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APIセキュリティのベストプラクティス

Last updated at Posted at 2024-11-18

これまでサイドプロジェクトで遊び感覚でAPIを作り、公開して終わりにしていましたが、実際に数千人や数万人に使われるシステムとなると、それでは非常に危険で問題があると感じました。

この1年間でお客様案件に携わる中で、API周りの設計や実装に触れる機会が多かったため、APIセキュリティについて、自分の経験や感触、さらにネットで調べた知識を整理してまとめたいと思います。

1. 認証と認可

認証 (Authentication):

・OAuth 2.0やOpenID Connectなどの業界標準プロトコルを使用。

・短期トークンを利用し、長期的なアクセストークンの有効期限を避ける。

・APIキーやトークンをセキュアな方法で保管し、HTTPSでの送信を徹底。

認可 (Authorization):

・ロールベースアクセス制御 (RBAC) や属性ベースアクセス制御 (ABAC) を採用。

・ユーザーごとの権限を明確に定義し、必要最小限のアクセス権を付与。

2. 通信の暗号化

・API通信はすべてHTTPSを使用し、TLS(Transport Layer Security)で暗号化。

・古い暗号化アルゴリズム(例: SSL/TLS 1.0)を無効化し、TLS 1.2以上を使用。

・証明書の定期更新を自動化。

3. 入力データの検証

・APIで受け取るすべてのデータを検証。

・型、長さ、フォーマット(例: 電話番号、メールアドレスなど)を厳密にチェック。

・未検証のデータを直接データベースや内部サービスに渡さない。

・SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング (XSS) 攻撃を防ぐため、特殊文字のエスケープやプリペアードステートメントを使用。

4. エラーハンドリング

・エラーメッセージに詳細な情報を含めない。
 例: スタックトレースや内部構造の情報は含めない。

・ユーザーには標準的なエラーコード(例: HTTP 400、403、500など)と適切なメッセージを返す。

5. APIレートリミット

・1ユーザーまたは1 IPアドレスごとにリクエストの上限を設定。
 例: 1分あたりのリクエスト数を制限。

・レートリミットを設定することで、サービス妨害攻撃(DoS/DDoS)を緩和。

6. 監視とログ記録

・すべてのAPIリクエストとレスポンスをログに記録。

・ログには機密情報を含めない(例: パスワード、トークン)。

・APIへのアクセス状況を監視し、不正アクセスや異常なトラフィックを検知。

・ログはAWS CloudWatch LogsやELKスタックなどを利用して管理。

7. バージョン管理

・APIにバージョンを付与し、明確に管理(例: /v1/resource)。

・古いバージョンのAPIは段階的に廃止し、通知を行う。

8. セキュリティテスト

・OWASP API Security Top 10に基づき、APIを定期的にセキュリティ診断。

・ペネトレーションテストを実施し、脆弱性を発見して修正。

9. CORS(クロスオリジンリソース共有)設定

・必要なオリジン(ドメイン)だけにアクセスを許可。

・Access-Control-Allow-Origin ヘッダーを厳密に設定。

10. 秘密情報の管理

・APIキーやトークンは環境変数やAWS Secrets Managerで安全に管理。

・ソースコードに秘密情報をハードコードしない。

・トークンの使い捨て(例: ワンタイムトークン)を活用。

参考サイト

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