VMwareの買収によって不安に感じるユーザーが増えてきましたね
Broadcom配下で「脱VMwareが止まらない」の真相
早くVMwareを捨てたい気持ちが分かりますが、クラウドの選定基準の理解、計画の正確さ、実装の慎重さが移行の成功には不可欠です。
クラウドへの選定基準
移行先のクラウドを選定する際は、以下の基準を考慮することが重要です。
- コスト: 移行先のクラウドプロバイダーの料金体系を理解し、隠れたコストがないかを検証します。ライセンスの課金は、CPUコア数か、RAMかそれともストレージベースなのかを確認する必要があります。また、永久ライセンスに対応しているかも確認ポイントです。
- パフォーマンス: アプリケーションのパフォーマンス要件に合致するか、特にパフォーマンス重視のアプリをホストしている場合、要注意です。
- ストレージ:Fibre Channel, iSCSI などサポートしているかを確認する必要があります。多くのVMwareユーザーは外部ストレージを利用しています。NutanixのようなHCI製品は対応できていないケースもあります。
- バックアップ機能:プラットフォーム自身がバックアップ機能付いているか、Snapshotなども利用できるか要確認です。サードパーティーのバックアップソリューションと連携してバックアップ機能を提供しているベンダーも多いです。
- HA:ハードウェア故障時の動き、サーバーやディスクのリプレイス時にダウンタイム発生するかなどを見る必要があります。
- GPUの対応:ライブ配信、ChatGPTによるAIデータ学習などのブームでGPU対応しているプラットフォームがますます重要になってきます。GPU対応一口言っても2種類があります。GPU PassthroughとvGPU。
- 運用と利用のしやすさ:UI、Billing、画面以外のインタフェース(CLI、API)があるか
- 移行支援: クラウドベンダーが移行ツールやサービスを提供しているか、技術サポートの品質を確認する必要があります。
- エコシステムとの互換性: 現在のITインフラとの互換性、特に管理ツール、API、エコシステムの統合性を考慮する必要があります。
注意すべき点
移行プロセスは複雑であるため、以下の点に留意する必要があります。
- VMの移行: 大量のデータを安全にかつ効率的に移行するための計画が必要です。
- ダウンタイムの最小化: 移行中のサービス中断を最小限に抑えるための戦略が必要です。
- 従業員のトレーニング: 新しいクラウド環境を効果的に運用するために、従業員のトレーニングと準備を怠らないでください。
- アプリケーションの再構成: すべてのアプリケーションが新しい環境で問題なく動作するわけではないため、適応が必要です。
移行のステップ
- 事前評価: 現在のVMware環境を詳細に評価し、移行によって解決すべき問題を特定します。
- 計画: 移行計画を策定し、目標、スケジュール、リスク、ロールバックプロセスを明確にします。
- 移行ツールの選定: 効果的な移行ツールを選択し、テスト環境での検証を行います。
- データの移行: 必要に応じて、データを段階的にまたは一括で移行します。
- 環境のテスト: 移行後の環境でアプリケーションが適切に動作するかを確認します。
- 本番切り替え