# 文字列
§01でも紹介したように、 print()
の中には変数以外に直接文字を入れることができます。
print()
文でできることを上げていきます。
・変数に代入した文字列を連結させて表示する
文字列を変数に代入して、それをつなげ合わせるとき、 ,
を使います。
例えば、a = 明日は
, b = 晴れます
この二つの単語を明日は晴れます
にするために a と b の文字列を繋げるとします。
この時、
print(a, b)
とすれば、
明日は晴れます
と出ます。
・print()文でできること (+α)
## 空白行を作る
文字通り、空白の行を入れることができます。
print("100")
print("200")
print("300")
# これを実行すると
100
200
300
となります。
これを、それぞれの文の間に print()
をもう一つ入れることで、
print("100")
print()
print("200")
print()
print("300")
# これを実行すると
100
200
300
となり、少し見やすくすることができます。
これは、100
と 200
、200
と 300
の間に print()
の中身 (何もない) が挟まっているので空白の行を作ることができます。
## 区切り文字・文末文字を指定
本来、print()
は(値a, 値b, …, sep = "", end = "")
という形で使いますが、普段は sep="", end=""
は使わないので省略されています。(オプションとして付けることができる、という考え方でOKです)
使い方は、
sep = "" :値a と 値b の間に入れる区切り文字 ('sep'はseparator の略)
end = "" :最後の値の後につける文末としての文字
です
使用例:
a = 100
b = 200
c = 300
d = 400
print(a, b, c, d, sep = ",", end = ".")
#実行結果
100,200,300,400.
このように、値の間を,
、文末を.
で終わらせることができます。
# 数値
pythonでは、整数、n進数、小数、複素数を扱うことができます。
整数の扱い方は前回説明したので省略します。
なので、n進数・小数・複素数について説明します。
ちなみに、これらはすべて計算に用いることができます。
## n進数
普段の生活の中ではあまりよく使われませんが、pcなどでの電子機器では2,8,16進数で動いています。
なのでこの3つについて説明します。
### 2進数
2進数表記は、数字の前に '0b'(b は binary)
を付けます
print(0b1010)
を実行すると、10
という値が出てきます。これは、1010
という2進数を10進数に直すと 10
という値になるからです。
他にも、
0b1111
は 15
0b11001100
は 204
という結果が出ます。
### 8進数
8進数は、数字の前に '0o'(o は octal)
を付けます。
0o1257
は 687
0o15214
は 6796
という結果が出ます。
### 16進数
16進数は、数字の前に '0x'(x は hexadecimal)
を付けます。
0xfff
は 4095
0x195af
は 103855
です。
## 小数
小数同士・小数と整数の計算ができます。
例:
10.5 + 0.2 = 10.7
15 - 1.55 = 13.45
1.1 * 1000 = 1100.0
100 * 0.2 = 20
しかし、//
という演算子を使うと、小数点以下を切り捨てた数値を返します。
また、/
を使うと、割り切れる場合は、基本的に小数点第1位まで表示されます。
小数点以下を丸めるには、round()
を使います。
これは四捨五入とは少し違い、小数点以下が.5の時はいちばん近い偶数に丸めます。
例えば2.5に近い整数は2または3ですが、どちらも0.5の違いなので、round(2.5)
のときは偶数の2に丸めます。また、round(3.5)
の時は偶数に近づけるので、4になります。
丸める桁数を指定したいときは、round(数値, 桁数)
の順に並べます。
使用例:
print(round(1.4))
1
print(round(9.584, 2))
9.58
## 複素数
(複素数とは、虚数単位を2乗すると -1
になる数のこと)
複素数は 実部 + 虚部
を使って表します。
数学では、虚数単位は i
を使いますが、pythonでは j
を使います。
計算例:
print(1j * 1j)
(-1 + 0j)
a = 2.6 + 0.5j
b = 0.5 + 0.8j
print(a + b)
(3.1 + 1.3j)
print(a * b)
(0.9+2.33j)
また、複素数から実部、虚部をそれぞれ取り出すこともできます。
v = 3.1 + 1.3j
とします
実部:(変数).real
虚部:(変数).imag
v = 3.1 + 1.3j
print(v.real)
3.1
print(v.imag)
1.3
また、complex()
を使うことで、逆に数を2つ与えて複素数を作ることもできます。
complex(実部, 虚部)
のように使います。
complex(2, 5)
(2 + 5j)
複素数はあまり使いませんが、覚えておきましょう。
今回は以上です。
前回:計算・コメント
間違いなどのご指摘がございましたら、修正依頼を出していただけたら幸いです。