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AIを活用した横断的・縦断的なシステム把握の自動化

Last updated at Posted at 2021-12-28

#はじめに

IBM Cloud Paks Advent Calendar 2021 の25日目の投稿です。

この投稿ではAIを活用した横断的・縦断的なシステム把握の自動化を行うソリューションをご紹介します。

#現在のシステム構成は複雑

昨今、アプリケーションを動作させる環境として、クラウドを使って、これまでと比べて短時間、容易に作成する事ができるようになりました。 しかし、企業で作るアプリケーションは、クラウドだけで動作する事だけで完結するのではなく、クラウド・オンプレミス・メインフレームと連携して動作することが多くシステム構成は複雑になっています。



これまでの運用は、クラウド、オンプレミス、メインフレームと異なる組織のたくさんの人が、自分の担当するシステムをそれぞれのツールやたくさんの画面を見て運用を行っていました。 しかし、昨今ではクラウド、オンプレミス、メインフレームをまたがった複雑の構成のため、一旦障害が発生すると自分で担当するシステムだけ見ているのでは解決せず、それぞれのシステムの担当者が集まって対策を考える必要があります。

そして、そのシステムが社内業務だけでなく、お客様へ大きな影響を与えてしまうシステムだった場合、IT部門だけでなく、関連部門総出で対策チームを発足し、原因究明・復旧対応・対外的な発表・説明、そしてお客様への説明、謝罪周りなどがおこります。 これは、これだけで莫大な損失になります。ビジネス的な損失だけではなく、お客様からの信頼が落ちてしまうということで企業そのものとしての損失になりかねません。

これまでの運用は、異なる組織、ツールのサイロ化していて部分最適化でしたが全体最適化が必要になっています。 全体最適化しIT運用を高度化するための例として、作業の自動化→動的対応(リアルタイム状況把握)→事前予防(予兆検知など) といったステップが必要です。今回は、この中で 動的対応(リアルタイム状況把握)について“横断的・縦断的なシステム把握の自動化”について取り上げたいと思います。

横断的・縦断的なシステム把握の自動化

これは、組織、ツールをつなぎ可視化し、リアルタイムで状況を把握しアクションに繋げることです。
これまでの運用課題の中から今回は、

  • どこでどのような問題が起こっているかわからない
  • 原因の特定に時間がかかる

の2つのユースケースを使って考えたいと思います。

#課題: どこでどのような問題が起こっているかわからない

  • ソリューション
    • 分散系、マルチクラウド、メインフレーム環境全体を横断的に可視化
  • 効果
    • 異なる組織、システムを横断的に1つの画面で状況把握できる
課題に対してのソリューションは、分散系、マルチクラウド、メインフレーム環境全体を横断的に可視化することで 具体的には、上図のアプリケーションの可視化、インフラストラクチャの可視化で、ここではシステム環境の全体のアプリ・インフラが自動検出されリアルタイムで状況把握できます。

IBMではこの領域で [IBM Observability by Instana APM]("https://www.ibm.com/jp-ja/cloud/instana") を提供しており、効果として、異なる組織、システムを横断的に1つの画面で状況把握できます。

課題: 原因の特定に時間がかかる

  • ソリューション
    • AIを活用して、インシデントの発生から問題解析、根本原因の特定まで時系列に自動解析
    • インフラストラクチャ視点、アプリ視点でも、同じ原因究明に辿り着ける
  • 効果
    • ・根本原因の究明が迅速になり、問題修復時間が1/3以下に短縮
次に 原因の特定に時間がかかるです。上の図をご覧ください。Instanaがインシデント検知すると、問題解析、根本原因の特定まで自動解析を行いレポートを出力してくれます。

これまでの運用では、問題が発生し後に、エンジニアを呼び出した後に、調査を行って初期診断を行っていました。この初期診断をInstanaが代わりにやってくれるのです。また、インフラ視点、アプリ視点でも同じ原因究明にたどり着けます。

そして、効果として、根本原因の究明が迅速になり、問題修復時間が1/3以下に短縮した事例もあります。

”Instana APM”を活用することで分散・マルチクラウド・メインフレーム環境の横断的な可視化ができるようになりました。
しかし、まだ、下図の右下の、縦断的なシステム把握の自動化ができていません。

IBMではこの領域で[Turbonomic ARM for IBM Cloud Paks]("https://www.ibm.com/jp-ja/cloud/turbonomic") を提供しており、アプリケーションから仮想マシン、物理ホストまで縦断的に可視化します。

まとめ

すべての製品はAI機能が既に組み込まれておりますので、運用にAIの力をフル活用できるようになります。

もし、デモを見てみたい場合は、下記URLにてデモ動画を用意してありますので、ぜひご覧ください。

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