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LIFFブラウザとLINE内ブラウザって何が違うの?

Last updated at Posted at 2024-08-04

はじめに

業務でLIFFアプリを開発しているときに、LIFFブラウザとLINE内ブラウザの違いを理解していなかったため、泥沼にハマりました。

本記事では2つの明確な違いについてわかりやすく解説します。

公式サイトの解説

まずはLINE Developersの用語集の説明を参照します。

LIFFブラウザ

LIFFアプリ専用のブラウザ。ユーザーがLINEでLIFFのURLを開くと、LIFFブラウザでLIFFアプリが開きます。詳しくは、「LIFFブラウザ」を参照してください。

LIFFアプリを開くときにはLIFFブラウザが使われるようです。

LIFFブラウザ詳細

『詳しくは、「LIFFブラウザ」を参照してください』と、別ページへのリンクが示されていたので、そちらも参照します。

LIFFブラウザはLIFFアプリ専用のブラウザです。ユーザーがLINEでLIFFのURLを開くと、LIFFブラウザでLIFFアプリが開きます。

LIFFブラウザはLINE内で動作するため、LIFFアプリはユーザーにログインを促さなくてもユーザーデータにアクセスすることができます。また、LIFFブラウザはLIFFアプリを共有したり、LIFFアプリから友だちにメッセージを送るなど、LINE特有の機能を提供しています。

LIFFブラウザには固有の機能があるようです。

LINE内ブラウザ

LINEのアプリ内専用のWebブラウザ。LINE内ブラウザを使うとLINEアプリを閉じずにURLを開いてインターネット上のウェブアプリを閲覧することができます。

LINEアプリにとどまったままWebページを閲覧できる、ということのようです。

ただ、私の場合この解説を読んでも、ハマった泥沼から抜け出すことができませんでした。
※泥沼の詳細はページ下部のおまけにて触れています。

機能的な違い

ここからは、用語の定義ではない部分から、違いについてフォーカスしていきます。

まず、2つのブラウザについて機能的に大きな違いが1点あります。
それはliff.init()を実行した際に、自動でログインされるか、されないかという違いです。

以下のページにその詳細が記載されています。

一部を抜粋します。

外部ブラウザおよびLINE内ブラウザの場合、liff.login()メソッドを実行して、ログイン処理を行います。

注意
LIFFブラウザの場合、liff.init()実行時に自動でログイン処理が実行されるため、liff.login()は利用できません。

つまり、

  • LIFFブラウザ使用時、自動でログイン処理が実行される
  • LINE内ブラウザ使用時、liff.login()による明示的なログインが必要

ということです。

これはかなり大きな違いです。
ログイン処理をしていないと使用できないliffのメソッドもいくつかあるためです。

見た目の違い

2つのブラウザは、見た目がまったく異なります。
私が過去に作成したデモアプリでその違いを確認します。

LIFFブラウザ

LIFFブラウザの場合、ヘッダー部に

  • LIFFアプリ名
  • LIFFアプリのエンドポイントURL
  • シェアアイコン
  • 閉じるアイコン
    が表示されます。

フッターはありません。

シェアアイコンをクリックすると、以下3つのメニューが表示されます。

「シェア」はLINEの友達に対してアプリをシェアできる機能です。
友達はもちろん、KeepメモやVOOMへのシェアもできます。

「更新」は画面を再読込します。

「権限設定」はカメラ、マイクの権限について設定できます。

サイズの異なるLIFFブラウザ

また、これはLIFFアプリのサイズを「Full」に指定した場合の見え方です。
LIFFアプリのサイズはLINE Developersコンソールで変更できます。
「Full」のほか、「Tall」、「Compact」があります

Tall

画面いっぱいではなく、4分の3くらいまでをおおう形でアプリが表示されます。
LINEのトーク画面が見切れているのがわかるかと思います。

Compact

さらにアプリの表示される領域が小さくなります。

「Tall」、「Compact」の場合にはシェアアイコンは表示されません。

LINE内ブラウザ

同じデモアプリを今度はLINE内ブラウザで表示します。

鋭い方は、「LIFFアプリなのにどうやってLINE内ブラウザで表示させたか」を疑問に思うかもしれません。それはおまけにて触れています。

ヘッダーには以下の3つが表示されます。

  • LIFFアプリ名
  • LIFFアプリのエンドポイントURL
  • 閉じるアイコン

シェアアイコンが表示されなくなりました。

また、先ほどはなかったフッターがあります。

  • 戻るアイコン
  • 進むアイコン
  • 更新アイコン
  • シェアアイコン
  • 三点リーダーアイコン
    が表示されています。

シェアアイコンはフッターに移動していますね。

また、シェアアイコンの機能に大きな違いがあります。
LIFFブラウザではKeepメモへの共有がありましたが、こちらはありません。

Keepメモへの共有は三点リーダーアイコンに移動しています。

また、LINE内ブラウザで開いた場合、Developerコンソール上で指定したLIFFアプリのサイズはまったく影響しません。
どのサイズを選択していても、画面いっぱいにページが表示されます。

あくまでもLIFFブラウザで開いたときのサイズ指定になるので、LINE内ブラウザには関係がありません。

このように、見た目とブラウザ内の機能でも大きな違いがありました。

まとめ

用語の部分だけでなく、機能と見た目の違いについても解説しました。

LIFFブラウザとLINE内ブラウザ、どちらもLINE上で立ち上がるブラウザなので、同じようなものに思えますが、完全に別物であることがわかりました。

この違いをしっかり抑えて、開発に活かしていきたいです。

おまけ

ぶちあたった問題

私がハマっていた泥沼というのが
LINEからLIFFアプリにアクセスしているのに、なぜかログインができない
という問題でした。

liff.init()をしていればLIFFアプリでは自動でログインがされるはずなのに、liff.isLoggedIn()を確認してもfalseとなっているという謎の状況にかなりの時間を費やしました。

  • 外部ブラウザ、LINE内ブラウザではliff.login()でログインが必要
  • LIFFブラウザではliff.init()時に自動でログインされる

という記事内でも紹介した公式サイトの記載を見つけましたが、何が違うのかがまったくわかりませんでした。

LINE側での設定の問題なのか、liff.init()の実装の問題なのか、など散々試した挙げ句、衝撃的な事実に気づきます。

しょうもないミス

以下に示した2つのリンク、上はLIFFブラウザで立ち上がりますが、下はLINE内ブラウザで立ち上がります。

一見まったく同じデモアプリを参照しているように思えます。
違いがわかるでしょうか。

実は、下の部分はURLが若干誤っています。
liff.line.me./meのあとに余計なドットが含まれている事がわかります。
検証をする際、URLを手打ちで入力していたので、打ち間違いをしていたのでした。

LIFFブラウザとLINE内ブラウザの分岐

ここからは推測ですが、おそらく
https://liff.line.me/
というURLが含まれる場合に、LIFFブラウザで立ち上げているのだと思われます。
そして、それ以外はすべてLINE内ブラウザで立ち上げる、というような処理になっているのでしょう。

私はURLのタイプミスをしていたため、LIFFアプリを開いているのにもかかわらず、LINE内ブラウザで立ち上がっておりliff.init()時に自動ログインが実行されない、と言う事態に陥っていたのでした。

蓋を開けてみれば何のことはない、ただのタイプミスなのですが、それをただのタイプミスで終わらせず、ちゃんと調べてまとめることができたので、良しとしたいですね。

※余計なドットが含まれていても、なぜ目的のサイトにアクセスできたのか、ということについての疑問が実は残っているのですが、これはいつかの宿題にしたいと思います。

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