コミュニケーション能力に自信のない若手エンジニアへ
はじめに
ITエンジニアでもコミュニケーション能力は重要だとよく言われると思います。とはいえ努力して身につけるのはなかなか難しいものがあります。
コミュニケーション能力向上の書籍とか研修とかもありますが、少なくとも私の経験上では役に立った試しはありません。
しかし営業などに比べてそこまでハイレベルなものが求められるわけではないので、コミュニケーション能力が低くてもなんとかやっていくことはできます。私もコミュニケーション能力は低い方ですが10年以上やらせてもらってます。
特に最初の数年が一番きついと思うので、ここではその乗り切り方について私見を述べていきます。
健康第一
まずは健康第一です。
コミュニケーションに対して苦痛やストレスを感じる場合、あんまり無理して積極的にコミュニケーションを取ろうとすると潰れる可能性があります。
私も新人の頃は出たくもない飲み会とかマラソン大会とか無理して全部出てましたが、結局体調を崩して休職して退職する羽目になりました。
業務だと避けられないこともありますが、必要最低限こなしていればそれ以上は無理しなくていいと思います。
あと睡眠不足は強烈なデバフになるので、睡眠時間を確保するなり質の良い寝具を揃えるなり内科に行って睡眠導入剤等を処方してもらうなりしてください。
慣れ
ある程度は慣れです。ただしコミュニケーションにストレスや苦痛を感じる場合はダメージが蓄積するという面もあるし、慣れてきたらそれ以上は漫然とやっても向上しづらいので無制限にやればいいというものでもありません。
面接でも何十連敗もしていると、落ちるのが当たり前になって負け癖がつく上にノイローゼ状態になります。健康第一です。
電話対応
ここでは社内の固定電話にかかってきた場合を想定しています。
特に新人だと固有名詞や専門用語を連発されると何を言っているかさっぱり聞き取れないし、誰々さんをお願いしますと言われても人数が多いと誰が誰かわからないということもあります。
手に負えないようであれば無理せず周囲の人にバトンタッチするか、周囲に誰もいなければ後でかけ直してもらうように言った方がいいです。
会議
最初のころは何を言っているかさっぱりわからないので置物になることも多々あると思います。議事録もまともに取れません。長時間拘束されているだけというのも苦痛なので、わからない単語や不明点をメモして後で調べるなりその場で聞くなりしましょう。
確認
何かやる前、やった後、やろうとしていることなど、何でも確認してもらった方がいいです。
確認なしでやっていいこととだめなことの区別は最初はわからないし、会社や現場によっても違うので、とにかく何でも確認が必要です。ルールが明文化されていたり権限管理がきっちりしていてそもそも承認なしではアクセスできないこともありますが、そうでないことも多々あります。
報連相のようなものですが、どっちかというと相手に承認してもらうことでミスを減らしたり責任を取ってもらうことで自分を守ることが主目的です。
口頭だと証拠が残らないのでメールやチャットの方がいいですが、たまにメールをしょっちゅう見逃す人やどうしても口頭でないとだめという人がいます。込み入った内容の場合は口頭で会話した後で内容をメールやチャットで送付して「抜け漏れや認識齟齬があれば訂正お願いします」とした方が安全でしょう。
伸ばせそうなところから伸ばす
コミュニケーションといっても対話が全てというわけではありません。
文章や資料、図解等をわかりやすく書くとか、知識・技術を蓄えて話について行けるようにするとか、別方面から攻めるのもアリだと思います。
コミュニケーション以外の分野で力を発揮する
裏方的な立場であまり表に出ないのもアリです。
この場合はコミュニケーションが得意な人にクライアントや他部署等との窓口をお任せする機会が多くなりますが、その分技術・知識の向上が必要になります。
お任せする相手にはギブアンドテイクで積極的に技術・知識面で丁寧にサポートしていきましょう。これも一つのコミュニケーションです。