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AWX17.xをクラスタ(HA)構成にする方法

Last updated at Posted at 2021-04-17

概要

 ターゲットノードが多くなると時間短縮を図るために複数台のAWXによる並列実行が必要不可欠になります。しかし、AWXのクラスタ構成手順で調べても公式ドキュメントはTowerの構築手順しかない。また、AWX 18.xからは公式インストーラがKubernetes(k8s)ベースになるので、すぐにk8sへ移行できないユーザも多くいると思いますので、従来のdocker-composeのクラスタ構成手順を残したいと思います。

アーキテクチャ

Ansible Towerリファレンスの画像をそのまま拝借。
DBは一つ。あとはすべてのホストごとにawx_task、awx_redis、awx_webが集約されます。
logstashなどでログを収集している場合は、各ホストごとそれぞれにコレクターを配置する必要があります。
tower-clustering-visual.png

手順

現時点最新版Githubのawx17.1.0のinstallerを用います。
ただし、公式のインストーラはクラスタ構成に完全対応していないため、少し修正が必要になります。
公式からの差分はこちらを参照ください。

  1. DB(PostgreSQL)を準備します。
    下記のpg_hostnameを設定するとインストーラはDBコンテナを生成しなくなるので、個別で準備する必要があります。

  2. ターゲットノードとコントロールノードに以下のものをインスコします。

    • コントロールノード
      • Python3(2.10.xも動作した)
      • Ansible
    • ターゲットノード
      • Python3
      • Docker
      • docker-compose
      • pip docker-compose, docker
  3. 修正版の公式インストーラinstaller/inventoryの以下の変数を環境に合わせて修正します。

    • towerグループのホスト名とIP(ホスト名必須)
    • ansible_user・・・ホストのユーザ名
    • ansible_python_interpreter・・・Pythonのバージョンに合わせて修正
    • ansible_ssh_private_key_file・・・SSH鍵のファイルパス
    • pg_hostname・・・PostgreSQLのホスト名またはIP
    • admin_password・・・AWXの管理者の初期パスワード
  4. インストーラを実行する。

    awx/installer/inventory
    > ansible-playbook -i inventory installer.yml
    
  5. 一通りインストールが完了すれば、ログインできるようになります。
    Username: inventoryのadmin_user
    Password: inventoryのadmin_passowrd
    image.png

  6. Instance groupsで以下のようになっていることを確認します。
    Instance groupの名前は必ずtowerになっています。別途作ることができるようですが、ここでは割愛します。
    Instancesが作成したAWXホスト数になっていればOKです。
    image.png

  7. すべてのホストのUsed capacity 0%であることを確認します。
    image.png

  8. サンプルのテンプレートの同時実行(Concurrent Jobs)を有効にし、複数回「Launch」もしくは「Relaunch」ボタンを押してください。
    ※バグなのかわかりませんが、テンプレートの編集で同時実行に変更しても保存されず、一度テンプレートを実行後に再度編集すると反映されます。
    image.png

  9. 各インスタンスでジョブが実行されたことを確認できます。
    image.png

変更点の説明

公式インストーラに修正を加えた箇所を説明します。

すべてのホスト名(awx_taskのホスト名)が異なること

installer/roles/local_docker/templates/docker-compose.yml.j2のawx_taskのhostnameがすべて異なるように修正しました。
また、それだけではなく、installer/roles/local_docker/templates/tower_settings.py.j2(/etc/tower/settings.py)CLUSTER_HOST_IDが各awx_taskのホスト名と一致するように修正しました。

SYSTEM_UUIDも重複しないように修正しました。最新のコードはSYSTEM_UUID = "{{ inventory_hostname | to_uuid }}"になっています。
image.png

Migrate処理は1ホストのみ

インストーラの途中にあるDBの初期化処理は1つのホストのみで実行するように修正しました。
同時実行するとエラーになります。

image.png

サンプルコード

上記の手順をVSCodeのRemote Containerですべてデプロイできるようにサンプルコードを準備しましたので、必要な方は是非お使いください。
なお、Amazon Linux2のみテストしたので、それ以外の環境は必要に応じて変更してください。
実施手順はサンプルコードのReadme.mdを参照ください。

質問はTwitter、Slack(ansiblejp)、コメントでお気軽にくださいませ。

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