Kanazawa.rbというコミュニティで運営に関わっている @cotton_desu です。
どういうコミュニティなのかはKanazawa.rbをご参照ください。
早いもので Kanazawa.rb は2018年8月で丸6年となります。
そもそもなぜIT勉強会受付の仕方を Qiita にまとめようと
思ったのかは2018年2月にslackにて以下のやりとりがあったからです。
そんなこんなでボッチ受付歴が長い私が私なりに受付についてまとめようと思います。
因みに私は
- Kanazawa.rbのイベント
- Python Boot Camp in 金沢
- その他のイベント
などの受付係をやっていたりします。
受付
そのイベントの開催にあたって受付のこと考えてますか?
確かにイベントの内容は大事ですが、それと同じぐらい受付も大事だと思います。
なぜなら、参加者がそのイベントに参加する時に最初に会う人は受付係だからです。
参加者はスマートに受付を終わらせたいものです。
そのため、受付で時間がかかったり、 誰が見ても受付の人数が
少なくて受付待ちの行列を見るとストレスを感じます。
スマートに受付を終わらせるためのヒントは以下の3つ。
- 申込方法
- 受付の人数
- 受付方法
申込方法
勉強会支援プラットフォームっていくつかあると思います。
Doorkeeperやconnpass、Peatixなど多くありますが、
前払い が出来るサービスを使いましょう。
Kanazawa.rb はdoorkeeperを使用しています。
例えば
参加人数10人で参加費500円だと 10 x 500円 = 5,000円
なのでまだなんとか会場払い(当日払い)で対応できますが、
参加人数50人で参加費2,000円だと 50 x 2,000円 = 100,000円
となり、受付係が50人と対応した上で100,000円を保管しないと
いけなくなります。
受付係の負担が高い上にお金の保管の責任も増えて正直な話、 激務で辛い です。
その他の問題点として、参加者も皆が皆ピッタリな金額を持って
きてくれるとは限らないので、運営側が事前にお釣りを用意しても
おつりがなければ少し待ってくださいと
なってしまうので、スマートではありません。
前払いの場合は以下の内容を明記しておくと
とりあえずの申込やドタキャンの抑止力になって
お互いにとっても幸せな気がします。
- キャンセルされた場合、参加費用の払い戻しは出来ません。
- もしイベントが中止となった場合は、全額返金いたします。
ただし、前払いにするために 事前準備やハードル が 2つ あります。
1つ目は勉強会支援プラットフォームが採用している
決済サービスのアカウントを作成する必要があります。
例えばdoorkeeperの場合だと
Stripe または PayPal アカウントを作成する必要があります。
アカウントの作成には 振込先の銀行口座の登録 も含みます。
企業主催のイベントなら企業の銀行口座を使用することが
できると思うのですが、一般のコミュニティだと誰の銀行口座を
登録するか 問題 があります。
面倒ですが、コミュニティ立ち上げメンバーの誰かに
コミュニティ専用に使用する個人口座を作ってもらって
銀行口座を登録するのが良いかもしれません。
2つ目は前払いチケットの決済時に 手数料 がかかります。
そのため、当日払いと比べて手数料分が上乗せになるので
参加費が高くなってしまいます。
参加者の費用負担が高くなってしまうデメリットがありますが、
当日の受付係と参加者の労力や手間を考えるとメリットの方が強いと思います。
参加費は[必要な金額 + 手数料]で設定しましょう。
doorkeeperでの手数料の例を以下に記載します。
料金プラン
因みにKanazawa.rbの参加費は無料または500円なので
会場払い(当日払い)ですが、例えばハンズオンやセミナーで
参加費が1,000円以上になった場合は
これらの準備やハードルがあっても前払い
に出来ないか提案しようと思っています。
--
私個人的な意見としては
参加費や参加者の規模にもよりますが、出来る限り
前払いにした方が良いと思います。
一方、前払いだとクレジットカードがない人もいるので
ハードルが高いと言う人もいると思います。
クレジットカードはないが意欲のある参加者は
個別で対応することを考えましょう。
--
受付の人数
たまに1人で受付している人がいますが、全体の参加者数は何人ですか?
例えば参加者が10人であれば受付は1人でも対応できると思いますが、
参加者が50人だと誰が考えても無理です、受付の人数を考え直しましょう。
参加費の確認やお釣りがないパターンで想像しやすいのが結婚式の受付です。
ご祝儀を頂きサインを書いてもらう、実にスマートです。
規模にもよりますが結婚式の受付の人数は2人〜4人ぐらいかなと思います。
それを踏まえると参加者50人に対して受付1人って無謀だと思いませんか?
