経緯
我が家にはおうちKubernetesがあります。MDF板を使って少し大きめなケースにラズパイを収めています。過去の記事はこちら
こんな感じのケースを作りました。ねこもいます。
ごちゃごちゃしたケーブル類も全部箱の中に入って、なかなかすっきりできたのですが、一点課題がありました。こちらは各RaspberryPiのCPU温度のグラフです。
箱の中に空気がこもってしまっているため、CPU温度が高くなってしまうという問題がありました。
今回はそれを解決し、ついでにRaspberryPiのノードも1台増やします。
取り付けるファン
RaspberryPiに取り付けるファンの定番といえばこんな感じのやつですよね。
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しかし個人的な経験則として、こういう小さなファンほど騒音が気になりがちかなと思いました。また、今回は箱の中にラズパイを収めているため、箱の空気を入れ替えるようなエアフローを作る必要があると考えました。
そこで、自宅に余っていた自作PC用の120mmPCケースファンを使うことにします。こんな感じのやつです。
電源の取り方
RaspberryPi用の小型ファンであれば、GPIOピンにつなげることで本体の電源と連動してファンが回ってくれます。今回のケースファンでも同じことができると思ったのですが、ラズパイのGPIOピンの出力は最大5Vなのに対し、ケースファンに必要とされる電圧は12Vでした。
そこで、今回はこのようなUSB-ケースファン端子を変換するケーブルを使って、ラズパイのUSB端子から電源を供給するようにしてみました。
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USBも基本的に電圧は5Vなので、この商品のように昇圧回路が組み込まれているものが必要となります。
背板を設計する
ケースファンは箱の背面にピタッとくっつけることにしました。そのため、ファンの風を通す穴、ビスを通す穴、電源ケーブルを通す穴の空いた背板を設計することにしました。ケースファンの寸法を測って、Fusion360で設計してみました。
こんな感じになりました。
これを図面にしてシール用紙に印刷し、MDF板に貼り付けて切り出します。
レーザーカッターとかあればいいですが、持ってないのでこういうDIYツールで頑張って切り出しました。
組み立て
背板にファンを固定してみました。ハンドクラフトの割にぴったりで自分でも驚いています。
箱に組み込んでこうなりました。
思い切り飛び出しているけど中身もスペースが厳しいのでこれでよしとします。
中はこんな感じになりました。RaspberryPi4Bを1台追加しています。こちらはあまり特筆することは無いですが、SSDでOSが起動するようにしました。
結果
120mmという大きなファンを搭載したので、音はそんなに気にならないほどだと思います。なので、負荷による回転数の制御とかもしなくていいかなと思っています。
箱の中の空気が流れるようになったので、CPU温度は大幅に改善しました。これで安心かも。
まとめ
空気のこもっていたおうちKubernetesクラスタのケースにPCケースファンを搭載しました。Fusion360を使っての背板の設計にも挑戦してみました。こういうふうに、PCケースの自作みたいなことにも気軽に挑戦できるのもおうちKubernetesの楽しいところかもしれません。