はじめに
おかたいタイトルの記事ばかりなので、たまにはアオリ系のタイトルにしてみました(笑)
それはさておき、会議やちょっとしたミーティング、ペアで作業しているときのペアとの会話など、議論するときにこんな経験はないでしょうか?
- 会議の残り時間がもうないのに議論が終わる気配がない。
- ある事柄を掘り下げていこうとしているのに、まだ別のアイデアが出てくる。
- 逆に、まだアイデアが出きっていないのに、結論を出そうとしている。
- そもそも何について議論しているのかよくわからない。
- もはや誰が何を話しているかすらわからない。(もうどうでもいいや...)
よくある風景ですよね!!(笑)
この記事ではこういった会議を改善するために、ファシリテーショングラフィックをご紹介したいと思います。
ファシリテーショングラフィック
ファシリテーショングラフィックを知ったのは、このワークショップ「ファシリテーショングラフィックで議論の見える化をしよう」です。(もうずいぶん前ですね)
口頭で議論していても空中戦になってしまって成果が出ない、ということで 議論を「共有」「発散」「収束」「決定」のフェーズに区切る ことで論点が散らばらないようにします。
また、 各フェーズの目的に適したツール(表現方法)を使います。
箇条書きで十分なケースもあれば、何かしらの表現方法を使ったほうが良いこともあります。
フェーズと適したツール
共有フェーズ
議論のオープニングです。
議論に入る前に、議論の前提を出席者で確認・共有します。
- 議論の目的を確認する。
- 議論のゴール(なにを決めるのか、なにをアウトプットするのか)を確認する。
- 出席者全員が議論に参加できるように、前提や予備知識を共有する。
- これをやっておかないと、議論が "知っている人" だけの議論になり、"知らない人" が置いてけぼりになります。
- 配布資料・参照資料を確認する。
- 議論の進め方(グランドルール)と時間配分を決定する。
- 時間配分は、だいたい 共有:発散:収束:決定 = 1:4:4:1 くらいな感じかなと思います。
ツール
議論の進め方などは、出席者全員の目につくところに簡潔に書き出しましょう。
また、議論の土台となる全体イメージがつかめるようなポンチ絵があると、スムーズに議論が進むことも多いです。
- 箇条書き
- ポンチ絵
発散フェーズ
目的・ゴールを達成するための意見を出し合うフェーズです。
- とにかく意見・アイデアを出す。
- 意見の深掘りはここではしない(我慢する)。
- 意見・アイデアの整理(カテゴライズや分析)をしない。
- 洗い出す作業と整理する作業を同時にやると、整理するほうに引きずられて意見が出なくなります。
- いきなりマトリクスとか書き始めると、なんども書き直すはめになって時間が足りなくなります。
ツール
意見・アイデアを連想的に出していきたいので、ツリー状に表現するのが良いと思います。
- 箇条書き
- マインドマップ
収束フェーズ
「発散」で出た意見を取捨選択して、さらに詳細に掘り下げていくフェーズです。
- 意見・アイデアの中から、筋が良さそうなものを選択する。
- 選択した意見・アイデアについて、さらに深掘りしていく。
- 有効性
- 実現可能性
- 実行に際しての問題点・課題
- コスト、リソース、時間
- このフェーズでは新しい意見・アイデアは出さない。
- 出すなら場の合意を持って明確にフェーズを「発散」に戻す。
ツール
整理・分析していくので、観点(軸)が何次元なのかによって表現が変わってきます。
- 箇条書き
- マトリクス
決定フェーズ
議論のクロージングです。
「収束」した意見をまとめて出席者で確認・合意ます。
- 決めたことの確認。
- 次のアクション(誰が、いつまでに、何をするのか)の確認。
ツール
箇条書きで良いと思いますが、必要ならスケジュール線表みたいなものも書くと良いかもしれません。
決定事項は、議論に参加していなかった関係者が見ても意味が通じるようにまとめると良いと思います。
- 箇条書き
- スケジュール線表
まとめ
いかがでしょうか。
特に「発散」と「収束」が混ざりがちなので、今どちらのフェーズなのかを意識するだけでもずいぶん違うと思います。
以上です。