概要
新たにプログラミングを勉強し始める人の中には、当然それまで日常的にPCには触れてこなかったもしくはタイピングが遅いという人も大勢いますよね。
とにかく手を動かすことから学習が始まるプログラミングでは、タイピング速度を上げるだけでも何かを作ってみたり試してみたりと試行できる回数が増えます。
なので学習効率は格段に上がりますし、「頑張っている感」「疲労感」みたいなストレスも減るのでプログラミング学習と並行してタイピング練習もしたいところです。
そこでタイピングが遅くて学習効率が上がらないという悩みを持つ人に対して、タイピング力UPのアドバイスを書いてみました。
1.我流ポジションをやめる
タッチタイピング(ブラインドタッチ)の速度に伸び悩む人にありがちなのが「我流のポジションでタイプしている」ことです。
主に利き手の人差し指や中指といった、打ちやすい指だけで全てのキーをタイプしようとするので、手がタイプ中にあちらこちらに動いてしまいます。
これでは疲れますし指で位置を覚えることができていません。
なので打ち間違いが増えて結果的にタイプが遅くなるのです。
まずはホームポジションをしっかり守りましょう。
両人差し指をFとJに置き、全てのキーをもっとも近い指だけでタイプし、一つタイプしたらホームポジションに戻す癖をつけましょう。
上達の早い人は、この時点で普段使っていないであろう、利き手でない方の薬指と小指が疲れるはずです。
この二指の操作に慣れることが肝心と言えます。
2.ホームポジションを維持しやすいようショートカットを活用しよう
また、右手の小指でbackspace(delete)キー
を押すことが、大変煩わしくなってくると思います。
そこでMacユーザーの方はEmacsキーバインド
を使いましょう。
「control + H
」の組み合わせで文字を削除できるので、ホームポジションを崩さないまま**delele
**ができます。
Windowsの方は、使用していないであろう「無変換キー
」にbackspace
を割り当ててみるといいでしょう。
https://uguisu.skr.jp/Windows/emacs.html
3.速さより正確さを意識しよう
速さを求めて自分の認識より早くタイプをすると、返ってミスタイプが増えて平均速度は遅くなってしまいます。
なので1キー1キー意識した方が結果的にやや早くなります。
具体例をあげましょう。
Aさんは速く打とうとすると0.3秒で1キーを打つことができ、ゆっくり打とうとすると0.6秒かかるものとします。
速く打つときは頻繁に間違いが起こり、ゆっくり打つときは間違いが滅多に起こらないものと仮定します。
速く打とうとして打ち間違いをすると「打ち間違い→backspace→打ち直し」と、3回も打つ必要があるのです。
かかる時間は0.9秒です。
ゆっくり1キーを打って間違いがなければ、0.6秒のみで済みます。
よって、平均的な速度はゆっくり正確に打った方が結果的に速くなるのです。
4.正確さのための練習
有名なタイピングゲーム「寿司打」には、「正確重視」モードがあります。
引用:寿司打 WebGL版
http://typingx0.net/sushida/play.html?soundless
これは一度でもミスタイプをするとスコアがリセットされるシビアなモードですが、正確さを鍛えるには最適です。
このモードを忍耐強く遊んでミスタイプを減らすよう意識してみるといいでしょう。
まとめ
- ホームポジションを守ってタイピングできるようにしよう(指ごとのキーのタイプ範囲を覚える)
- Emacsキーバインドを使おう
- タイピングは早く打つことよりも間違えないように打つ方が速度UPにつながる
- プログラミングの学習と並行して毎日練習しよう
+αで、HTMLやCSSを学習しているよという人はぜひ**Emmet
を覚えながら学習しましょう。
Emmet
は入力補完のプラグインです。
タイピングが苦手でも記法を覚えれば、比較対象が現役エンジニアでもEmmet
を使わない人なら大抵の人より早くコーディング**できます。
テキストエディタ「Visual Studio Code」では標準搭載なのでおすすめです。
Atomなど他のエディタでも外部プラグインとして導入は可能です。
タイピング練習でもEmmetを覚えることでも、とにかく練習するということが一番重要です。
練習メニューとして参考にしていただければ幸いです。
参考
- 寿司打(http://typingx0.net/sushida/)
- Visual Studio Code(https://code.visualstudio.com/)
この記事はCodeShip内での実際の質疑応答や指導・アドバイスの一部を基に作成しています。