はじめに
Splunk App/Add-onをSplunk環境にインストールする際、どのSplunkコンポーネントにインストールすればよいのか迷う場合があるかと思います。
本稿では、以下の2パターンに分けて、インストール先の確認方法を記載します。
- Splunk SupportedであるApp/Add-onの場合
- Splunk SupportedではないApp/Add-onの場合
前提
- Splunk Enterprise構成
- Search HeadとIndexerを別のコンポーネントとした分散構成(Distributed Environment)
- Search Head Cluster, Indexer Cluster構成時も同じ考え方となります。(ただし、インストール方法は異なります)
Splunk SupportedであるApp/Add-on
Splunk社がサポートしているApp/Add-onの場合、各App/Add-onに該当するドキュメント(Splunk Documentation)にて、インストールすべきSplunkコンポーネントを確認します。
ただし、App/Add-onに依ってはインストールすべきSplunkコンポーネントが自明なため、ドキュメント内に記載がない場合があります。
例1:Splunk Add-on for BOX (記載あり)
Splunk Add-on for BOXのSplunk Documentationにアクセスします。
https://docs.splunk.com/Documentation/AddOns/released/Box/Install
“Where to install this add-on”表を確認し、インストールすべきSplunkコンポーネントを確認します。
本稿前提のSplunk環境(分散構成)において、当該Add-onをインストールすべきコンポーネントは以下となります。
- Search Head:ダッシュボード設定等
- Heavy Forwarder:BOXからのデータ取得設定等
- Universal Forwarderは不可
例2:Splunk Add-on for Amazon Web Services (記載あり)
Splunk Add-on for Amazon Web ServicesのSplunk Documentationにアクセスします。
https://docs.splunk.com/Documentation/AddOns/released/AWS/Distributeddeployment
“Where to install this add-on”表を確認し、インストールすべきSplunkコンポーネントを確認します。
本稿前提のSplunk環境(分散構成)において、当該Add-onをインストールすべきSplunkコンポーネントは以下となります。
- Heavy Forwarder:データ取得設定等
- Universal Forwarderは不可
例3:Splunk Sankey Diagram - Custom Visualization (記載なし)
Splunk Sankey Diagramは可視化手法を追加するAdd-onとなります。従って、インストールすべきSplunkコンポーネントは可視化機能を担うSearch Headであることが自明のため、Splunk Documentation上にてインストールすべきSplunkコンポーネントに関する説明がありません。
https://docs.splunk.com/Documentation/SankeyDiagram/latest/SankeyDiagramViz/SankeyInstall
本稿前提のSplunk環境(分散構成)において、当該Add-onをインストールすべきSplunkコンポーネントは以下となります。
- Search Head:可視化手法の追加
Splunk SupportedではないApp/Add-on
各App/Add-onの作成者により公開されているドキュメント等にて、インストールすべきコンポーネントを確認します。
ドキュメント等に記載がない場合は、App/Add-onが実現する機能(App/Add-onに含まれる設定ファイル及び設定内容)が、どのSplunk処理プロセスに該当するかを確認します。その確認結果に基づき、対象となるSplunk構成に合わせて、どのSplunkコンポーネントにインストールすべきかを判断します。
例:Palo Alto Networks Add-on for Splunk (ドキュメントあり)
当該Add-onを作成したベンダにて公開されているドキュメントを確認します。
https://splunk.paloaltonetworks.com/installation.html
本稿前提のSplunk環境(分散構成)において、当該Add-onをインストールすべきSplunkコンポーネントは以下となります。
- Search Head
- Indexer または Heavy Forwarder
例:独自Add-on (ドキュメントなし)
以下のSplunk設定ファイルが含まれるAdd-onを例とします。
- props.conf
- ソースタイプ設定
- SHOULD_LINEMERGE等のイベント区切りに関する設定、TIME_FORMAT等のイベント時刻に関する設定
- ソースタイプ設定
- savedsearches.conf
- スケジュールサーチ設定
まず、Add-onに含まれる設定ファイル及び設定内容が、Splunkの処理プロセスにおいて、どのフェーズ(Inputs, Structured parsing, Parsing, Indexing, Search)に該当するかを調べます。
Splunkの処理プロセス:How configuration parameters correlate to phases of the pipeline
例として示すAdd-onの場合、Parsing PhaseとSearch Phaseに該当します。
次に、フェーズとSplunkコンポーネントの関係を調べます。
フェーズとSplunkコンポーネントの対応:How Splunk Enterprise components correlate to phases of the pipeline
該当するフェーズに対応するSplunkコンポーネントが、本Add-onのインストール先となります。
本稿前提のSplunk環境(分散構成)において、当該Add-onをインストールすべきSplunkコンポーネントは以下となります。
- Search Head
- Indexer または Heavy Forwarder