ルーレットで、赤(ルージュ)もしくは、黒(ノワール)にチップを張る賭け方は最もシンプルで、ギャンブルの知識がない人にも知られているメジャーなベット方法です。
今回は「モンテカルロ法」を使用してルーレットの赤黒をシミュレーションし、その結果を検証するプログラムを作成します。
モンテカルロ法とは?
モンテカルロ法(Monte Carlo Method)は、確率や統計を用いて問題を解く方法のひとつで、19世紀後半、モナコのモンテカルロにあるカジノが破られたという伝説が名前の由来になっているベッティングシステムです。
ルーレットにおいては、以下のルールで賭けを行います。
- 初期リストとして
[1, 2, 3]
を用意する - ベット額はリストの最初と最後の数値の合計とする(最初は
1 + 3 = 4
) - 勝った場合:ベット額を獲得し、リストの最初と最後の数値を削除する
- 負けた場合:ベット額をリストの末尾に追加する
- リストが空になったらゲーム終了
Pythonでのシミュレーションプログラム
import random
def spin_roulette():
"""ルーレットを回して赤(1)か黒(0)を返す(緑の0は負けとする)"""
outcome = random.randint(0, 37) # 0から37(0と00を含む)
return 1 if 1 <= outcome <= 18 else 0 if 19 <= outcome <= 36 else -1
def monte_carlo_roulette(initial_list, max_rounds=100):
"""モンテカルロ法でルーレットの赤黒をプレイするシミュレーション"""
numbers = initial_list[:]
balance = 0
rounds = 0
while numbers and rounds < max_rounds:
bet = numbers[0] + numbers[-1] if len(numbers) > 1 else numbers[0]
outcome = spin_roulette()
if outcome == 1: # 勝ち
balance += bet
numbers.pop(0)
if numbers:
numbers.pop(-1)
else: # 負け(黒または緑)
balance -= bet
numbers.append(bet)
rounds += 1
print(f"Round {rounds}: Bet {bet}, Outcome {outcome}, Balance {balance}, Numbers {numbers}")
return balance
# シミュレーション実行
initial_list = [1, 2, 3]
final_balance = monte_carlo_roulette(initial_list)
print(f"最終残高: {final_balance}")
シミュレーション結果の考察
このシミュレーションを複数回実行すると、以下のような傾向が見られます。
- 勝ちが続くとリストが短くなり、最終的にはゼロになって終了する
- 負けが続くとリストがどんどん長くなり、ベット額が増加する
- ルーレットの緑(0や00)の影響で思ったよりも負けやすい
モンテカルロ法は連勝時には有利に働きますが、負けが続くとリストが長くなり、破産リスクが高まります。
そのため、実際に使用する際には、状況判断によるロスカット(損切り)や、資金管理が重要になります。
まとめ
モンテカルロ法を使用したルーレットの赤黒ベットは、シンプルな戦略ながらも、勝敗によって変化するベット額が特徴的です。
勝ちが続けばスムーズに利益が得られる一方で、負けが続くと賭け金が増大し、リスクが高まるという側面もあります。
このようなベッティングシステムのシミュレーションは、単なるギャンブル戦略の検証にとどまらず、確率や統計、シミュレーション技術の学習にも役立ちます。
また、Pythonを用いたアルゴリズムの実装やデータ分析の練習としても有益です。
今後の発展としては、
- 最大ベット額を制限し、リスク管理を強化する
- 長期的な収益率を分析し、期待値の推移を可視化する
- より高度な戦略(マーチンゲール法など)と比較し、最適な手法を検討する
といった視点で改良を加えるのも面白いでしょう。
シミュレーションの世界は奥が深く、試行錯誤する中で新たな発見があるかもしれません。
ぜひ、カスタマイズしながらさまざまなアプローチを試してみてください!