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ConoHaAdvent Calendar 2019

Day 10

ConoHaで脳波解析をしてみるよ!

Last updated at Posted at 2019-12-10

#はじめに
この記事は「ConoHa Advent Calendar 2019」の第10日目の記事です.急に10日目が空きになっていたので,今年も参加してみました.このConoHa Advent Calendarに参加されている皆さんは,もうさまざまな分野のスペシャリストで,いろんなことに取り組まれているので,実用的なネタは紹介しません.なので,ちょっと変わった使い方として,今回は,ConoHaを使って,生体信号の1つである脳波解析を簡単ですがしてみようと思います.

#脳波とは?
そもそも脳波ってご存じですか? そうです,病院とかで検査されるやつですね.もしかしたら,お子さんがいらっしゃる方は,お子さんの検診で,脳波検査されたかもしれません.あれ,耳が聞こえているかチェックしているんですよ?(たぶん...) 赤ちゃんだと「聞こえてるよ!」って言ってくれないので...汗 ASSR(auditory steady-state response)とかで調べていただけると詳細がわかると思います.

定義的には,ヒトの脳波としては,脳の電気的活動(ニューロンの活動)を電極等を用いて計測したもののことです.ニューロンの活動で生じる電気活動を計測しています.なので,活動の副産物を計測しています.基本的には,頭皮に電極を設置して測定すればOKなのですが,そのままだと測定できないので,耳たぶや耳の後ろあたりに基準電極を設置して,頭皮に置いた電極と基準電極の電位差を測定します.それが,脳波として現れます.

ちょっと前までは,脳波計って最低数百万円したのですが,今では,EmotivとかOpenBCI(あえてリンクは貼りません笑)とか安価な脳波計も登場していて,個人のお金でも買うことができるようになってきました.お手軽ですね! 少し前のニコニコ超会議で,脳波ネコミミとかありました! 私は,これでも女性なので一応購入しましたが,着けるのは恥ずかしいですね笑

今回は,OpenBCIで脳波を計測したので,それをConoHaで解析して簡単に結果をお見せしようと思います.

使った脳波計の写真を載せておきます.ちょっと自作感あふれていますが笑

IMG_20191209_181548.jpg

いくつかケーブルが刺さっているのは,基準電極用のケーブル2本と測定する電極の1本です.他にも刺さっていますが,それは画面表示したタイミングを記録するための機器のケーブルです.

#解析

では,実際に解析してみましょう.プログラムとかは公開しませんが,アルゴリズム程度は書こうと思います.

まず,ConoHaにログインします!

001.PNG

実はけっこう古参のユーザー(だと思っている)なので,このコントロール画面でサーバーを立てて使っています.新しいのバージョンに移行する予定は今のところないです笑 このこのはちゃん「清楚・かわいい!」ぞ!

契約しているのは,メモリー2GBプランです.それで脳波が解析できるのかというと,なんとかなります.解析は,主にPythonをつかってやります.普段はWindowsを使っているのですが,相性が悪いのか設定が悪いのかで,Pythonがまともに機能しないので,ConoHaにLinuxサーバーを立てて使っています.そのほうが楽なので.

行った実験は,オドボール課題と呼ばれているやつで,高頻度の視覚刺激の中に,高頻度の視覚刺激と異なった低頻度の視覚刺激をランダムに順番に呈示して,低頻度の視覚刺激の数を数えてもらうものを実施しました.今回,高頻度刺激は,〇図形を,低頻度刺激は△図形として,△図形の数を数えてもらいました.そして,その最中の脳波を計測しました.実験が上手くいくと,P300という特徴的な脳波が見られます.

解析は,次の順で行いました.

1.△図形が呈示されたときの脳波を集めてくる(-200ms ~ 800ms の1秒間のデータを約20個)
2.バンドパスフィルタでノイズ除去を行う(電源ノイズ(50Hz or 60Hz)とかを除去)
3.きれいになったデータを足し合わせて平均化(専門用語:加算平均)

で完成です.これらはPythonで実装しています.

#結果

解析結果の画像を貼っておきます.

1575928379420.jpg

ちょっとノイズが入っているのですが,綺麗に出ました.縦軸は[μV],横軸はデータ数を表しています.サンプリングレートを250Hzで計測したので,50データ数が,0.2秒になります.グラフの50データ数のところが,0秒(視覚刺激呈示のタイミング)になります.

150データ数の少し手前に大きな振幅が見られますが,これがP300です.きれいに特徴的な脳波が検出できました.そして,ConoHaでの解析も無事成功しています.計算に少し時間がかかりました...汗

#まとめ

かなり説明を飛ばしてしまいましたが,いかがだったでしょうか? ConoHaのちょっと変わった使い方を紹介しました.脳波解析とかは,データ数によっては時間がかかることも多いので,低価格でサービスを利用できるConoHaはとてもお勧めです.自宅だとPCを何十時間もつけっぱなしとかちょっと怖いので...(燃えたらどうしようとか...) なので,いつも重宝しています! このはちゃん清楚・かわいいしね!(2回目!)

最近は,生体信号をAIに入力して解析・利用する例も増えてきていて,それを計測するツールも手軽に手に入るようになってきたので,ぜひ,1度やってみてはどうでしょうか?

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