こんにちは。現在、とある事業会社でフロントエンドエンジニアをしております@cheez921(ちーず)です。
「女性エンジニア応援!エンジニアとしてやりがいを感じた経験談をシェアしよう!」というテーマのアドベントカレンダーを見つけて、女性エンジニアとして書かなくてはと思い、筆を執りました。
この記事では、自分がエンジニアになるまでに「迷ったこと」「決断したこと」「努力したこと」についてお伝えできればと思います。
自己紹介
2019年4月〜: 事業会社(toC)のデザイナー
当時の自分は、webデザイナーとして入社したもののUIデザインにはほとんど関わらず、主にコーディングやフロントエンド開発を担当していました。
それだけでなく、UXリサーチや企画、データ分析など、幅広い業務にも携わっていました。
その結果、職種は「webデザイナー」でありながら、デザインが十分にできるわけではなく、また「エンジニア」を名乗れるほどエンジニアリングのスキルも備わっていない、という中途半端な状態が続いてしまったのです。
心の中では、ぼんやりと「エンジニアとして働きたい」と思っていました。
2021年5月〜: 新規サービスのフロントエンド開発に携わる
そんな中でも、少しずつフロントエンドの勉強を進めてアウトプットを重ねた結果、新規サービスのフロントエンド開発にアサインされ、エンジニアメンバーと一緒に開発するチャンスを得ました。
(その当時に見たUdemyの動画については、別のアドベントカレンダーの記事として書いたので、よろしければぜひ読んでみてください。)
2022年4月〜: 再び迷子
エンジニアメンバーと一緒に働く中で、自身の技術の未熟さや、会社から求められているスキルとのギャップを感じ、再びキャリアに対して迷い始めました。
エンジニアとして働く一方で、職種はデザイナーのままだったため、エンジニアの道を諦めて、次はUXリサーチャーとして新たなキャリアを歩むことも検討していました。
2022年9月〜: 転職を機に事業会社(toB SaaS)のフロントエンドエンジニアへジョブチェンジ
過去のアウトプットを見つけてもらい、今働いてる会社に「フロントエンドエンジニア」としてスカウトされました。
エンジニアとしてスカウトしてもらったことが非常に嬉しかったことは、今でも覚えています。
入社後、Reactをメインにした基盤プロダクトの開発に携わり、中規模プロジェクトのフロントエンドのリアーキテクチャ設計と実装も任されました。
私がなぜ「キャリア迷子」になったのか
自己紹介だけを見ると、自分がなりたかったものになれたように思われるかもしれません。
しかし、実際のところは自分のキャリアに対して自信を持てず、ずっと迷子のような状態でした。
2022年、当時の上司に「デザイナーを目指したいのか、それともエンジニアを目指したいのか」と問われた際、恥ずかしながら即答できませんでした。
なぜ自分がキャリアを描けていなかったのか、それには3つの課題がありました。
1. 主語が「自分」ではなく「会社」になりがちだった
当時、キャリアを語る際に「会社の〜」や「会社が〜」と、主語が会社になりがちでした。
しかし、キャリアについて調べてみると、全く異なる答えを得ることができました。
キャリア・・・働くことに関わる「継続的なプロセス(過程)」と、 働くことにまつわる「生き方」そのもの
https://www.manpowergroup.jp/staff/column/career/140620_01.html
つまり、キャリアを語る上で「事業がどうなる」や「会社がどうなる」といった結果は含まれません。
これらは実績にあたります。
キャリアはあくまで個人の経験や過程であり、キャリアプランを語る際に「会社が〜」といったことを話す必要はないことに気づきました。
2. 「今いる会社」のスコープで物事を考えがち
今いる会社で活躍したい、出世したいという感情は誰にでもあると思います。
そのため、現在の会社でできる貢献をベースにキャリアを考えてしまいがちです。
実際、その考え方も一つのキャリアプランとして問題はありませんが、一方で、自分のキャリアプランの幅を狭めてしまう可能性があります。
もしかすると、別の会社に『自分が実現したいこと』ができるポジションがあるかもしれません。
そのため、キャリアを本気で考えるときは、一度会社の事情を考慮せずに、自分のキャリアについて自由に考えることが大切です。
3. 「主観」や「感情」から目を逸らしがちだった
キャリアを考える際、将来のことだからと頭をフルに使って論理的に考えようと思いがちですが、実は思った以上にシンプルに「やりたいこと」「やりたくないこと」を感情や主観で考えることも大切です。
自分に偽らず、プラスな感情・マイナスな感情どちらともを受け入れることで、自分にとってより納得のできるキャリアプランを考えられるでしょう。
