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【ServiceNow】Knowledge2023の歩き方(あるいは、躓き方)

Last updated at Posted at 2023-12-23

この記事は ServiceNow Advent Calendar 2023 の24日目の記事です。

はじめに

今年の5月にラスベガスで開催された、ServiceNow社のグローバルカンファレンス「Knowledge 2023」に参加する機会を得ました。
イベントの概要やその中で 発表された内容 については、ネット上を探せば色んな記事が見つかりますので、私からは主に「初めての海外出張で Knowlege 2023 に参加したエンジニアがうまく行った/躓いたところ」を報告したいと思います。

この記事が「Knowledge 2024」に参加される方々のお役に立てば幸いです!

Knowledge とは?

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米国 ServiceNow 社が開催するイベントの中でも、年次最大規模のものです。
コロナ禍によりしばらくの間オンライン開催となっていましたが、今年は久々にリアルでの開催となりました。

開催場所はラスベガスの「The Venetian Convention & Expo Center1」。中に川が流れている瀟洒なホテルに併設された会場です。

ラスベガスは、アメリカで3本の指に入るコンベンションシティだ。全米最大と言われる敷地面積の展示場を有し、毎年2万1000ものコンベンションが開催され、約650万人がラスベガスを訪れた。
ラスベガスの訪問客数が毎年約4221万人ということを考えると、1割以上がビジネス目的にこの街を訪れていることになる。

        ーー Gakken『地球の歩き方 ラスベガス 2023〜2024年版』より抜粋

とのことで、観光イメージの強いラスベガスですが、Tech Show 等のコンベンション開催場所という顔も持ち合わせています。

期間中の参加者数は約15,000名、うち日本からは181名が参加しました。

筆者スペック

  • ServiceNow歴:3年半(当時)
    • ITSMとCSMを主に扱っています。
  • 英語力:TOEIC 730(を昔とったことがあるような)
    • 読めるけど、書けない。聞き取れない。話せない。典型的な日本人エンジニアです。
    • この程度の英語力は無意味に等しいと悟りました。

事前準備

開催の1〜2週間ほど前に ServiceNow Japan 社からニュースレターが複数届きました。結構重要な内容が記載されているので、しっかりと目を通すことをおすすめします。
その中に含まれていた内容も含めて、個人的に持っていったもの、やったことを挙げます。

やることリスト

時期 やること 説明
渡航1か月前 Knowledge 申し込み
航空券、宿泊施設の予約
パスポート申請
その他、社内諸手続き
渡航1週間前 現地連絡先の手配 海外でも繋がる連絡手段を(プリペイドSIM等)念のため用意しておきましょう。
モバイル Wi-Fi 予約
パスポート受領
ESTAの申請 ビザ免除プログラムを利用して渡米する旅行者の適格性を判断する電子システム。渡航72時間前までに申請が必要です。
高額な手数料を請求するサイトも存在するので要注意。最近出たモバイルアプリ(Mac版 / Android版)がおすすめです。
渡航前日 現地連絡先を関係各所に連絡 ServiceNow Japanの担当者にも連絡先を共有しておきましょう。
配車サービスアプリのインストール 現地ではインストールできなかったとの声あり。
渡航直前 空港でモバイル Wi-Fi 受領

持ち物リスト

必ず持っていくもの

持ち物 説明
スーツケース サイズは 45〜60L は欲しいところです。私は最大44Lに拡張可能な こちらのスーツケース にしましたが、結構カツカツでした。
ビジネスバッグ 比較的治安が良いとはいえ、スリや窃盗は多いと聞きます。
背負えるタイプかつキャリーベルト付きが安心です。
パスポート 身分証として肌身離さず携行します。
現金 チップかカジノでしか使いませんでしたが、ある程度は必要。
クレジットカード 想像以上にクレカ文化です。最低でも2種類は持ちましょう。
航空券(eチケット)のコピー
ESTA 登録画面のコピー モバイルアプリを入れていれば不要かも。
ホテル予約確認書のコピー
身分証&顔写真(2〜3枚) パスポート紛失の際に備えて。
名刺 日本からの参加者同士の交流に。
基本的に日本人以外は携行しておらず、後述のServiceNow Event アプリで連絡先を交換しました。
医薬品類、化粧品類
マイバッグ
服(ビジカジ) 屋内・屋外の寒暖差が激しいので、ジャケットは必携です。
歩きやすい靴 必須
ワイシャツ、Tシャツ類 2〜3組?
下着、靴下
私服 1〜2組?
パソコン 出国時の保安検査は手荷物から出さなくてOKでしたが、乗継時は必ず出してから検査にかけましょう。
筆記用具、メモ帳
スマートフォン
イヤホン Keynoteの同時通訳には自分のスマホを使用しました。普段使いしているもので。
充電器 会場内に充電スポットがあまり無かったので、大容量のものが良いと思います。