参考までにdoorkeeperに以下の記載があります。
後はよく以下のようなタイムテーブルを見かけます。
09:00 - 10:00 受付
10:00 - 10:15 オープニング
参加者人数にもよりますが受付終了時間とオープニング開始時間が
同じ場合、スタッフがフル稼働で受付係をしているとオープニングが
予定通り開始できないリスクがあります。
可能であれば受付終了時間とオープニング開始時間の間に
空き時間を設けましょう。
例えば
08:30 - 09:30 受付
10:00 - 10:15 オープニング
--
私個人的な意見としては
まずは参加者1人に対して受付にどれぐらい時間が
かかるのか事前に測っておくと受付の人数の
見積もりがしやすいと思います。
例えば参加者1人に対して受付に5分かかった場合、
参加者数が100人だと、100人 x 5分 = 500分 が
最低でもかかることになります。
以下のタイムテーブルの場合
08:30 - 09:30 受付
10:00 - 10:15 オープニング
受付時間1時間(60分)で参加者100人(500分)を受付すると
最低でも9人は必要になることが予測できます。
20分毎など定期的に参加者の未受付数と受付終了時間
を見て、受付の人数を増減させるのが理想だと思います。
例)
受付時間残り20分、未受付者50人(250分)の場合だと
未受付者50人を時間内(20分)に受付を終わらせるのに
受付係は13人必要となります。
9:30以降は状況を見ながら徐々に受付の人数を減らして
時間どおりにオープニングが開始できるよう努めましょう。
--
受付方法
どのように受付していますか?
考えられる選択肢は以下の3つ
- 参加者リスト
- 管理画面上でウェブ・チェックイン
- チケットに記載されたQRコードスキャン
基本的にどのサービスも「管理画面上でウェブ・チェックイン」
までは出来ると思います。
QRコードスキャンについてはDoorkeeper、Peatixは出来たと思います。
調べてみましたがconnpassは分かりませんでした。
選択肢は3つですが、それは受付の人数が1人かそれ以外で異なります。
チェックした参加者情報を共有するかしないかの違いです。
受付が1人の場合の選択肢は
- 参加者リスト
- 管理画面上でウェブ・チェックイン
- チケットに記載されたQRコードスキャン
受付が2人以上の場合の選択肢は
- 管理画面上でウェブ・チェックイン
- チケットに記載されたQRコードスキャン
更に受付が複数人の場合で会場払い(当日払い)だと、
共通のお財布からお釣りを返さないといけないため
参加費を格納するある程度大きな場所・箱が必要となります。
ネット環境がない場合は、参加者リスト一択です。
その場合は、区分でリストを分けて受持参加者を各受付係で分担しましょう。
例えば以下のような申込がある場合
参加者
2000円(会場払い)
参加者(学生)
500円(会場払い)
参加者 + 懇親会
5000円(会場払い)
参加者(学生) + 懇親会
3500円(会場払い)
参加者リストを以下の4つのグループに分けます。
- 参加者
- 参加者(学生)
- 参加者 + 懇親会
- 参加者(学生) + 懇親会
4つのリストを受付の人数で分担します。
受付1人あたりに割り振られる参加者が均等になるのが理想です。
受付待ちがいない受付係は、受付待ちが多い受付係を
フォローすることを意識しましょう。
後は担当受付係が参加者に分かるようにテーブルの前に
- 「参加者受付」
- 「参加者(学生)受付」
- 「参加者 + 懇親会受付」
- 「参加者(学生) + 懇親会」
の紙や印刷物でも良いので貼ってあると参加者も混乱せずに
担当受付の前に並ぶのでスマートだ思います。
--
最後に私個人的な意見としては以下が理想です。
- 前払い + QRコードスキャン
参加者もスマートに受付が出来るし、受付係も
負担とお金保管の責任が低いのでお互いにWinWinだと思います。
前払いしてもらった懇親会費について
以下の2パターンのどちらかで対応することになると思います。
- 事前に現金化して、当日の懇親会の会計で支払う
- 当日の懇親会の会計を立替えて、後日に前払い懇親会費を受け取る
その他の注意としては、その懇親会費は本当に税込ですか?
懇親会費は税込の金額を設定しましょう。
特に前払いで懇親会費を間違えて税抜で設定すると 大失態 です。
本当に気をつけましょう。
--
ヒントを3つ書きました。
これらは毎月開催しているKanazawa.rbの知見から
纏めています。
突発的なイベントやコミュニティ毎のイベントで
これら以外にも工夫できる点もあると思うので
一度考えてみてください。
3つを全て採用するのは難しいと思うので
まずは一番効果が実感しやすい「受付の人数」から
手をつけてみてはいかがでしょうか。
今回書いた内容が少しでも参考になればうれしいです。