Minisforum MS-01で作る仮想化ラボ
みなさん普段自宅で様々な検証の為に様々な環境を構築していると思いますが、自宅にラックマウントサーバは置きたくないと思います。
コンパクトで強力なサーバとして、今一番のおすすめはこちらのPCを紹介します。
Minisforum MS-01
※ 2024/11/25時点: ¥66,980円
メリット
- 10G SFP+ ×2
- 2.5G Ethernet ×2
- 各NICがESXi 標準で認識可能 (ESXi 8.0U3にて確認)
- M.2 2280 NVMe SSD ×2搭載可能
注意点
- SSDに相性あり
- CPUのP-Core/E-Core問題の関係でインストール時に細工が必要
構成
現在、自宅で稼働している構成は以下
- 本体 : Minisforum MS-01 (Intel Core i5-12600Hモデル)
- SSD : ADATA LEGEND 800 M.2 2280 SSD 2TB
- メモリ : Crusial SO-DIMM DDR5-5600 32GB×2
- SFP : fs.com SFP-10G-SR
- ESXi : VMware ESXi 8.0 U3
SSDについて、M.2 2280であれば認識するという訳でもなく、
認識しなかった物もあり。
Minisforum MS-01について
小型のベアボーンキットです。
ただし、搭載NICの種類が物凄い豊富。
詳細な紹介はインプレス PC Watch等の動画を参照。
類似製品にMS-A1という製品がありますが、一番の特徴であるSFP+が削られていたり、Type-Cが1つ減っていたりしているので間違えて購入しないように。
SSDやメモリの取り付け方法については、一般的なミニPCと変わらない為省略。
ESXiインストール手順
1. ESXi インストーラの準備
※VMware ESXiのisoは準備済みとします
USBメモリ(16GB以上)を準備し、Rufusをダウンロードします。
※おすすめはPortable版
こちらのサイトを参考に、インストール用USBメモリを作成します。
VMware ESXi 8 : ダウンロード : Server World
2. ESXi インストール
Intel Core iシリーズは12世代以降Eコア/Pコアの2種類のコアに分かれたが、VMware vSphere製品ではこのような仕組みに対応しておらずインストールが出来ない。
以下サイトを参考に、インストール時、インストール後の初回起動時、恒久設定と3回カーネルパラメータを入れる必要がある。
2.1 インストール前
本体にUSBメモリを差し、USBブート後の「Loading ESXi Installer」画面にて、「Shift+O」を入力、ブートパラメータの最後に以下を追記し、Enterで実行する。
cpuUniformityHardCheckPanic=FALSE
2.2 インストール~インストール完了後
インストーラが起動後は通常通りインストールを進める。
最後、インストール完了後はそのまま再起動せずに「Alt+F1」を入力。
DCUI画面に切り替わるので、以下でブートパラメータファイルを修正。
vi /vmfs/volumes/BOOTBANK1/boot.cfg
kernelopt行の末尾に以下を追記し、保存して終了する。
cpuUniformityHardCheckPanic=FALSE
「Alt+F2」を押すとインストール完了画面に戻るので、そのまま再起動する。
3.初回起動後
ESXi起動後、「F2」でCustmize画面に入り、「Troubleshooting Options」画面に入る。
「Enable ESXi Shell」、「Enable SSH」の2つをEnterでEnbale状態にし、
DCLIもしくはSSHでESXiシェルにログイン。
esxcli system settings kernel list -o cpuUniformityHardCheckPanic
esxcli system settings kernel set -s cpuUniformityHardCheckPanic -v FALSE
以降、再起動後にも通常通りESXiが起動するようになる。
ここまでの手順で、ESXiが正常にインストール完了し、全NICも問題なく認識され、SFP+&2.5GbEの4ポート全て使用出来るようになります。
後は、お好きな仮想ルータ等を入れて快適な検証環境を作りましょう!
(Proxmoxでも同じような環境が作れると思います)
その他
お勧め物品
- ネットワーク機器
10G SFP+、2.5GbEを有効活用する為のNW機器について、まだ高価な物が多いですが比較的安価な機器は多数あります。
- XikeStor SKS1200-4GPY2XF-P (\8,200)
通称、八丁スイッチと呼ばれる中華製スイッチ
2.5GbE × 4 (PoE+)、SFP+ ×2
- FOXNEO FNS-1200P (\7,498)
上の八丁スイッチとチップセットもポート構成も同じです。
2.5GbE × 4 (PoE+)、SFP+ ×2
- HORACO ZX-SWTG1C8F (\13,086)
アリエク等で類似品が多数ある、Realtek 9303-CGが使われていると思われるSFP+ 8ポートなスイッチ
- XikeStor SKS8300-8X (\24,980)
上記同様、RTL9303-CGを使っていると思われるSFP+ 8ポートなスイッチ。
アリエクで買うのに抵抗がある人向け。
2. 光ファイバー
距離が短いならDACでも可。
- 10GTek OM3 MM LC/LCファイバー
- JT-COM OM3 MM LC/LCファイバー 3M×3本 (\1,959)
アリエクの凄い安いファイバー (個別梱包で品質良いらしい)
SFP+等はここまでで紹介した機器にベンダロックは無いので、ヤフオクや fs.com 、10GTek等で10G-SRの物を購入しましょう。
以上、安価にファイバーネットワークが構築出来る機器の紹介でした。
おわりに
こちらの記事はctc Advent Calendar 2024の記事となります
この後もctc(中部テレコミュニケーション株式会社)のメンバーが技術にまつわる知見を投稿していきますのでご期待ください