あると良い(かもしれない)もの

持ち物 説明
パジャマ 宿泊先によっては布地がペラペラだったり、そもそも無かったりします。事前に備品を確認しましょう。
携帯スリッパ 主に国際線の機内で使用。個人的に持って行って正解でした。
携行食 5日で日本食が恋しくなることはないでしょうが……。
カップうどんやそば、お湯を注ぐだけのお茶漬けなど。肉類の持ち込みはエキスでも不可(カップラーメンはNG)。
日焼け止め、保湿クリーム 日中はほぼ屋内だったので使いませんでしたが、砂漠の真ん中なので乾燥対策に。
旅行用洗濯セット 肌着は洗って浴室に干しておけば1日で乾きます。少しでも荷物を減らしたい場合に。
衣類圧縮袋 こちらも荷物スペースの確保用に。100均で買えます。
新型コロナワクチン接種証明書 現在、日本への入国後・帰国後の提示は不要となっています。会社の指示に従いましょう。アプリ版もあります。 ←サ終しました

無くてもよかったもの

持ち物 説明
変圧器・変換器 コンセントのタイプは日本と同じため不要でした。

スマホに入れておくべきアプリ3選

  • 翻訳アプリ
    • 画像を撮って翻訳、EXPOでの説明員との会話など。英語力をフォローするため大活躍します。
  • 配車サービスアプリ
    • 宿泊先から会場など、ちょっとした距離の移動2 に利用推奨です。
    • 何気に予約機能が便利でした(帰国の便が早朝だったため、朝5時に予約しました)。
  • ServiceNow Events アプリ
    • 各セッションのスケジュール確認やスタンプラリーに使いました。
    • ぜひ日本のイベントでも採用してほしいです!
    • マップ機能は有って無いような存在だったので、次回以降の改善に期待です。

イベントの歩き方

APAC Welcome Reception

日本からの参加者向けの交流の場です。

Welcome Reception に参加する場合、余裕を持って(できれば前日に)ラスベガス入りをおすすめします!!!

2023年現在、日本からラスベガスへの直行便はなく、ロサンゼルス空港3 で乗り継ぎが発生します。
もともと乗り継ぎの時間がタイトだったのにもかかわらず、羽田発が40分遅れる→ロサンゼルス空港が思いのほか広くて移動に時間がかかる→手荷物検査で手間取るといった結果、 乗り継ぎ便に間に合わずレセプションに参加できませんでした……後から知りましたが、コロナ禍以降、国際線はよく遅れるらしいです。

航空会社に相談したところ、運良く無償でその日の別便に振り替えてもらえましたが、その際に何故か帰りの便までキャンセルされてしまい、後々も苦労する羽目になりました。

Knowledge 2023

食事

朝食と昼食、おやつが提供されました。
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朝は喩えるならば 食べる修行 のような食感のパンと、ものすごく塩っ辛くてありえないほど甘いケーキ。昼はラップサンドとサラダ。みんな近くの壁にもたれかかるか、地べたに座って食べています。
最初こそ「アメリカに来た感じがする!」とテンション上がりますが、さすがに3日連続は……飽きたらマックに避難しましょう。

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ちなみに、Japan Experience ツアーの参加者には別室でブッフェが用意されることを翌日知りました(イベントニュースレターにもちゃんと書いてました)。
自分の参加するツアーに含まれる内容は事前に確認しておきましょう!

キーノート(基調講演)

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会場に入るとステージ上でDJがプレイしており、参加者のテンションを盛り上げてくれます。誘導員もノリノリです。前述のJapan Experience ツアー参加者には事前に席を確保してもらえました4

初日は CEO である Bill McDermott によるオープニングキーノート。

2日目は社長兼 COO の CJ Desai 氏がホストとなり、顧客をゲストに迎えての導入事例紹介。
Amazon社はServiceNow導入前にこのイベントに参加し、色々と質問をしまくったとか。M&M's社からは粋なサプライズプレゼントも!

3日目はニュージーランドの元首相 Jacinda Ardern 氏のゲスト講演と、ServiceNow 技術者によるパネルディスカッション。
パネルディスカッションでは生成AI、ノーコード/ローコード開発、プラットフォーム管理者の心得に関する質問が参加者から寄せられました。

各種セッション

私が観測した範囲では、人気なのは 生成AI、従業員エクスペリエンス、ESG といった内容のセッションでした。
日本と共通している点としてはやはり Out-of-the-Box の重要性を解く事例が多く、「PPT(人・プロセス・テクノロジー)の順に改善していく」というキーワードもよく耳にしました。
一方で、ITIL準拠のチケット管理サービスというステージからは既に脱却し、あらゆるシステムを繋ぐスポークとして ServiceNow を使い倒そうとしている事例が多い印象を受けました。

意外と楽しいEXPO

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30分程度の日本語ガイド付きツアーもありますが、半日〜1日くらいは時間をとって、じっくりと見て回りたいです。

80以上のデモ展示や、パートナー企業のブースのほか、ServiceNow の機能を使ったゲームイベントなどもあります。私の参加を聞きつけたのか ServiceNow Japan の SecOps 担当の方が覗きに来てくれて、丁寧に機能を説明してくださりました。

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また、毎年展示されるたびにグレードアップしているという Liquor Bot は一見(一飲?)の価値ありです!

