新聞の書籍広告を見ていたら、「ケーキを3等分」するのに下記のような分け方をしてしまう子供たちがいるのだとか。 どこが悪いのか? これはこれで良いのではないか。と思いつつも、実際には、どう直線を引けば良いか考察してみた。確かに解析的に3等分出来ないかもしれないが、今は、コンピューターとかプログラミングという道具もあるので、異なるアプローチがあっても、良いと思うのだが。
こんな風に3分割したい場合は、どうする。
それぞれの面積は
$S1+S2=a^2\frac{(π/2-θ)}{2}, S2=xa\frac{cos(θ)}{2}, S3=a^2\frac{θ}{2}$
また、$x=asin(θ), S1=2(S2+S3)$ なので、解いてみると
$cos(θ)sin(θ)+θ-\frac{π}{6}=0$
が得られる。
ということになるのだが、まず
cos(θ)*sin(θ)+θ-π/6 は、どんな曲線になるのか?
という脱線をしたくなったので、python を使って図示してみる。
求める数式を図示してみる。
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
Q = np.linspace(0, np.pi/2, 256, endpoint=True)
Y= np.cos(Q)*np.sin(Q)+(Q)-np.pi/6
plt.grid(True)
plt.plot(Q, Y)
plt.show()
0.2 を少し超えたところで、0.0 になりそうなことが分かる。
求める角度(θ)を計算で求めてみる
## 関数値(Y)が、ゼロに最も近づく時の条件を求める。
import numpy as np
Y=100 #差異の初期値設定
for j in np.arange(0,3.14/4,0.0001):
k = np.sin(j)*np.cos(j)+(j)-np.pi/6
# print (j,k) # for calc check
if Y > np.abs(k):
Y = np.abs(k)
U = j
print ("angle=",U,",", U*360/(2*np.pi),"degree,","X=",np.sin(U),"sai=",Y)
angle(θ)= 0.2681 , 15.36099848745737 degree, X= 0.26489979163738814 sai= 6.227837301686634e-05
という解が得られた。半径の1/4 を少し超える辺りで、分割線を引けば良いことになる。
間違いとかありましたらご指摘下さい。
教師が期待する模範回答(蛇足)
作図による円の3等分割を直線定規とコンパスだけで行うには、円を横切る任意の直線を描き、コンパスを用いて、その垂直2等分線を引く、これは直径を示す直線となるので、もう一本、円を横切る直線を描き、そちらも垂直2等分線を引くと、その交点が円の中心になる。円の半径をコンパスで取ることができるので、円の外周上の任意の1点から、その半径で、外周上に印を付けていくと、外周を6等分でき、中心から、120度毎に直線を引けば均等に3分割できる。 というところでしょうか。