Google I/Oから1ヶ月ほど経ちましたが、I/Oで行われたWebAssembly周りの講演をまとめます。そんなに講演数は多くなく、WebAssemblyに直接関わるものは2つのみでした。またChromeの講演で、軽く触れられていました。
WebAssembly for Web Developers
WebAssemblyについて話した唯一のセッションで、Webディベロッパーに対してWebAssemblyを位置付ける内容になっています。
ざっとしたまとめ:
- WebAssemblyを利用する理由は2つ:エコシステムか高速で安定した性能のどちらか
- AssemblyScriptを使えばTypeScript利用者ならWebAssemblyを出力できる
- ChromeはWebAssemblyの新しい仕様をいくつか実装済み。またWebIDL bindingは大きな仕事
Sonic Boom! Audio Programming on Android and Chrome
AndroidとWebで同じシンセサイザーを使って音楽アプリを作る、というライブコーディングを通じてAndroidとChromeの音声に関する新機能を紹介する内容でした。
ざっとしたまとめ:
- AndroidもChromeも、レイテンシーは20msほど
- C++で書かれたシンセサイザーをEmscriptenでコンパイルすることでWASMにする
- WebAssemblyを利用することで、WebでもAndroidアプリと同じ音色をだすことを保証できる
What's New with Chrome and the Web
ChromeとWebの進捗についてのセッションでした。WebAssemblyと直接は関係なかったのですが、The Web Perception Toolkitの部分で、WebAssemblyで実装されたポリフィルが提供される、という話がありました。