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コマンド記号(⌘)の起源:Appleキーボードのシンボルがどのように選ばれたか

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コマンド記号()の起源:Appleキーボードのシンボルがどのように選ばれたか

四葉のクローバー

幸運の象徴、四葉のクローバー。

昔、少し齧ったことがありますが、あんまり美味しくなかったです。

三つ葉は美味しいのに......。

目次

1. この記事を書いた理由

 私は日々、Macパソコンを使って作業をしています。

 その中で、特に頻繁に使うのがコマンドキーです。

 このコマンドキー、という記号で表されるこのキーを使いながら、ふとした瞬間に「この記号は一体誰が、どのような経緯で選んだのだろう?」という疑問が湧きました。

 Macを使い始めた当初から、この記号の存在は当たり前のように受け入れてきましたが、実際にこの記号にはどのような意味が込められているのか、その起源や背景については全く知りませんでした。

 そこで調べてみると、この記号が北欧の道路標識と関連があるという説を見つけました。

image.png

 しかしそこでは、なぜAppleがこの記号を選び、キーボードに採用したのかについての詳細は明らかではありませんでした。

 そこで、記号がどのようにして選ばれ、今日に至るまでにどのような意味を持つようになったのかについて調べてみたので(と言ってもそんなに深くはないが)、次のセクションでそれを書いていきます。

参考
コマンド記号 Wikipedia
⌘ ⌥ ⇧ ⌃ この記号 何か知ってますか?

2. ⌘はどのようにして選ばれたのか

記号はどのようにして選ばれたのか。

 その起源は意外なほどドラマティックでした。

 この物語の中心には、スーザン・ケア、Appleの伝説的なデザイナーがいます。

 彼女はMacintoshチームの初期メンバーとして、その革新的なグラフィカルユーザーインターフェイスの多くをデザインしました。

創造の瞬間

 ある日、Appleのキーボードのために、全く新しい修飾キーのシンボルをデザインする任務がケアに課せられました。

 当時、AppleのMacintoshキーボードにはAppleのロゴが修飾キーとして使用されていましたが、ジョブズはこの使用法がブランドを過剰に露出させていると考えました。

image.png

 彼は、ユーザーが頻繁にこのキーを使うたびにAppleのロゴを見ることが、ブランドを安っぽく見せかねないと懸念しました。

 しかし、この新しいキーのためのシンボルを見つけることは、想像以上に難しい挑戦でした。

 彼女とチームは、コントロールキーのためのメタフォーとして、さまざまなアイデアを模索しましたが、どれも彼らの求める解答ではありませんでした。

 それらはすべて、なんらかの形で不適切であるか、あるいは単純に魅力に欠けるものでした。

啓示

 挫折を重ねる中、ケアは「もっと抽象的なアプローチを試してみよう」と提案しました。

 彼女は古いシンボルの本をめくり始め、そこで運命的な出会いを果たします。

 スウェーデンのキャンプ場で使用されていた標識 - 「面白い特徴」という意味の記号に目が留まったのです。

 このシンボルは、一見して観光地や名所を示す北欧の標識として用いられていましたが、ケアにとってはそれ以上の意味を持ちました。

選択

 このシンボルは、彼女が探していた解答でした。デジタル表示に適しており、視覚的にも魅力的で、何よりも抽象的な美しさを持っていました。

 この記号は、デジタル表示に適しており、かつギザギザしていないため、グラフィカルに魅力的であると判断されました。

 ケアは、この記号がコントロールキー、そして後にキーのための完璧なシンボルであると直感しました。

 彼女は、ただ形を描くのではなく、意味を持つシンボルをキーボードに取り入れたいと願っていました。

 そして、この記号は、まさに彼女が求めていたものだったのです。

そして伝説へ...

 こうして、記号はAppleのキーボードに採用され、今日に至るまでMacユーザーに親しまれています。

 この記号は単なる機能的な役割を超え、Apple製品のデザイン哲学とクリエイティビティの象徴となりました。

 スーザン・ケアの直感と創造性によって生み出されたこのシンボルは、テクノロジーとアートの融合を示す永遠の証となったのです。

(完)

参考
スタンフォード大学図書館 スーザン・ケアに関するインタビュー

3. おわりに

 要するに、

『スーザン・ケアが「面白い特徴」を象徴するマークを探していたら、「面白い特徴を示す」と言う意味を持った標識に出会い、運命を感じて採用した』

と言う風な感じです。

 補足等あればコメント欄で教えていただけると幸いです。

 私も今回、何か「面白い特徴」のある記事のネタないかな〜と探していたら、まさにドンピシャのものが出てきたので、運命を感じました。

 ありがとう、ケア。ダンケア(独)。

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