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Virtual TJBot[仮想ロボット]でAIを学ぼう(導入編)[2020年8月版]

Last updated at Posted at 2020-08-16

1. Virtual TJBot

Virtual TJBotは、 ブラウザを使ったNode-REDのフローエディタ上で動作する仮想のTJBotです。
Virtual TJBot

ベースとなっているTJBotは、IBMのWatsonを学習するために開発したレーザーカットした段ボールで作るAIロボットキットです。

TJBotは、APIを使って他のデバイスと情報収集、体内のカメラやマイク使って情報収集(音声や画像)し、
その情報をIBM Cloud の Watson を使って、音声を文字に、文字を音声、画像認識、会話 することができます。TJBotは前述の機能がパッケージされているので、AI, IoTの世界を気軽に体感できます。

昨今、新型コロナ感染症の影響で、ハンズオンワークショップや学校での授業など、TJBotを使って対面で行うことが難しいため、利用者のブラウザを使って操作できるVirtual TJBotを使ったAIの学習に注目しています。そこで、今回は導入方法について、紹介します。この投稿がオンラインイベントのアイディアの1つとなれば嬉しく思います。

2. Virtual TJBot Starter Application

Virtual TJBot Starter Application は ボタン1つで、IBM Cloud 上の Virtual TJBotに必要なサービスを自動設定で行う方法です。このアプリケーションはコミュニティベースでメンテナンスされており、日本では @ssakaigawa さんが中心に活動されています。いつもメンテナンスありがとうございます。

Virtual TJBot Starter Application を利用することで以下のIBM Cloud のリソースがIBM Cloudのライトプランの範囲内でインストールされます。

  • Cloud Foundry アプリケーション「Node.jsサービスを利用したNode-REDのプラットフォーム」
  • Cloud Foundry サービス「Node-Red Shared Cloudant」(データベース)
  • Cloudant (データベース)
  • Continuous Delivery (プログラムを自動でインストールするためのサービス)
  • Watson Assistant(コンピュータと会話するための開発サービス)
  • Language Translator(翻訳)
  • Speech to Text(音声認識
  • Text to Speech(音声発音)
  • Visual Recognition(画像認識)

3. Virtual TJBot Starter Application を使うための前提条件

Virtual TJBot Starter Applicationを利用するためには「 IBM Cloudのアカウント 」、「 インターネットに接続できるPC 」の2つが必要です。

IBM Cloudのアカウントは、クレジットカードの登録が不要なライトアカウントで利用できます。ライトアカウントの詳細は、次のURLで確認してください。 https://www.ibm.com/jp-ja/cloud/lite-account
今回、私はクレジット登録しないライトアカウントを作成して、導入を試しました。

インストールされたIBM Cloud のリソースは、IBM Cloudのダッシュボードのリソースの要約で「すべて表示」で一覧表示されます。今回は、IBM Cloudのライトアカウントが前提でかつ、Virtual TJBotの導入を簡単にするために、Virtual TJBotに必要なリソースが自動導入されたので、各リソースの課金プランは、確認してくださいね。
スクリーンショット 2020-08-16 10.52.24.png

4. 設定方法

設定は大きく分かれて、以下の2つあります。

  • IBM Cloud へ Virtual TJBot Starter Applicationをデプロイ
  • Node-Red instannce on IBM Cloud の初期設定

それでは、順に設定を始めましょう。

IBM Cloud へ Virtual TJBot Starter Applicationのデプロイ

  1. Virtual TJBot Starter Applicationのページにアクセスし、「 Deploy to IBM Cloud 」ボタンをクリックする。
    Virtual TJBot Starter Application のURL: https://github.com/tjbotfan/virtual-tjbot-starter
    スクリーンショット 2020-08-16 2.21.46.png

  2. IBM Cloud にデプロイする画面が表示されます。この段階でIBM Cloud にログインしていない場合はログインします。
    スクリーンショット 2020-08-16 2.42.12.png

  3. リージョンの選択(任意の場所)をし、設定はデフォルトのままで「作成ボタン」をクリックします。

    • 今回はダラスを選択しました。
  4. IBM Cloud API キー で「値は必須です。」とエラー出力がでます。キーを作成するために「新規」ボタンをクリックします。
    スクリーンショット 2020-08-16 2.43.40.png

  5. 「全アクセス権限を持つ新規APIキーの作成」画面が表示されます。今回は特に入力せずに 「OK」ボタンをクリックします。
    スクリーンショット 2020-08-16 2.45.45.png

