イントロ
上のはただの画像です。もしクリックした人がいたらすいません。
私、この業界に入った時は20歳くらいでした。
その時はソシャゲの始まりで、まだガラケーだったのでFlashLiteでゲームを量産してました。(知る人ぞ知るコ◯チとか)
3年前くらいにアプリとかHTML5に移行してきっちりしたものとかFlashっぽいものを作ってます。
さて、今回のネタですが、
FlashLiteネタとかAdobeAirネタとかありそうなんですが、思い出すの面倒なんで、
Flasherってなんだったんだろうっていう感想文を残したいと思います。
Flasherが担ってた仕事
わかりやすいように、極端めに書いてますのでご容赦ください。
Flasherが現れる前のデザイナーさんとプログラマーさん
デザイナーさん
ヴィジュアル担当。
カッコいいWebサイト探しが大好き。
稀にプログラムが出来る人がいるものの、小難しいことは分からない&気にしない。※1
プログラマーさん
文法の守護者。
フロントエンドからバックエンドまでなんでもござれ。
GUIよりもCUI。なんでもかんでもコマンドを叩く。光に弱いのか画面を黒くしている。
デザインの話になると遠い目をするか、好みで語る。※1
*黄緑がデザイナー/青がプログラマー
Web制作はデザイナーとプログラマーで完結していた、が
「演出のあるWebサイト・遊びのあるコンテンツ」となると困ったことになる。
ユーザー環境の発達により派手目なことが可能になってきたのだ。
しかし、デザイナーは良し悪しは分かるが実装の仕方が分からない。 ※1
実装ができないと、トライアンドエラーを重ねて推敲することが出来ない。※1
ではと、プログラマーがやることになるが、デザインのことが分かっていないので上手くいかない。※1
そもそもやる気が出ない。
だって、バグの温床・秩序の崩壊・大盛りスパゲッティまっしぐら。あの美しいコードはどこに。。。※1
遊びなら良いけど、案件としてはね・・・。※1
そこで、フラッシャーが現れることになる。
フラッシャー
イラレのようなデザインツールを操り、
簡易スクリプトでプログラミングをし、
タイムラインでアニメーションを生み出す。
良い動き、使いやすさのことしか考えていない変態達。
ダサいものも動かせばカッコよく出来ると思っているし、
プログラムは基本的に動けばそれでいいと思っている。※1
そんなフラッシャーはこんなスキルグラフになる。
デザインも少し分かるし、実装もまぁまぁできる。
*演出がMAXじゃないのは、流石に動画屋さんのほうがスゴイから。※1
*黄緑がデザイナー/青がプログラマー/赤がFlasher
フラッシャーがやっていたこと
モーション・演出もそうだが、
デザイナーとプログラマーの間に立ってコミュケーションを取ることが仕事でもあったようなきがする。
ほとほとデザイナーとプログラマーは見てるもの考えていることが違うので、
善意からくる悪意のぶつけ合いになっている場面が多々発生していたように思う。
思えばUI/UX論が発生する前に、Flash界隈ではインタフェースデザインについて語られていたが、
ユーザーとコンテンツだけではなく、ありとあらゆるものの間を取り持っていた人たちだった。
全てを統合していたソフトウェアを使っていたからこそ、
育まれた概念と言ってしまうとすこし言い過ぎかもしれなくもない。
死亡宣告からゾンビ化
故)カリスマタートルネック変態エンジニア宣教師よって死亡宣告を受けたFlashは、
食べかけのリンゴ教を陣頭に排除運動が繰り広げられ命の炎を削られることになった。
それからというもの、毎年のようにFlashの死亡記事が書き捨てられるようになり、
私たちはいつしか**「ゾンビFlasher-露出狂の亡者」**と呼ばれるようになってしまう。(ソースは無い)
*ちなみに現在僕はMacとiPhoneを愛用しています。
冗談はさておき
Flashが残したモノ、HTML5時代で失いつつあるものを整理してみる。
息切れしてきたので、駆け足で行きます。
JSerという存在を変えた
