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Grand-challenge向けの環境準備 Part.1(ローカルPCでの必要なソフトのインストール・設定)

Last updated at Posted at 2022-03-24

Grand challengeという医療系のAIコンテスト・プラットフォームに参加するにあたり、環境構築を実際にやってみた経験をメモに残します。
Grand challengeは、Kaggle や SIGNATE に比べて、必要な環境構築が複雑で参加のハードルが高いと感じました。環境構築の難しいポイントは、実行可能ファイルをDockerイメージで提出が求められる課題が多いことだと思います。Dockerやその背景知識となるLinuxのコマンドなどを理解して環境を準備する必要があります。
Grand Challenge Documentationに沿って準備を行いました。

1.この記事のゴール

  1. Grand challengeに参加登録します。
  2. Windows + Dockerで提出物(機械学習の推論プログラム)を作れるように環境を整えます。
    • 私のPCは数年前のWindows PCです。
      • CPU:Intel(R) Core(TM) i7-5500U CPU @ 2.40GHz 2.40 GHz
      • RAM:8GB
      • Windows 10 Home 21H1
      • GPUなし

なお、機械学習の学習部のプログラムは、別途、Gooogle Colab でプログラミング・実行を行います。

2. Grand challengeへの登録

ユーザー登録自体はメールアドレスがgmailなどのフリーメールでもできるが、アカウントのVerificationにはフリーメールではない、教育機関や勤務先のメルアドが必要になります。フリーメールしか持っていない場合の対応方法は思いついていません。

アカウントのVerification のためには所属組織(大学名、企業名など)の情報を入力する必要があります。

  • 所属組織名が未入力でも Verification request を押せてしまいます。押してみたところ、数日後に「プロフィールを埋めないとVerificationできない」旨のメールが来ました。また、Verification status が "Your request for verification was rejected." となっていました。Verification を再要求するボタンは無かったので、来たメールに「Profileを入力したのでVerificationをしてほしい」旨を返信したところ、無事にVerificationされました。

3. ローカルPCでの必要なソフトのインストール・設定

よく似た情報ページとして、Grand challenge -> Create an Algorithm containerもありますが、こちらはリンク切れ等を起こしており、アップデートされていません。

「Before you start」で列挙された必要なソフト等を準備していきます。これからインストールするソフトのイメージは以下のようになっています。
image.png

3.1 Docker

3.1.1 Docker (Docker desktop)をダウンロード・インストール

詳細

image.png

  • ダウンロードしたexeファイルを実行します
    image.png
  • 再起動を求めらえるので再起動します。
    image.png
  • 利用規約に同意します。
    image.png
  • Dockerが起動しますがエラーが出ました。
    image.png
  • エラーメッセージ内のURLをクリックすると以下のWebサイトに飛ぶのでダウンロード・インストール。
    image.png
  • インストールアプリを起動してNext。
    image.png
  • Complite画面が出た後に、DockerのエラーメッセージからRestartを選択
    image.png
  • インストール完了

3.1.2 Dockerの使い方

3.2 evalutils

  • Grand Challenge Documentation -> Getting started -> Algorithms -> Create your own algorithm -> Before you start の節 箇条書き2つめ evalutils をインストールします。
    • evalutils は、Python のパッケージです。Python (Anaconda) がローカルPCにインストールされている必要があります。
  • Windows の標準 PowerShell ではなく、Anaconda の Anaconda PowerShell prompt を起動させ、以下のpipコマンドを行いました。

Anaconda で Python をインストールすると、Pythonに関するPATHがWindows の環境変数として設定されないため、Windows の標準 PowerShell ではpipが動きません。代わりに、Anaconda のなかの Anaconda PowerShell prompt を使いました。

Anaconda PowerShell prompt
(base) PS C:\Users\(ユーザー名)> pip install evalutils

3.3 Git (Git-lfsを含む)

Grand Challenge Documentation -> Getting started -> Algorithms -> Create your own algorithm -> Before you start の節 箇条書き3つめの git-lfsをインストールします。私は、Gitそのものが未インストールだったのでGitとgit-lfsをまとめてインストールしました。

3.4 WSLをダウンロード・インストール

Grand Challenge Documentation -> Getting started -> Algorithms -> Create your own algorithm -> Before you start の節 Windows tip の Windows Subsystem for Linux (WSL) をインストールします。
WSLは、Windows Subsystem for Linux であり、Windows上でLinuxの環境を再現するモジュールです。
Powershell上に以下のコマンドを入れることでインストールできます。

Anaconda PowerShell prompt
wsl --install

このコマンドは、Windows の標準 PowerShell でも、Anaconda PowerShell prompt でもどちらでも動くはずです。

UbuntuのインストールとDockerの設定
4.3.3項まで行ってから、Ubuntu(Linux)がインストールされていないことが分かり、以下の通り対応しました。

  • MicrosoftのWSL のインストール頁を読む限り、通常(規定)はUbuntuが同時にインストールされるようにみえるので、これは私特有の問題だったのかもしれません。

wsl -l -vコマンドでwsl上のディストリビューションを確認できます。Ubuntuがインストールされていないことを確認します。ここでUbuntuが確認できれば追加インストールは不要なはずです。

PowerShell
PS C:\Users\(ユーザー名)> wsl -l -v
  NAME                   STATE           VERSION
 *docker-desktop         Running         2
  docker-desktop-data    Running         2

wsl --install -d UbuntuでUbuntuをインストールします。

PowerShell
PS C:\Users\(ユーザー名)> wsl --install -d Ubuntu
ダウンロード中: Ubuntu
インストール中: Ubuntu
Ubuntu はインストールされました。
Ubuntu を起動しています...

PowerShellのコマンドウィンドウとは別にUbuntuのウィンドウが開き、User名とpasswordの入力が求められます。

Ubuntu
Installing, this may take a few minutes...
Please create a default UNIX user account. The username does not need to match your Windows username.
For more information visit: https://aka.ms/wslusers
Enter new UNIX username: 

インストールできたかを確認するとVersionが1となっていて、WSL2ではなくWSL1で動いていることがわかります。

PowerShell
PS C:\Users\(ユーザー名)> wsl -l -v
  NAME                   STATE           VERSION
 *docker-desktop         Running         2
  docker-desktop-data    Running         2
  Ubuntu                 Installing      1

UbuntuをWSL2で動くように変換します。

PowerShell
PS C:\Users\(ユーザー名)> wsl --set-version Ubuntu 2
変換中です。この処理には数分かかることがあります...
WSL 2 との主な違いについては、https://aka.ms/wsl2 を参照してください
変換が完了しました。

Ubuntuがデフォルトになるように設定します。

PowerShell
PS C:\Users\(ユーザー名)> wsl --set-default Ubuntu
PS C:\Users\(ユーザー名)> wsl -l -v
  NAME                   STATE           VERSION
* Ubuntu                 Running         2
  docker-desktop-data    Running         2
  docker-desktop         Running         2

Docker Desktopを起動させて、設定画面から以下のようにUbuntuと連携させる設定をONにします。
image.png

ここまでで必要なソフトのインストール・設定は一段落です。次の記事では、Grand Challengeへの提出物の例を作ってみます。

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