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Japan Closing

日本からの参加者向けのクロージングでは、まず全体の概要を駆け足でおさらいしてくれました。
また、CCO の Paul Smith 氏、CTO の Pat Casey 氏、SVP の Amy Regan Morehouse 氏が登場し、参加者の質問に答えてくれる場面もありました。
Pat 氏の「『労働人口の減少』を日本の抱える課題と捉えており、それに対して ServiceNow は(生成 AI やローコード・ノーコード機能などを通じて)解決していけると考えている」といった旨のコメントが印象的でした。

Closing Celebration

会場を「Wynn Las Vegas」に移します。手荷物しか持ち込めないので、一旦宿泊先に荷物を置いてくる必要がありました。
特別ゲストの OneRepublic の歌声に会場が一体となり、砂漠のはずのラスベガスの空には薄っすらと虹がかかって Knowledge2023 は幕を閉じました!

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オフの歩き方

治安

ラスベガス Blvd の辺りは、ちらほらホームレスを見かけるものの一晩中明るく、治安はさほど悪くない印象です。
しかしそこから少し外れると薄暗く不穏な空気に変わります5
あと、街灯の近くには大量のバッタが飛び交っています。虫が苦手な人は要注意です。

買い物

道中、飲料水などの日用品は Walgreens や CVS Parmacy などのドラッグストアで購入しました。カードで支払おうとすると最初に寄付(Donate)を求めるメニューが表示されます。
お土産は ABC Stores で購入しました。
気のせいだと思いますが、帰国すると友人と会う機会が多くなるので、お土産は想定の1.5倍くらいは買って帰った方がよいです。

観光

時間の都合上あまり観光できませんでしたが、20〜22時まで1時間おきに行われる Mirage の噴火ショー、日没後は15分おきに行われる Bellagio の噴水ショーなど、その辺を歩いているだけでも楽しめます。
が、他社からの参加者の方々は非常にオフをエンジョイされている様子で、横で聞いていてとっても羨ましかったです!
複数人で参加しているチームは、役割分担をして1名を観光担当に任命するなどの工夫を凝らしていて、なるほどなぁと感心しました。

カジノは、ゲームセンターにあるメダルゲームのような筐体がひしめき合っていて、イメージとちょっと違いました。最初少しだけ勝ちますが、続けているうちにトータルで負けます。

街のどこかに、著作権ガン無視の偽ミッ○ーがいます。
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食事

ファストフード以外はどこもかしこも高いです。
美味しかったのは「ブラック・タップ・クラフトバーガー&ビアー」と「イン&アウトバーガー」。ブラック・タップは Venetian の中に、イン&アウトは Flamingo と Linq Hotel の間にあります。
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帰国後、会社への報告について

セッション中は録画NG・撮影NGと言われますが、みんな気にせずバシャバシャ撮ってる6 ので(米国のカンファレンスはそんなものらしいです)、気になる情報があれば撮っておきます。
帰国後すぐ、お世話になった関係各所にはお礼兼簡単な報告のための場を設定し、詳細は人を集めて発表形式で、としました。

Japan Closing のまとめ資料は後から貰えましたし、キーノートや代表的なセッションの動画も後日公開されたので、それらを何度も見返しながら理解不足を補って報告資料を作成します。
頑張ってまとめても一番反応がいいのは Liquor Bot の部分だったりしますが、来年以降へ繋げるためにもここはしっかりと用意しましょう!

振り返り

コロナ禍で色々なところが打撃を受け、まだまだ影響を引きずっている状況で Knowledge 2023 自体も多少バタバタしている感はありましたが、誰もが楽しみながら前向きに頑張っている様子が感じ取れました。

個人的には、折角の貴重な機会だったので、色々なことにチャレンジしておけばよかったなぁというのが反省点です。次回があればハッカソンに参加してみたり、ラスベガスならではのショーも鑑賞してみたりしたいですが……果たして来年も参加できるかどうか。
繰り返しになりますが、次回以降参加される方々が悔いの残らないよう、綿密に計画を立てて臨んでいただくための一助となれば幸いです。

あと、声が掛かる前から英語の勉強はしておくべきだったと切実に思いました!!

参考

Knowledge 2023

Knowledge 2024

  1. ChatGPT 曰く、東京ドーム約4.5個分の面積。迷子にはくれぐれもご注意を。

  2. 24H営業のデュース(路線バス)もありますが、朝の渋滞時は50分遅れました。

  3. LA空港での見どころといえば、免税店とダンキンドーナツくらいでしょうか……ドジャースグッズも色んなところで扱っていたので、去年より活気があるのかな?

  4. 初日だけ手違いにより席を取られてしまうというハプニングがありましたが、久しぶりの現地開催なので色々と大変だったんだろうなぁと推察します。

  5. 酔っ払いにすれ違いざまに肩パンされました。

  6. 実はスマホのシャッター音は米国に入った時点で鳴らなくなるので、「バシャバシャ撮ってる」という表現は不正確です。

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