?
◆iCD活用のプロセス
iCD活用の手順
https://icd.ipa.go.jp/icd/icd/usage/process
◆iCD活用のポイント
経営戦略や事業計画をもとに必要なタスクを整理
https://icd.ipa.go.jp/icd/icd/usage
まず現状の業務および将来のビジネスを構成するタスクを明確にする。
体系的に様々なタスクが網羅されたiCDのタスクディクショナリをもとに、経営戦略、事業計画、経営層へのインタビューなどから得たキーワードを参考に自社に必要なタスクの整理と検証を繰り返し、独自のタスク一覧と役割を完成させていきます。
PDCAによって効果的に運用
https://icd.ipa.go.jp/icd/icd/usage
自社の独自タスクを作成し、PDCAによって効果的な運用を継続させていきます。