Oracleデータベースには、SQLの実行計画の最適化を支援するためのバインドピーク機能があります。バインドピーク機能は、SQL文の実行時にバインド変数の値をサンプリングし、そのサンプリングされた値に基づいて最適な実行計画を作成します。バインドピーク機能は、SQLのパフォーマンスの最適化に役立つ一方で、以下のような問題点も存在します。
1.キャッシュの効果が低下する
バインドピーク機能を使用すると、サンプリングされたバインド変数の値に基づいてキャッシュされた実行計画が変更されます。そのため、同じSQLが異なるバインド変数の値で頻繁に実行される場合、キャッシュの効果が低下する可能性があります。
2.サンプリングのコストが高い
バインドピーク機能は、SQL文の実行時にバインド変数の値をサンプリングするため、実行時間に余分なコストがかかることがあります。特に、大量のSQLを処理するシステムでは、バインドピーク機能によるオーバーヘッドが大きくなる可能性があります。
3.サンプリングによる誤った実行計画の作成
バインドピーク機能は、サンプリングされたバインド変数の値に基づいて実行計画を作成します。しかし、サンプリングされた値が実際の値と異なる場合、誤った実行計画が作成される可能性があります。そのため、バインドピーク機能を使用する場合は、サンプリングされた値が実際の値と一致するように、適切なサンプリング間隔を設定する必要があります。
以上が、Oracleデータベースでのバインドピーク機能の主な問題点です。バインドピーク機能を使用する場合は、上記の問題点について注意を払い、適切に設定する必要があります。