  6. IBM Cloud API キーが作られ、「作成」ボタンを実行します。

    • 「 組織 」と「 スペース 」 が作成されていない場合は作成します。 
      スクリーンショット 2020-08-16 3.29.05.png
  7. IBM Cloud にデプロイするための「 ツールチェーン 」が始まります。 「Delivery Pipline」をクリックして終了するまで待ちます。
    スクリーンショット 2020-08-16 2.59.32.png

  8. Delivery Pipelineの画面が表示されます。「 Build 」、「 Deploy 」 共に "ステージは成功" とステータスが表示されたら、IBM Cloud にデプロイは完了です。 赤枠の「コンソールの表示」をクリックして次へ進みましょう。
    スクリーンショット 2020-08-16 3.02.33.png

  9. リソースリストに virtual-tjbot-starter-xxx が表示されます。 virtual-tjbot-starter-xxx は、Node-Red instannce on IBM Cloud のインスタンス名です。「 Visit App URL 」をクリックして、Node-Red instannce on IBM Cloud の初期設定に進みましょう。
    スクリーンショット 2020-08-16 3.24.21.png

Node-Red instannce on IBM Cloud の初期設定

  1. Node-Red instannce on IBM Cloudのウィザードが始まります。「Next」ボタンを押して次へ進みます。
    スクリーンショット 2020-08-16 3.30.45.png

  2. Node-REDのフローエディタにアクセスする際に必要な「 Username 」と「 Password 」を入力して、Nextをクリックします。(ここの 「 Username 」と「 Password 」を忘れると、あとでログインできなくなるのでメモなどしてください。)
    スクリーンショット 2020-08-16 3.33.35.png

  3. オプション設定の画面が表示されます。ここではこのまま「 Next 」をクリックします。
    スクリーンショット 2020-08-16 3.38.36.png

  4. 最後の画面「Finshi the install」が表示されます。「 Finish 」ボタンをクリックしましょう!
    スクリーンショット 2020-08-16 3.40.24.png

  5. 入力した内容の設定とNode-Redの起動が始まります。終了するまで待機します。
    スクリーンショット 2020-08-16 3.43.22.png

  6. Node-Redが起動すると”((L|o_o| < Hello, I'm Virtual TJBot”と表示されます。ついにきましたね! スクリーンショット 2020-08-16 3.47.04.png

5. Virtual TJBotの操作

  1. ”((L|o_o| < Hello, I'm Virtual TJBot” 画面の 「 Go to your Node-Red flow editor 」 をクリックします。 

  2. ユーザー名とパスワードの入力が求められるので、初期設定をした値を入力してください。
    スクリーンショット 2020-08-16 3.51.36.png

  3. ついに、フローエディターが表示されます。
    スクリーンショット 2020-08-16 3.53.54.png

  4. Virtual TJBotを表示させるために、画面右上の「▼」をクリック、そして表示されたメニューの中から「Virtual TJBot」をクリックします。
    スクリーンショット 2020-08-16 3.58.41.png

  5. ついに Virtual TJBotが表示されました!
    スクリーンショット 2020-08-16 4.01.20.png

  6. Virtual TJBotの腕を振ってみましょう。 「 arm 」タブをクリックします。 そしてフローの中から「 up 」、「 middle 」、 「 down 」 をクリックします。するとVirtual TJBotが手を振ります。
    スクリーンショット 2020-08-16 4.24.12.png

  7. 次に Virtual TJBotに話をさせましょう。 「 speaker 」タブをクリックします。 greetingノードの赤丸の部分をクリックします。 すると スピーカーから「こんにちは、僕の名前はTJボットです!」 と 聞こえてきます。
    スクリーンショット 2020-08-16 4.30.13.png

Virtual TJBotに話させる内容を変えたい場合は、「create sentence」をダブルクリック、templateノードを編集で、文言を変更して、「完了」ボタンをクリック、そして「デプロイ」ボタンで反映します。 そして、前の手順で、Virtual TJBotに話をさせてください。
スクリーンショット 2020-08-16 4.37.59.png

6. 最後に

これで、Virtual TJBotが使えるようになりました。今回紹介しなかった翻訳(translation)、画像認識など初期で様々なフローが用意されていますのでお楽しみください。

また、TJBotFANグループ: https://tjbotfan.tokyo ページ(FaceBook / Twitterもこちらから)ではコミュティーのみなさんと情報交換をしていますので、ご参加ください!

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