もともと
私は元々、建設業界の商社で営業を2年間務めていました。その会社は良くも悪くも地元の優良企業で社長からのトップダウンが徹底されているthe体育会系。軍隊のような会社。とお客様、仕入れ先、地元からの評判を集めていました。
そんな屈強な会社とは知らずに入社した私は仕事をする上でのイロハ、円滑に人間関係を構築するにはなど新卒、若手としてあるべき姿がどのようなものなのかを身につけることができたと感じています。そんな私が次第にプログラミングとIT業界への憧れに身を焦がすようになり、1年間を使ってプログラミングやその他諸々の知識を独学して退職、SESとしてのIT業界に潜り込むことに成功しました。
するとどうでしょう。それまで当たり前だと感じていた社会人としての振る舞い、仕事のやり方などが全く違うではありませんか。今回の記事は技術的なこと云々ではなく、社会人として、若手としての振る舞いなどに注目した記事を書きたいと思います。
※あくまで営業1社、IT業界1社という経験の上で記述していきますので悪しからず。
ITに入って感じた違和感
①先輩、後輩の垣根がないに等しい
先輩だからといって先輩が言うことに対して絶対服従みたいなことはなかった。業界柄からなのか年上、社歴が長いからと言ってオラオラしてくる人もいなければ技術マウントとってくる人もいなかった。逆に年下、底辺プログラマーである私に対しても敬語。これにはかなり驚いたし一番初めにギャップに感じたことだった。
前職の営業時代、まず入社したときに言われたのが「入社して1年目から3年目の間に支払われる給料は先輩、上司が稼いできた金額で支払っている。その為、上司、先輩の言うことは絶対であり、常に上司、先輩の役に立てるようにどうするか考えて行動しろ」 と言われていた。おそらくほとんどの業界ではその通りだと思うし、こちらも先輩や上司の言うことに疑問を持たず行動していた。
IT業界のように実力主義の業界では、若い=仕事ができないと言う構図は成り立たない。年食ったおじさんが若い上司の下で働くということもあるので、年齢が若いからいきなりタメ口ということにはならないのかなと感じた。
②新卒、若手が率先して雑務をしない
何か上司から指示がある以外で動く必要がある場合(突然の来客や電話対応、フロアが汚れていたら掃除をするといったタスクではないが誰かがしないといけない業務)。新卒、若手は全く誰一人として動かなかった。というより自分がしなければというアンテナが軒並み圏外。
これは別にIT業界だからこういう人が多いという話ではなく、単にそういう人間が今の職場に多かったという話だと信じたい、、、
前職の時、良くも悪くも体育会系の会社だったということもあり、上司や先輩がして欲しいことなにか?という意識を持ちながら仕事していた。難しいことではなく、自分のコピーを取りに行った時ついでに他の人がしているコピーをその人の元に配ってあげるとかその程度の事。
自分以外の誰かの為になることは何か。を考えることが出来ない人間にいい仕事はできないと思うし、常にアンテナを張っていないとお客さんに提出する資料やエンドユーザーが利用するアプリの細部にこだわることが出来ないと思う。
③社会人力を磨く機会が乏しい
社会人力という定義についてだがここでは、基本的なコミュニケーション能力、社外の人間との顧客折衝という点に絞りたい。
SESに限った話かもしれないが、会話をする量が少ない。この会話というのは同僚や先輩に対しての会話ではなく。自分の考えていることを相手に伝えるために考え抜いた会話のことを指す。(お客さんにプレゼントか新入社員に対しての研修とか)
エンジニア・プログラマーの働き方ではこの能力を磨く機会が少ないことは正直仕方がないと思う。なので逆にこの社会人力があれば転職でも案件の面談でもかなり優遇される気がする。実際、私は営業、IT1社目、IT2社目(←今ここ)で転職する際、転職エージェントを利用したのだが、業務経験がほぼなかった(2年目なので)が営業の中であれば下の下である私のコミュニケーション能力でも転職エージェントや転職先の人事からコミュニケーション能力面でかなり良い評価をしていただいたし。次のSES企業の初案件では使ったことがないreact,typescriptの開発案件を任せてもらえる予定だ。
なのでエンジニア・プログラマーの方は難しいかもしれないがコミュニケーション能力を磨くということも視野に入れてみて欲しい。
④挨拶しない。しても無視(ここに関しては慣れ過ぎていて気がつくのが遅れました。)
よくIT業界あるあるで挨拶せずに出社、退社をしている動画を見ることがあるが私が入ったSES企業はまだマシな方だった。声はめちゃくちゃ小さいが挨拶する人もいた(しない奴もいたけど)
1年間弱勤めていて感じたのが若い人は挨拶する人が多かった。逆に、こちらからどれだけ挨拶しても無視してくるのは40代、50代とIT業界に身を長くおいた人にいた(あくまでも前職の経験)。もちろんする人もいた。
営業時代は絶叫に近い挨拶をするのが良いとされているような環境だったので(定年間近のジジイも含め)、SESに入社してすぐの頃、挨拶の声の小ささにIT業界に入ってきたんだなと少し感動した。
⑤ググれば大体解決できる
前職の営業(建設業界)では、建設現場に行って職人と会話する機会があった。その際、会話中にわからない単語とかをメモして後で調べたりするのだがまず出てこない。後で上司に確認すると、同じ事でも人によって異なる言い回しとかするので経験がないと会話が成り立たないとか、、、
IT業界では、意味不明の単語でも親切な誰かがわかりやすく解説してくれているブログ記事やらリファレンスやらが揃っているので大体調べればわかる。自己努力(人に質問せずに)だけで自己成長を完結できるのって他の業界では多分ありえないことなので自分はやりやすいと感じている。
⑥指導してくれる人が少ない(多分小さめのSESだけ)
SESだと客先に常駐することになる。その現場で技術力やその現場でのノウハウの指導はあっても、言葉遣いであったりビジネスマナー、仕事のやり方などの指導はおそらくしてくれないだろう(当然である)。本来であればチーム単位で参画し、そのチームリーダーが新人、若手のそういった面をケア出来ればいいと思う。
ただ実際はほとんど誰もしないと思う。技術力は仕事に直結するが、そいつの人間性は仕事には必ずしも直結しないから。だから誰も面倒な新人、若手の言動を矯正してやろうなんてことはしない。(自社、受託なら話は別なのだろうが)
全体的に人間関係が希薄なので誰も注意してくれないまま40代、50代に突入して尖り散らした年配社員が形成されるのだと思う。
終わりに
IT業界に入って初めての会社を退職し、次の会社に転職するまでの空いた時間に、営業とITを経験してどうだったか振り返りこの記事を書きたいと考えました。
おそらく読んでくださった方の中には全く当てはまらないという方もたくさんいらっしゃると思います。別の会社で働かれている方がどのように感じ、どのような考えを持たれているかとても興味があります。コメントお待ちしています。。。