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仮想マシンがストレージ領域を認識する仕組み

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今回の投稿では、ハイパーバイザを導入しているサーバから作成された仮想マシンがどのようにしてストレージ領域を認識しているのか、について見ていく。
ネットワーク内に専用ストレージを置いている、という前提の中で新規システムのケースでも、既存システムにストレージを追加したケースでもどちらでも通用するテーマになるはずなので、できるだけ具体的な説明を心掛けていきたい。

目次

  • ストレージのネットワーク接続
  • LUN(論理ユニット番号)とは
  • サーバ側での設定
  • 仮想マシン側での設定

ストレージのネットワーク接続

専用ストレージ機器をネットワーク接続した際にまずやることはIPアドレスの付与などのネットワーク設定である。

すべきネットワーク設定は主に下記5つである。

  • IPアドレスの設定:ネットワーク内で認識されて他のデバイスからアクセスされるために必須の設定。
  • サブネットマスクの設定:ネットワークの範囲を指定する。「255.255.255.0」が振られることが多い。
  • ゲートウェイの設定:もし異なるネットワーク間での通信を想定するのであれば必須の設定となる。
  • セキュリティの設定:アクセス制御リスト(ACL)、ファイアウォールの設定を行なうことで、ネットワークのセキュリティを強化する。
  • ファームウェア更新:忘れがちだが、最新の状態にして機能を向上させておく。

ネットワーク接続設定が完了して、ストレージ機器の管理コンソールへログインができればRAIDグループの作成を行なう。
RAIDはデータの冗長性、パフォーマンスを向上させるのに優れた技術なので初期セットアップの際に積極的に利用していきたい。

RAIDグループの作成ではまず、使用する物理ディスク(HDDやSSDなど)を選択する。
その選択後にRAIDタイプ(RAID1やRAID5)を選択してRAIDグループが作られる。

そして仮想マシンで使いたい容量の切り分けでLUN(論理ユニット番号)を作成する。

LUN(論理ユニット番号)とは

LUN(Logical Unit Number)で論理ユニット番号と呼ばれている。ストレージ機器内の物理ディスクで構成されたRAIDグループからストレージ領域を識別するための番号である。
このLUNを作成することでホスト(サーバや仮想マシン)がストレージの特定の領域にアクセスができるようになる。

このLUNもストレージ機器の管理コンソールで作成できる。名前をつけたり使いたい容量の設定ができる。アクセス権限の設定もこのコンソールからの設定になるが、基本的にサーバや仮想マシンからのアクセスができた後に設定する項目となる。

またLUNの管理は引き続きストレージ機器の管理コンソールで行なうことになる。ホストとのマッピングが完了後はホスト側でLUNの一部機能を管理できるが、あくまでそのホストでLUNの利用に関わる設定に範囲が限られる。例えばLUN内にファイルシステムを作成したい、となった時はホスト側からの設定となる。

サーバ側での設定

ストレージ側で作成されたLUNに仮想マシンからアクセスがしたいとなった時、仮想マシンとLUN間でのアクセス設定の前に仮想マシンが稼働しているサーバとストレージ間のアクセスが確立されている必要がある。そうでないと一生、仮想マシンからLUNへのアクセスができなくなる。

ストレージ側で作成したLUNに対してサーバ側からiSCSIプロトコルを使ってアクセスしたい、とする。

ここでまず、サーバ内でiSCSIイニシエータと呼ばれるものを作成する。
iSCSIイニシエータとは、サーバがiSCSIプロトコルを利用してネットワーク上のストレージに接続するためのコンポーネントである。
このiSCSIイニシエータを利用することによって、サーバからストレージに対してSCSIコマンドでデータの読み書きを行なう。

LUNがiSCSIイニシエータから検出された時、iSCSIイニシエータからはローカルデバイスとして認識される。

iSCSIイニシエータはWindowsでの設定を例にとると、既に管理ツールが搭載されているためそれを起動させればよい。

仮想マシン側での設定

サーバとストレージ間の物理的な接続、iSCSIイニシエータからLUNへのアクセスが成功したら、いよいよ仮想マシンからこのLUNへアクセスして仮想マシン用のデータ保存領域として活用していく。

まだこの段階では仮想マシンはLUNの存在を認識できていない。そのためこれからLUNを認識させるための設定を見ていく。

仮想化ソフトウェア、例えばVMwareなどの管理コンソールにアクセス。仮想マシンの設定で新規に仮想ディスクを追加する。
この追加した仮想ディスクとLUNをマッピングすることで、仮想マシンは初めてLUNにアクセスでき、LUNの領域を使用することができる。

このような段階、手順を踏んでいくことで仮想マシンは専用ストレージで作成されたLUNをデータ保存領域とて活用される。

ひとりごと

週末はマイカーで出かけた人たちにとっては地獄の時間だっただろう。
ETCの障害、料金所付近で大渋滞。ICで降りようとしても身動きがとれない。考えただけで最悪だ。ストレスの溜まる週末になっただろう。

そして復旧は翌日月曜日のお昼過ぎ。あの手の規模の障害だ。復旧に全力を尽くすために人員を割くと思うのだが、想像以上に時間がかかってしまった印象。
八潮の道路陥没事故でも思ったが、インフラ関連の復旧に時間がかかるような国になっていないだろうか。

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