はじめに
プログラミング初心者の方がLaravelとRailsを比較しながら学ぶことで、それぞれのフレームワークの特徴を理解しやすくなると思います。この記事では、Laravelプロジェクトのセットアップ手順を中心に説明しつつ、Railsのセットアップ手順との違いにも簡単に触れていきます。
Laravelプロジェクトのセットアップ
1. Laravelの概要
LaravelはPHPで構築されたモダンなWebフレームワークで、MVCアーキテクチャに基づいています。Railsと同様に、Laravelも多くの機能を備えたオールインワンのフレームワークで、Webアプリケーションを迅速に開発するためのツールを提供します。
公式ドキュメント: Laravel公式ドキュメント
2. Laravelのセットアップ手順
macOSでのセットアップ手順で説明します。
また、以下をインストールした前提で進めます。
- Homebrewインストール済み
- Homebrew経由でNode.js、npm、PHPをインストール済み
2.1 Laravelプロジェクトの作成
Composerをインストール
以下のコマンドを実行してComposerをインストールします(インストール済みの場合はスキップしてください)。
curl -sS https://getcomposer.org/installer | php
sudo mv composer.phar /usr/local/bin/composer
Composerを使用してLaravelプロジェクトを作成します。
composer global require laravel/installer
composer create-project --prefer-dist laravel/laravel example-app
cd example-app
以下各コマンドの詳細になります。
composer global
: Composerでパッケージをグローバルにインストールします。グローバルインストールされたパッケージは、PC上のどのフォルダからでも、コマンドが実行できる場所に保管されます。
require laravel/installer
: Laravel Installerというパッケージをインストールします。このツールを使用することで、Laravelプロジェクトを作成できるようになります。
composer create-project
: 指定したテンプレートから新しいプロジェクトを作成します。
--prefer-dist
: 配布パッケージ(アーカイブ)からインストールを行うオプションで、必要なデータを効率的に取得します。
laravel/laravel
: Laravel公式が提供するスタートプロジェクトテンプレート(リポジトリ)を指定しています。
example-app
: 新しく作成するプロジェクトの名前(ディレクトリ名)です。この例ではexample-appというディレクトリにLaravelプロジェクトが作成されます。
プロジェクト作成後にサーバーを起動します。
php artisan serve
起動後、http://localhost:8000
にアクセスすると、Laravelのウェルカムページが表示されます。
3. LaravelとRailsの比較:セットアップ手順
比較項目 | Laravel | Rails |
---|---|---|
言語 | PHP | Ruby |
初期セットアップ | composer create-project |
rails new |
必要なツール | Composer, PHP | Ruby, Bundler |
サーバー起動方法 | php artisan serve |
bin/rails server |
設定ファイルの記述 |
.env ファイルに環境変数を設定 |
config/credentials.yml.enc などで設定 |
4. 注意点
LaravelもRailsも、多機能なフレームワークであるがゆえに公式ドキュメントをしっかり読むことが重要です。特にLaravelでは、ComposerのバージョンやPHPのバージョンに依存する部分があるため、環境構築の際に互換性を確認してください。
まとめ
LaravelとRailsはどちらも優れたWebフレームワークです。セットアップの違いを理解することで、より深くフレームワークの特性を知ることができます。この記事があなたの学習の助けになれば幸いです。公式ドキュメントも積極的に活用して学びを深めていきましょう。
参考記事