この記事はエイチーム引越し侍/エイチームコネクトの社員による、Ateam Hikkoshi samurai Inc.× Ateam Connect Inc. Advent Calendar 2021 16日目の記事です。
先日1歳児の娘に子育て駆動開発真っ只中の@halktが担当します🤓
はじめに
最近組織的にも大きな変化もたくさんあるエイチームグループですが、今回チャットツールとして本格的にSlackを利用することが決まりました🎉
エンジニアとして喜ばしい一方で、今まで1人Slackしかしたことがなかったので、せっかくだったらSlackをうまく使いこなして、組織全体の生産性を上げられたらなぁと思いました。
ということで、他社や他のみんなはどうやってSlackとうまくつきあっているのか、他社のガイドラインや面白い活用事例なんかを元に自分なりに整理してみました。
Slackとうまくつきあうための、なにかヒントになれば幸いです。
What is Slack?
Slackはコミュニケーションツールの1つです。
もともとはゲーム開発会社の社内コレボレーションを改善するための内部向けツールとして生まれたそうです。ちなみにSlackという名称はSearchable Log of All Conversation and Knowledgeのアクロニムだそうです。
Slackではまず、ワークスペースと呼ばれるコミュニティに属するところからはじまります。そして、ワークスペース内に存在するチャンネルと呼ばれる部屋ごとでメッセージのやりとりを行うことができます。
Slackの運用課題とガイドライン
Slackは便利な半面、大きな組織においてはある程度の決まり事がないと似たようなチャンネルが増えすぎてしまったり、通知が増えすぎて情報過多になってしまったりと、運用に支障をきたす懸念もあります。
とはいえ、ルールをガチガチにしてしまうのはコミュニケーションを阻害する要因にもなり得てしまいます。
以下はSlack社内での活用方法についての記事です。
ここでは、下記のような記述があります。
チームは千差万別。したがって、Slack のチームで有効な方法論がどのチームにも当てはまるとは限りません。
Slack社なりのベストと思う方法は紹介しておりますが、他社の事例が必ずしも自社で有用とは限らないとのことでした。最終的には自分たちのためのベストな活用方法を考え、認識を合わせていくのが大切そうです。
他社のSlack利用ガイドライン
Slackは他社が活用事例のみならず、ガイドラインなどを公開している企業もいくつかありました。
SmartHR Slack ガイドライン
QiitaにSmartHRの社内ドキュメントを全公開する、という内容です。
チャンネルの運用方法や命名ルールはもちろん、アイコンや名前についての必要性など非常にきめ細やかに文書化されているのが印象的でした。
メルカリ Slack利用ガイドライン
こちらはメルカリのSlackガイドラインです。
- オープンであることを意識する
- チャットコミュニケーションの限界を理解する
- 紳士的であること
SmartHRでもありましたが、基本的にオープンにするという会社の文化が強く現れています。
具体的な運用課題と解決策
ここからSlackでよくある課題とその解決方法についてです。
チャンネルが増えすぎてしまう
大規模な組織でよくある課題としては、**「チャンネル増えすぎてよくわからない」**という問題です。
そのため、Slack活用のためのガイドラインも必要となってきます。
下記の記事ではメルカリのSlackチャンネルの命名ルールについてまとめてありました。
基本的にSlackチャンネルはアルファベット順に並べられます。そのため接頭辞を付与して分類をしています。
- 接頭辞に
#tmp-
やpj-
といったプレフィックスを付与する - 接尾辞に
-random
などをつけて分類する - 雑談やカジュアル系のチャンネルを下に表示するため
#z
始まりにする
など、実用的なノウハウもあり、勉強になりました。
また、Slack公式にも下記のようなガイドラインがあります。
• 組織で一貫したチャンネルの命名ガイドラインを作成し、チャンネルの目的が誰でもすぐわかるようにする
• 各チャンネルが作成された目的を明確にし、その目的をチャンネルの説明に含める
• チャンネルのトピックをアップデートし、メンバーが取り組んでいることの概要を明確に示す
• 新しいチャンネルを立ち上げる時には、重要なプロジェクトファイルをアップロードし、歓迎メッセージを投稿してからやり取りを始める
• 重要なファイルと関連する情報をチャンネルにピン留めすることで、新しいメンバーが必要な情報を見つけやすく、いつでも参照できる状態を保つ
• プロジェクトやトピックに関わる全員を含め、必要なメンバーをチャンネルに追加し、1つの場所で連携できるようにする
やはり組織ごとにガイドラインはあるのが良さそうです。
適切な人やチームに通知をしたい
Slackでは個人にメンションを飛ばすか、@channel
や@here
に対して通知することになります。しかし、1つのチャンネル内で特定の人たちにのみ通知を飛ばしたいというニーズはたびたびあるかと思います。
