本記事の対象者
- 複数のMinecraftサーバーを運用している方・したい方
- Linuxの基礎的な操作が行える方
概要は導入だけ教えてくれという方はこちら
Crafty Controllerとは
Crafty Controllerは、GUIでMinecraftサーバーを一括管理しようという海外のOSSプロジェクトです。主にWindowsとLinux上で動作します。今回はUbuntu上での導入を紹介します。
特徴(公式サイトからの抜粋・意訳):
- GUIからMinecraftのサーバーを起動/終了/管理できる
- 無料かつオープンソースである
- インターフェースはネットワークを介してブラウザ上で提供される
- Arcadia Technologyによって開発されており、現在も開発が継続されている
具体的な機能例:
- サーバーの作成・実行・停止
- 設定の変更やファイル操作・閲覧
- プレイヤーの管理
- バックアップ
- 既存サーバーからの移行
- ホスト負荷の管理
- WebHook
導入
早速導入していきましょう。
サーバーに関しては、任意のOSのセットアップ(IP固定など)が完了しているものとします。
今回の環境です。古いものですが、問題なく動作しました。
Dell Vostro 220s (Core 2 Quad Q9550 / DDR2 4GB)
Ubuntu 22.04 Server
-
アップデートとgit導入
sudo apt update && sudo apt upgrade && sudo apt install git
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リポジトリのクローン
git clone https://gitlab.com/crafty-controller/crafty-installer-4.0.git
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インストールスクリプト実行
cd crafty-installer-4.0
sudo ./install_crafty.sh
インストールスクリプトを実行すると、基本的な依存パッケージが導入されます。
依存パッケージの導入が終わると、次の画面になります。 -
[y]を入力し[Enter]
Java(OpenJDK)などインストールが開始されます。
-
[y]を入力し[Enter]
インストール先ディレクトリが作成・選択されます。
-
[y]を入力し[Enter]
craftyにインストール先へのアクセスを承認します。
-
[master]と入力し[Enter]
masterは安定板・devは開発版です。
masterを選択してください。 -
[y]または[n]を入力し[Enter]
systemdユニットファイルを作成し、起動時に自動実行するように設定できます。
ここでは[y]と入力し、作成します。 -
自動起動の有効化
8でyを選択した場合、ここで自動起動を有効化しておきます。
sudo systemctl enable crafty.service
sudo systemctl start crafty.service
ログイン
http://[サーバーのIP]:8443
にアクセスすると、ログイン画面が出てきます。
サーバーのコンソールで
sudo cat /var/opt/minecraft/crafty/crafty-4/app/config/default-creds.txt
と実行すると、デフォルトのユーザー(admin)とパスワードが得られるので、それをもとにログインします。
ダッシュボード
アクセスすると以下のこの画面になります。
初回のみアンケートが表示されますので、各自に合った回答を入力するか、閉じてしまいましょう。
今回は既にサーバーが存在する為リストにサーバーが存在していますが、デフォルトでは空の状態になっています。
サーバー立ち上げる
Servers→Create New Serverを選択し、新規サーバーを立ち上げます。
サーバーを立ち上げるには、複数の方法が用意されています。
- 新規に構築する
- サーバー
- バニラ
- 互換 (paper/purpur/sponge/folia)
- Mod (Forge/Fabric/Mohist/catserver)
- プロキシ
- サーバー
- サーバー内のフォルダーからインポートする
- サーバー内のzipファイルからインポートする
- zipファイルをアップロードしてインポートする
これらがすべてGUI上でできるのですから楽というものです。CUIだとJavaの切り替えなどで大変に苦心します。
ここでは、以下のように入力しpaper 1.20.4サーバーを立ち上げました。
Key | Value | Description |
---|---|---|
Server Type | Server | サーバーの種類です。Vanillaを選択すればバニラサーバーになります。 |
Server Select | paper | 派生サーバーの種類を選びます。 |
Server Version | 1.20.4 | サーバーのバージョンを選びます。派生サーバーが非対応のバージョンは表示されません。 |
Server Name | qiita_test | サーバー名です。分かりやすい名前を付けましょう。 |
Minimum Memory | 2(GB) | 最小メモリ使用量です。Javaの-Xms にあたります。 |
Maximum Memory | 2(GB) | 最大メモリ使用量です。Javaの-Xmx にあたります。 |
Server Port | 25565 | サーバーポートです。干渉注意。 |
起動
こんな感じの画面に飛ぶので、少しスクロールして[Start]
をクリックします。
初回のみEULAへの同意ポップアップが出るので[Yes]
を選択して同意します。
少し待つとサーバーのJarなどがダウンロードされ、自動的に開始されます。
[xx:yy:zz INFO]: Timings Reset
などと表示されたら完成!
Minecraftから
マルチプレイ→サーバー追加
- 任意のサーバー名
[サーバーのIPアドレス]:[ポート番号]
として接続。
上手くワールドに入れたら成功です。
止めるときは[stop]
をクリックします。