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ラズパイとAWS IoT連携 (Pythonで温度情報をクラウド送信)

Last updated at Posted at 2019-05-06

はじめに

例えばラズパイを使用して、センサーの情報を取得し、クラウドにデータをアップロードし活用したいですよね!

今回はその手始めとして、ラズパイとAWS IoTを連携してみたいと思います。
今後、DBへの保存や、グラフの表示などもまとめていきたいと思います!

使用機材

安価に以下を用意して試してみました。

  • Raspberry Pi Zero WH
  • ブレッドボード(165408010E)
  • デジタル温度センサADT7310 DIP化モジュール[MDK001]
  • ジャンパーワイヤ

ラズパイで温度情報を取得

Myブログで恐縮ですが、ラズパイで温度センサーから温度を取得する記事をまとめましたので参考にしてください。

ラズパイで温度を取得(デジタル温度センサADT7310)

AWS IoTの設定

AWSアカウントを取得後、AWS IoTの設定を行います。
結構AWS IoTの設定が多く、私は最初戸惑いました:sweat:
一度設定をしてみると、流れを把握できると思います。

AWS IoT

AWS IoTについては、AWS ドキュメントに記載があります。

AWS IoT とは

AWS IoT では、インターネットに接続されたデバイス (センサー、アクチュエーター、組み込みマイクロコントローラー、スマート家電など) と AWS クラウドとのセキュアな双方向通信が可能になります。これにより、複数のデバイスからテレメトリデータを収集し、保存して、分析できます。また、これらのデバイスをユーザーが各自の電話やタブレットから制御できるようにするアプリケーションを作成することもできます。

まずはAWS IoT コンソールを開きます。

リージョンは東京にしました。

デバイスの登録

最初の画面で「モノの登録」をクリックします。

「単一のモノを作成する」をクリックします。
2019-05-06_11h37_47.png

任意で名前を入力し、次へ進みます。
screencapture-ap-northeast-1-console-aws-amazon-iot-home-2019-05-06-11_42_01.png

「証明書の作成」をクリックします。
2019-05-06_11h46_24.png

パブリックキーとプライベートキー、証明書をダウンロードします。
また、「有効化」をクリックします。
このページを閉じると、パブリックキーとプライベートキーが取得できなくなるので注意が必要です。
その後、「ポリシーをアタッチ」をクリックします。
2019-05-06_11h48_56.png

ルート認証機関 (CA) は以下のURLからダウンロードします。
RSA 2048 ビットキー: Amazon ルート CA 1を選択しました。
AmazonRootCA1.pemという名前で保存します。

AWS IoTのルートCAダウンロード

「モノの登録」をクリックします。
2019-05-06_12h24_56.png

「安全性→ポリシー」をクリックし、「ポリシーの作成」をクリックします。
2019-05-06_12h26_40.png

ポリシーの「名前」を任意で入力します。
アクションに「iot:*」と入力し、リソース ARNに「*」と入力します。
「許可」にチェックを入れ、「作成」をクリックします。
(許可範囲が広いので、本番稼働時は適宜設定をしてください)
2019-05-06-12_43_19.png

管理をクリックし、先ほど作成したモノをクリックします。
「セキュリティ」をクリックし証明書をクリックします。
2019-05-06_12h47_09.png

「アクション→ポリシーのアタッチ」をクリックします。

作成したポリシーをチェックし、「アタッチ」をクリックします。
2019-05-06_12h49_44.png

以上で、AWS IoTの設定が完了しました。

ラズパイ側のコーディング

続いてラズパイ側の実装を行います。
以降、ラズパイ上での作業になります。

ラズパイで温度情報を取得

Pythonで温度を取得する処理を作成しました。
(詳しくはブログ記事を参照)

get_temp.py
import time
import spidev
import sys

spi_ch = 0

try:
    spi = spidev.SpiDev()
    spi.open(0,spi_ch)
    spi.mode = 0x03
    spi.max_speed_hz = 1000000
    time.sleep(0.01)
    spi.xfer2([0xff, 0xff, 0xff, 0xff])

    while True:

        spi.xfer2([0x54])
        time.sleep(0.5)
        adc = spi.xfer2([0xff,0xff]) 
        temp = (adc[0] << 8) | adc[1] 
        temp = temp >> 3  
        if(temp >= 4096):  
                temp = temp - 8192

        print(temp / 16.0)
        time.sleep(1)

except KeyboardInterrupt:
    spi.close()
    sys.exit(0)

AWS IoTに送信

この処理をもとに、温度をAWS IoTに送信したいと思います。
デバイスからは443ポートで、TLSクライアント認証によるMQTT通信をします。

PythonでMQTTの通信処理を書いてもよいのですが、今回はaws-iot-device-sdk-pythonを使用しました。
https://github.com/aws/aws-iot-device-sdk-python

