OracleのSQL文でwhere句の条件にrownumを入れると、パフォーマンスに悪影響を与える可能性があります。
rownumは、Oracleで特別な意味を持つ擬似列であり、結果セットの行番号を示します。rownumは、該当する条件を満たす行のみを取得する場合に使用されます。ただし、rownumは、where句の条件で他の演算や関数と組み合わせて使用すると、パフォーマンスに悪影響を与えることがあります。
厳密に言えば、where句とrownumを組み合わせると、Oracleのクエリーの最適化が失敗する可能性があります。これは、Oracleがクエリーの実行計画を作成する際に、where句の条件を最上位の条件として評価するためです。つまり、rownumを使用して最初のn行のみを取得しようとする場合、Oracleはテーブル全体をスキャンして、rownumが指定したn行に到達するまで、結果セットを作成し続けます。
このような場合、インデックスが効果的に使用されず、クエリーにかかる時間が長くなります。特に、大きなテーブルに対してrownumを使用する場合は、パフォーマンスの問題が顕著に現れます。
したがって、where句の条件にrownumを入れる場合は、クエリーの最適化方法に注意する必要があります。代替手段として、インデックスを使用したり、一時的なテーブルにデータを抽出したりすることができます。
SQLのwhere句でrownumを使用する場合、最適な構文は、rownumを条件に含めたサブクエリを使用することです。具体的には、以下のようになります。
例:
SELECT * FROM (
SELECT * FROM mytable WHERE <条件> ORDER BY <列名> ASC
) WHERE rownum <= <取得する行数>;
このクエリーは、mytableテーブルから条件に一致する行を抽出し、指定した列で昇順にソートした結果セットから、rownumが指定した数以下の行を取得します。
このように、rownumを条件に含めたサブクエリを使用することで、where句の条件にrownumを組み合わせる場合に起こる問題を回避できます。ただし、サブクエリーを使用した場合でも、rownumは結果セットの行番号を示すため、取得する行数が制限されてしまいます。