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さくらのクラウドにAnsibleでhadoopを構築してみた

Last updated at Posted at 2016-12-22

日付が変わり、さくらインターネットは20周年を迎えました。
これまでありがとうございました。これからもよろしくお願いします!!

と言うことで、さくらの聖夜から帰ってきて、日付が変わってしまい恐縮ですが、hadoopについて簡単に書こうと思います。

はじめに

なぜ今になってhadoopの構築を書いてるのか、というところから。

先日、大量のデータに共通の処理をしないといけない事情が発生したため、急遽hadoopのクラスタを構築しました。

以前セットアップして使ったのは4年前の学生時代の時で、当時の記憶が全く残っておらず、ドキュメントを読みながらセットアップしました。

定常的に使うことはないのですが、突発的に必要になることがあるので、せっかくなのでAnsibleのPlaybookにしましたのでご紹介します。

(構築したものの、悲しいことに今回は案件がなくなり不要になってしまいました...)

hadoopとは

簡単に言うと、複数のホストで、たくさんのデータを管理し、それらのデータに対し並列で処理を行うことができる大規模データ分散処理のフレームワークです。

データを管理するHDFS (hadoop File System) と、ジョブを管理するYARN (Yet Another Resource Negotiator) で構成されています。

並列で処理をする手法は色々ありますが、hadoopではMapReduceが使われることが多いです。

MapReduceは、一つ一つのファイルに対してある一定の処理を独立・分散して行い (Map) 、それらの結果を並べ替え (Shuffle) 、集計する (Reduce) というロジックになっています。

例えば、「大量のテキストファイルに対し、語彙ごとの発生数を数える」などに適しています。

この場合、Mapでは一つのファイルに対して、

  1. テキストファイルを形態素に分解
  2. 形態素ごとに発生頻度を数える

と言う処理を行い、Reduceで、

  1. 各ファイルでの形態素ごとの発生頻度を合計する

という流れになります。

hadoopを使えば、MapとReduceの処理さえ自分で書けば、大量のテキストファイルの保管はHDFSが、MapReduceの並列実行はYARNが自動的に行ってくれます。

サーバの準備

今回はさくらのクラウドに6台のサーバを構築用意します。
インターネットに直接つながず、VPCルーターを使い、各サーバにはローカルIPアドレスを付与しました。

OSはちょっと古いですがUbuntu 14.04を使っています。

IP Address Hostname Roles
192.168.11.101 hadoop-01 namenode, datanode, yarn
192.168.11.102 hadoop-02 datanode, yarn
192.168.11.103 hadoop-03 datanode, yarn
192.168.11.104 hadoop-04 datanode, yarn
192.168.11.105 hadoop-05 datanode, yarn
192.168.11.106 hadoop-06 datanode, yarn

さくらのクラウドにサーバを用意するとこのようなマップになると思います。

image

VPCルーターにはL2TP/IPSecを使ったリモートアクセスの機能がありますので、VPNを通してこれらのサーバーにアクセスすることとします。

パスワードは、この後のPlaybookと合わせるために、kotamagoH@doop としておいてください。
(あるいはPlaybookの実行前に、 group_vars/all に記載のパスワードを変更してください)

AnsibleのPlaybook

今回利用するPlaybookを github.com/chibiegg/hadoop-ansible においておきました。

以下のようにすることで、AnsibleのPlaybookを適用することができると思います。

git clone https://github.com/chibiegg/hadoop-ansible.git
cd hadoop-ansible
ansible-playbook -i hosts -KkS -u ubuntu site.yml

HDFSの確認

ブラウザから http://192.168.11.101:50070/ にアクセスすることで、HDFSのステータスを確認することができます。

image

http://192.168.11.101:50070/dfshealth.html#tab-datanode では、各データノードの状態を確認することができます。

image

正常に、6台のデータノードが稼働していることがわかります。

HDFSへのファイルの追加は、hadoopユーザーで以下のコマンドを実行することにより行います。

/usr/src/hadoop-2.7.3/bin/hadoop fs -put [source] [destination]

YARNの確認

YARNのステータスや、実行しているアプリケーションの情報は http://192.168.11.101:8088/ から参照することができます。

image

アプリケーションの実行

今回は、サンプルとして入っている円周率を求めるアプリケーションを実行してみたいと思います。

cd /usr/src/hadoop-2.7.3
bin/hadoop jar share/hadoop/mapreduce/hadoop-mapreduce-examples-2.7.3.jar pi 30 100

円周率だけでなく、単語数のカウントやいろいろなサンプルが hadoop-mapreduce-examples-2.7.3.jar には入っていますので、色々試してみてください。

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