FlashとJavaScriptは元来仲が良かったはずが、Flash排斥運動の急先鋒に仕立て上げられた感のあるJavaScript界隈。
「FlashなんかなくてもJavaScriptでできんぜ!」なんていう無責任な文法屋のせいで一時期は荒れてた気がする。
それも、FlashというベンチマークとフラッシャーがHTML5に流れたのもあって、表現力が定着してきた。
UI/UX論
完全なる個人的見解だが、Flash死亡宣告の前まで、ド変態フラッシャー達によりUI/UXの議論が高まりつつあった。
しかしそれも、HTMLの表現力の研究が最優先となってしまったことで、しばらく棚上げされることに。
一方、流れたフラッシャーを含むアプリ界でUI/UX議論は熟成されていったのでそこは救いなのかもしれない。
アニメーションの感覚。しかし薄まりつつある文化。
先にも書いたが、タイムラインというGUIは偉大で、
それはもう、アニメーションの感性を沢山鍛えてもらったと思う。
こればっかりはスクリプトだけで学習するのはなかなか難しいんじゃなかろうかと思うのは老害に片足突っ込んでますかね。
スクリプトだけでアニメーション付けをすると、タイムラインの時に比べてシズル感というか温度感が全然変わってきてしまう。
ついつい血が通っていないようなアニメーションになってしまいがちだ。
乱数をいれたり、物理演算でやるとまた変わるのだろうが実務ではそうも言ってられない場面が沢山。
タイムライン | スクリプト | |
---|---|---|
時間 | 1フレーム=約0.03秒(30fps) | 0.5秒~0.1秒 |
イージング | 線グラフをマウスで個別に | 決められたEaseでパターン化 |
タイミング | 視覚的に設定 | 頭のなかで計算 |
個人的なアニメーション調整の粒度をまとめてみた。 | ||
いやいや、スクリプトでも頑張れよと思われるだろうが、その通り。 | ||
コードを綺麗に保つことについつい意識をもってかれてしまうのは言い訳ですね。 |
ActionScriptという宝
これはもう手触りが最高でした。
1.1〜3.0までべったり触りましたが、どれも触って楽しい言語でした。
なにより驚くべきは、今主流のフロント言語はだいたいAS3に近い!(激しいツッコミが予想されます)
TypeScriptなんかはAS2とAS3のハイブリッドな感じで良い肌触り。
そんなActionScriptのおかげで、アプリ系の言語やJavaScript等々なんでも乗り換えが簡単でした。
大昔にECMAScriptは流行んない。Flashなんかやるだけ無駄
なんて言ってたおエライさんがいた気がしますがそんなことなかったですね。
演出屋の若手人材
僕の世代前後が教育現場でFlashを教わった最後のラインだと思うので、
僕より若いフラッシャーはレアキャラになってしまった。
そうすると若い人は、デザイン出来る人。プログラムは出来る人。
その2種類だけになってしまう(もしくは両方できる人)ので、この図の状態に戻ってしまう。
一部の教育機関では、大御所Web屋の人たちを教師陣にそんな風な学科が設けられているようだが、
あとは、ゲーム業界・映像業界からの流出でしかWeb演出屋は産まれないということになる。
そういえば一時期、専門学校であえてのFlashを教えていたことがあるが、
学生の食いつきが良かったのが思い出深い。
お終い
以上、Flashの産んだものはまだまだあるだろうけど、息が上がってしまったのでここまでにします。
しかし、冷静になってみると、増田のような、飲み屋でテンション上がった時のような支離滅裂さで、
寒い内容になってしまったんじゃないかと不安でいっぱいです。
ちなみに、お仕事募集してますので、ご相談お待ちしております。
※1:そんなことねぇよ!って思う人がいると思います。
そんなあなたは素晴らしい人なので、是非隣の人に自慢してください。
蛇足
FlashPlayerはインターネット界のセキュリティーホールだ!
なんて言われてましたが、Flashが無くなってきたので今のインターネットはすごい安全なんですよね。