キャリア迷子から脱却するためにやったこと
それらの課題を解消するために、自分自身が実践したことが2点あります。
1. 「自分の感情」と向き合う
「自分の感情」と向き合うために、価値観ワードリストから自分の価値観を抽出したり、カスタマージャーニーマップのように、普段の業務で感じる感情をグラフ化して、感情が上がった時、下がった時、平坦な時を分析しました。
こちらの画像は、価値観ワードリストから抽出した「楽しい」という私が大事にしている価値観をもとに作成した「お仕事エンジョイ術」です。
仕事をよりワクワクできるものにする方法を考え、それを言語化しました。
2. 外部の障害物を取り除いて考える
キャリアを考える上で、スキル不足や会社の「must」や「want」、事業の状況などがノイズとなり、自分自身に向き合えないことがあります。
そういった障害物を一旦取り払ったときに、自分はどう考えるかもキャリアを考える上でのヒントになると思います。
私は「もし自分がスーパーマンで何でもできる人だったら」と仮定して、妄想してみるようにしています。
キャリアを自ら描くためにやったこと
このような分析を通じて、「フロントエンドエンジニアとしてリスタートを切りたい」という本音を発見し、そのキャリアを実現することができました。
キャリアを実現するためには、まず目指すキャリアを明確にし、それを逆算して今自分が何をすべきかを考えることが大切です。
そこで、私がキャリアを実現するために行ったことを4点挙げます。
1. やりたい仕事を勝ち取りにいく
少し先の未来に、自分が「楽しい」「やりたい」と思える仕事が見えたとき、そのチャンスを逃さないためにはいくつかのステップが重要です。
まず、自分の「will」(やりたいこと)、「can」(できること)、「must」(やるべきこと)を明確にし、それを自分のビジョンと照らし合わせます。
これにより、自分が本当に目指すべき方向性が見えてきます。
さらに、その仕事のための「must」にアンテナを張り、そのニーズを先取りして「can」を育てることも大切です。
必要なスキルや知識を事前に身につけ、準備を整えておくことで、チャンスが訪れたときにすぐに対応できるようになります。
最後に、周りに自分の能力を認めてもらうことも重要です。
日々の業務やプロジェクトを通じて成果を示し、信頼を築くことで、やりたい仕事を任せてもらえる可能性が高まります。
これらのステップを踏むことで、未来の「楽しい」仕事を勝ち取るための道が開けていくでしょう。
2. 成長痛を楽しむ
スキル不足で苦しいと感じることもあるかもしれませんが、
「わからないことがあるということは、まだ成長できる」という考え方に変換し、
前向きに成長痛を楽しむようにしています。
(時には辛くなることもありますが。笑)
この考え方は、私が「何でも楽しむこと」を大切な価値観として持っているからこそ生まれたものです。
スキル不足に対しては、自分の価値観に合った向き合い方をすると良いと思います。
3. とにかくアウトプットする
アウトプットには、以下の2つの利点があります。
- 得た知識や経験を自ら言語化することで、より深く定着させることができる
- 周囲に対して自分の実力や成果を効果的に説明できる
実際に、私は自分のアウトプットを現在の会社の人に見つけてもらい、それがきっかけでフロントエンド職として転職することができました。
自分のアウトプットの例として、過去に1人でアドベントカレンダーを書き続けるチャレンジを行いました。このようなアウトプットを他の人に見つけてもらうことで、新たなチャンスに繋がる可能性があります。
1人でアドベントカレンダーを完遂するには、相当な忍耐力と覚悟と体力が必要です。
正直、私はもう二度とやりたくないです。笑
記事を1つ書くだけでも十分大きなアウトプットです。
4. ひとやすみする
キャリアは人生の一部です。
人生には仕事以外にも様々な側面があります。
時には、趣味に全力を注いだり、家でゆっくり過ごしたり、息抜きをすることも大切です。
さいごに
色々とお話ししましたが、これだけ言語化できてもキャリア迷子になることがあります。実際、今はなぜかデザイン業務を担当していたりします。笑
それでも、「楽しむこと」はいつどのような時も忘れず、軸足は変えず「フロントエンドエンジニア」として働いています。
何よりも、自分が自分らしく働ける方法を求め続けることが、キャリアを描く上で最も大事だと思っています。
この記事が、少しでも働く女性エンジニアの参考になれば嬉しいです!
もし私のキャリア観に少しでも興味をお持ちいただけましたら、ポッドキャストでIT関連の話題やキャリアについても配信しておりますので、ぜひお聞きください!