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Splunk: 取り込みデータ加工/マスキング処理(Ingest Actions)

Last updated at Posted at 2022-07-07

はじめに

Splunkへデータを取り込む際、様々なデータ加工を実現することが可能です。
その1つとしてマスキング処理がありますが、2022/6にリリースされたSplunk Enterprise v9.0では、新たに機能追加されたIngest Actions機能を利用した設定が可能となりました。
https://docs.splunk.com/Documentation/Splunk/9.0.0/ReleaseNotes/MeetSplunk#What.27s_New_in_9.0

マスキング処理自体は以前のバージョンにおいても実現可能です。

本稿では、Ingest Actions機能を利用したマスキング処理設定についてご紹介します。
また、設定比較として、以前のバージョンにおける設定例についてもご紹介します。

前提

  • Splunk Enterpriseバージョン
    • v9.0.0, v8.2.2
  • Splunk構成
    • Standalone構成
  • 使用するサンプルログ

データ取り込み時のマスキング処理設定

Ingest Action機能によるマスキング処理設定(Splunk Enterprise v9.0)

Ingest Action機能を利用したマスキング処理の設定方法を記載します。
設定例として、ログに含まれるAcctID値を、下4桁を除いてマスキング(xに置換)するという処理を実現します。

[04/Jul/2022:18:24:02] VendorID=5036 Code=B AcctID=1534236453231575

設定例

① Splunk Web:設定 > データ:取り込みアクション(Ingest Actions) をクリック
image.png

② RuleSetsタブを選択し、"New Ruleset"をクリック
image.png

③ ルールセット編集画面にて、ルール名設定及びプレビュー対象とするイベントを選択
※以下例では"Sample File"を選択し、適用するソースタイプの選択とログファイルをアップロードします。
image.png

④ ルールセット編集画面にて、規則の追加 > Mask with Regular Expressionを選択
image.png

⑤ ルールセット編集画面にて、マスキング処理ルールを設定
 ルールを入力すると、画面右側のサンプルデータ上に処理結果が随時反映されます。
 ・Match Regular Expression:(AcctID=)\d{12}(\d{4})
 ・Replace Expression:\1xxxxxxxxxxxx\2
  ※Match Regular Expressionにおいて、(括弧)で括った範囲を左から順に\1, \2, …と指定することで参照します。
image.png

⑥ ルールセットを保存します。
image.png

⑦ 実際にファイルをSplunkへ取り込み、設定に従いデータがマスキングされていることを確認します。
image.png

※補足
ルールセット編集画面において、画面右上の"Preview Config"をクリックすると、設定ファイルに追加される設定値を確認可能です。
image.png

参照

比較:props.conf/transforms.confによる従来のマスキング処理設定

設定比較として、同様の処理をSplunk Enterprise v8.2で実現する場合の設定例を以下に記載します。
設定方法は、設定ファイルであるprops.conf及びtransforms.confに直接追記する形となります。

設定例

  • props.conf ※関連設定のみ記載

    [vendor_sales]
    TRANSFORMS = acctid_mask
    
  • transforms.conf

    [acctid_mask]
    REGEX = (.*AcctID=)¥d{12}(¥d{4}.*)
    DEST_KEY = _raw
    FORMAT = $1xxxxxxxxxxxx$2
    

参照

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