ラズパイにインストールします。
自分のラズパイにpipもgitも入ってなかったので、今回はzipからインストールしました。

mkdir AWSIoTPythonSDK
cd AWSIoTPythonSDK
wget https://s3.amazonaws.com/aws-iot-device-sdk-python/aws-iot-device-sdk-python-latest.zip
unzip AWSIoTPythonSDK
sudo python3 setup.py install

ファイルの構成は以下です。
AWS IoTの設定時にダウンロードしたキーなども配置します。
(xxxは各自のファイル名で読み替えてください)

/
├ aws-test.py
└ cert/
   ├ AmazonRootCA1.pem
   ├ xxx-private.pem.key
   └ xxx-certificate.pem.crt

実装は以下になりました。
まずは単純にデータの送信を試します。

エンドポイントURLは、**「AWS IoT→管理→モノ→操作」**から確認できます。
configureCredentialsの引数は、設定時にダウンロードしたファイルのパスを指定します。

aws-test.py
from AWSIoTPythonSDK.MQTTLib import AWSIoTMQTTClient
import json

# 初期化
myMQTTClient = AWSIoTMQTTClient("raspi-zero")

# MQTTクライアントの設定
myMQTTClient.configureEndpoint("エンドポイントURL", 443)
myMQTTClient.configureCredentials("/xxx/xxx/cert/AmazonRootCA1.pem", "/xxx/xxx/cert/xxx-private.pem.key", "/xxx/xxx/cert/xxx-certificate.pem.crt")
myMQTTClient.configureOfflinePublishQueueing(-1)
myMQTTClient.configureDrainingFrequency(2)
myMQTTClient.configureConnectDisconnectTimeout(10)
myMQTTClient.configureMQTTOperationTimeout(5)

# Connect to AWS IoT endpoint and publish a message
myMQTTClient.connect()
print ("Connected to AWS IoT")
myMQTTClient.publish("awsiot/test", json.dumps({"test": "test message!"}), 0)
myMQTTClient.disconnect()

動作確認

AWS IoTのコンソールから「テスト」をクリックし、トピックのサブスクリプションに「awsiot/test」と入力しサブスクライブします。
2019-05-06_14h05_40.png

作成したPythonを実行します。

python3 aws-test.py

JSON形式でデータが受信できることを確認します。
2019-05-06_14h08_18.png

温度情報を定期的に送信

温度取得処理とAWS IoT送信処理とくっつけて、1分毎にデータを送信する処理を作成しました。
(ちょっとやっつけ感ありますが:sweat_smile:)

aws-send-temp.py
from AWSIoTPythonSDK.MQTTLib import AWSIoTMQTTClient
import json
import time
import spidev
import sys

# 初期化
myMQTTClient = AWSIoTMQTTClient("raspi-zero")

# MQTTクライアントの設定
myMQTTClient.configureEndpoint("エンドポイントURL", 443)
myMQTTClient.configureCredentials("/xxx/xxx/cert/AmazonRootCA1.pem", "/xxx/xxx/cert/xxx-private.pem.key", "/xxx/xxx/cert/xxx-certificate.pem.crt")
myMQTTClient.configureOfflinePublishQueueing(-1)
myMQTTClient.configureDrainingFrequency(2)
myMQTTClient.configureConnectDisconnectTimeout(10)
myMQTTClient.configureMQTTOperationTimeout(5)

# Connect to AWS IoT endpoint and publish a message
myMQTTClient.connect()
print ("Connected to AWS IoT")

# 温度情報取得・送信
spi_ch = 0

try:
    spi = spidev.SpiDev()
    spi.open(0,spi_ch)
    spi.mode = 0x03
    spi.max_speed_hz = 1000000
    time.sleep(0.01)
    spi.xfer2([0xff, 0xff, 0xff, 0xff])

    while True:

        spi.xfer2([0x54])
        time.sleep(0.5)
        adc = spi.xfer2([0xff,0xff]) 
        temp = (adc[0] << 8) | adc[1] 
        temp = temp >> 3  
        if(temp >= 4096):  
                temp = temp - 8192

        # 温度情報送信
        print(temp / 16.0)
        myMQTTClient.publish("awsiot/test", json.dumps({"temperature": (temp / 16.0)}), 0)
        # 一分待機
        time.sleep(60)

except KeyboardInterrupt:
    spi.close()
    myMQTTClient.disconnect()
    sys.exit(0)

実行してみると、1分毎くらいにデータが送信できました!
2019-05-06_14h15_35.png

今後について

まずはAWS IoTと連携できました。
次は例えばDBにデータを保存したり、グラフ化したりできますね!
またの機会にまとめたいです:grinning:

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