その際に有効なのがユーザーグループという概念です。
非常に便利そうなユーザーグループですが、こちらもチャンネル同様命名ルールなどがないといたずらにグループが作られてしまう恐れもあるため、ガイドラインなどがあったほうが良さそうです。
また、こちらはAPIでグループの作成や削除、メンバーの更新などもできそうですので、ものによっては半自動化することもできそうです。
他社ではgit管理しているという管理方法もあるようなので、このあたりはもう少し運用しながら考えてみたいと思います。
また、ユーザーグループはデフォルトだとワークスペースオーナーしか変更できないのでご注意を。
DMが届きがち
よく聞くアンチパターンについてです。
Slackを利用する組織では、DMは業務効率を下げるためあまり活用しない、という話はよく目にします。
これについて、GIFで理由を解説している記事があったのでシェアします。
自分もメールや他のチャットツールを使っていたときに、こんな経験したな〜と共感する場面も多かったです。
もちろん、DMが完全に悪いというわけではありませんがシチュエーションによってはデメリットがあるということは事実だと思います。
個人的にも、エンジニアとして個人宛に仕様相談や問い合わせが来ることで生産性を落とすような経験もあるので、自社でもこの共通認識は築いていきたいと思います。
面白いSlackの活用事例
ここからは個人的にオモシロ!!と思った活用事例をいくつか紹介させていただきます。
Slack朝会
言葉通りSlackで朝会をするというものです。
詳細は下記の記事にて
朝会をSlack、というかチャットツールで行うことのメリットとしては下記のようなところです。
- 人数が多くても文字なので雑談がしやすい
- 昼から出社の人も非同期でコミュニケーションできる
特になるほど~と思ったのは、ビデオ会議を活用したオンライン朝会の課題についてです。
Zoomなどを利用したオンラインでの朝会だと、「発言が他者とかぶる」「リアクションが見えづらい」ことから、なかなか雑談が盛り上がりません。
などと直接話すでは実現できないこともできるので面白そうだなぁ〜と思いました。
自分も朝会では相手の反応が見えづらいこともあり、事務連絡だけして終わりがちだということに気づきました。
まだ自分たちで試してはいませんが、最近は在宅で働く人、出社している人が入り交じることが日常です。
こういう場合、案外この形式のほうが雑談が増えたり、チーム外のメンバーとの交流も増えるのかもなぁと思ったので何かしらの形で取り得れてみたいと思いました🐶
様々な部署での活用事例
BASEさんの活用事例では、エンジニア関連のツール連携に限らず、非エンジニア職が使うツールとそれぞれ連携してSlackを活用しているのが印象的でした。
- 総務, 人事, 法務, 情シスなどで使うツールとSlackの連携
- エンジニアでもGithub, Looker, Sentryなどと連携して生産性の向上
Slackには標準でワークフロー
と呼ばれる機能がありますが、こうした機能をそれぞれの部署が使いこなしていました。
また、Zendeskなどのそれぞれの部署で使うようなアプリとの連携まで行っており、エンジニアリングツール以外でも使い倒しているのは驚きでした。
RSSリーダーとして使う
SlackのRSS用のアプリを導入してRSSリーダーとして使うこともできます。
Slack上で管理できること、前回よんだところから再開できるところなどが地味に良いです。一人Slackするなら一度お試しあれ!
また、上記のように個人だけでなく複数人数が作っていくRSSリーダ-グループも存在します。情報収集用のSlack公開グループではモヒカンSlackとか有名です。
社内用でもエンジニア用のRSS作成していたり、競合分析用のチャンネルと作成するような例もあるみたいです。
IFTTT連携して買い物メモを更新する
個人の利用例ですが、スマートスピーカーと連携して買い物メモを更新するといった使い方もしていました。
こうしたプチライフハック的な使い方ができるのも魅力的です😍
IFTTTとは、異なるアプリやプラットフォームを連携させるサービスのことです。
Twitterで投稿したらSlackに通知したりといったことも可能です。
まとめ という名の感想
以上、みんなどうやってSlackとうまくつきあっているのか、でした!
エンジニアとしては、もともといろいろなエンジニアリングツールと連携して開発フロー、リリースフローの効率化などに関心がありました。
ただ、今回調べてみて非エンジニアでもSlackを活用することで業務を効率化する事例がたくさん見つかったことは面白い発見でした🤔
また、多くの会社の事例を見てきましたが、共通して言えるのは共通認識をチーム内や組織内ですり合わせていく努力をしているというのが印象的でした。ここに関しては、特にこれからの自分たちが考えていかなければ!と思います。
とはいえ、チーム、組織全体がSlackを活用している未来を想像するととてもワクワクしました!
まだまだ知らないことばかりですが会社全体で使い倒していきたいと改めて思います!
明日のアドカレ😄
明日は@manabe511さんが担当してくださいます!
お楽しみに~~~😆