少し前に、無料でゲーム形式でAWSを学習できる「AWS Cloud Quest: Cloud Practitioner」が日本語でプレイ可能になったのですが、数分ググった範囲では日本語版を最後までプレイしたレポートが見当たらなかったので、他の方にお勧めしたいコンテンツか確認するべく最後までプレイしてみました。
まとめ
- 無料でAWS実機(マネジメントコンソール)を操作できる(私が知る限り)唯一のコンテンツで、これがとても良い。ゲーム形式がどうのと言うよりこれが本体と言って良い。大半の人が想像するよりも充実していると思う
- 指示通りにボタンを押していくだけでなく、少し考えるコンテンツ(DIY)を含むのも良い。ただエンジニアじゃないとクリアできないかも。SOAのラボ試験とノリは近い
- ゲームの操作にも慣れる必要があるので人によってはそこが煩わしいかも?
- BGMが流れていたり一部動画もあるが、ボリュームOFFでも支障は無い
- 操作だけでも20分程度の課題が12個あるので、チャカチャカ進めても4時間程度~必要(各所のプロビジョニングもそこそこかかる)。言い換えると12種類のハンズオンが含まれていてお得。途中で中断可能
- 初心者向けにしては意外と複雑な事をやるので、Cloud Practitionerの取得だけが目的であれば、これをやる時間があるのであれば暗記に時間を使った方が良い
- むしろ各社に大量に居る(と思われる)「Cloud Practitionerを取得しただけのペーパードライバー」の次の一歩として良さそう。実務でAWSを触る可能性がある人達にはAWS Builder Labsの方が良いかなと思うのですが、現代人の嗜みとして取得してもらったような人達にはこの無料コンテンツをやってもらうような使い分けが考えられるかなと思います
- 翻訳やバージョンの問題で指示とマネコンが一致しない事がチラホラあったり(これに限った話ではないが)、指示が曖昧だったり、UIがクセ強なので、詰まる人は詰まると思う。経験者に質問できる環境の方がベター
ゲームに入るまで
最初に日本語設定に変える必要があります。
右上の歯車から
左の「Language」を選んで
「Japanese 日本語」を選択します
無事に日本語になりました
アバターは適当に(ポケモントレーナーっぽくしたかったがあまり余地は無かった
ゲームを進める条件としては、指示通りに設定を行う「3 Practice(実践)」と、課題に合わせて自分で考えて設定を行う「4 DIY」だけをひたすら実施すれば進んでいきます
途中、上記のような解説動画を参照する場合は、日本語の字幕を表示させる事が出来ます。
動画は見なくても進める事が出来ます
左上の「AWSコンソールを開く」を選択すると、別Windowでマネジメントコンソールが開くので手順に従って操作していく事になります
こんな感じで、環境がプロビジョニングされて通常のマネジメントコンソール(AWS環境)が操作できます。無料、かつ、誤課金や壊す恐れが無いので、初心者の方に実AWSを体験してもらうのに向いていると思います。
クリアすると
通常のAWS認定と同様にCredlyでジムバッジがもらえます。
credlyと自動連係されている会社様の場合は自動で自社まで反映されるかなと思います。
実際の内容
クラウドコンピューティングの基本
実践
- S3バケットの作成
- 静的コンテンツの公開
DIY
- 指定されたファイルのリネーム
クラウドはじめの一歩
実践
- ユーザーデータを使用したEC2の起動
DIY
- 別AZで同様のEC2の起動
コンピューティングの基礎
実践
- EC2の設定の確認
- セッションマネージャーでの接続とサーバー内の確認
- EC2インスタンスの停止と開始
DIY
- EC2インスタンスタイプの変更
ネットワークの概念
実践
- サブネットへのインターネットゲートウェイのアタッチ
- Webサーバーのセキュリティグループの設定
DIY
- DBサーバーのセキュリティグループの設定
クラウドコストの見積り
実践
- Pricing Calculatorを使用した見積り
DIY
- Pricing CalculatorでEC2インスタンスタイプの変更
VPCへの接続
実践
- VPCピアリング接続の作成、ルートテーブルとセキュリティグループの設定
DIY
- 別のVPCで同上
リレーショナルデータベースの実装
実践
- マルチAZのRDSの作成
DIY
- リードレプリカの作成
NoSQLデータベースの実装支援
実践
- DynamoDBの作成
- DynamoDBへのレコード追加とクエリ
DIY
- 指定された属性の新しいレコードの追加
クラウド上のファイルシステム
実践
- EFSの作成
- EC2からのEFSのマウント
- 別のEC2からのEFSのマウント
DIY
- 3つ目のEC2からのEFSのマウント
セキュリティのコアコンセプト
実践
- IAMグループとIAMユーザーの作成
- ポリシーのアタッチ
DIY
- 追加でポリシーのアタッチ
アプリケーションの自動修復とスケーリング
実践
- EC2 Auto Scalingグループの作成
- EC2へのAuto Scalingグループの割り当て
DIY
- Auto Scalingポリシーを追加
高可用なウェブアプリケーション
実践
- ロードバランサーの作成
- 2つのAZでのAuto Scaling
DIY
- 3つのAZでのAuto Scaling