はじめに
本記事では、卒業研究として取り組んだ健康管理と食事メニュー提案アプリケーションの開発を通じて、栄養学に関する知識を深めた過程をまとめます。特に、栄養価計算の方法や健康的な食生活のための食材選びに関する学習内容を整理し、今後の食生活改善にどのように活用できるかを考察します。
背景
一人暮らしを始めたことで、食事の栄養バランスが崩れ、高脂質な食事や野菜不足が続いた結果、風邪をひきやすくなり、体重増加などの健康リスクが顕在化しました。また、パートナーは貧血気味であるため、適切な栄養素の摂取が必要でした。しかし、既存の食事管理アプリでは詳細な栄養バランスの確認ができず、適切な食事選択をサポートする機能が不足していました。
これらの課題を解決するために、
- 栄養バランスを可視化するアプリの開発
- 栄養学の知識習得
を研究の目的としました。
研究の目的
1. アプリ開発による食事の可視化
食事の栄養バランスを管理するため、以下の機能を持つアプリを開発しました。
- 食事画像から栄養価計算を行う機能
- 摂取栄養素をグラフで可視化する機能
- 栄養バランスを調整するメニュー提案機能
- 貧血改善や低脂質などのカテゴリ別メニュー提案機能
2. 栄養学の知識習得
長期的な健康維持のためには、栄養バランスの知識が不可欠です。本研究では、
- 日本食品標準成分表を基にした栄養価計算の方法
- 食材と分量から栄養素を算出する方法
- 各栄養素の推奨摂取量と健康リスクの関係
- 生活習慣病(糖尿病、高血圧、動脈硬化)と食事の関連性
について学習し、それらを活用した食事の選び方を考察しました。
学習した内容
1. 栄養価計算の仕組み
日本食品標準成分表を基に、食材ごとの栄養価を算出しました。Google Cloud Vision API を利用して食事画像から食材を解析し、OpenAI API にデータを送信することで、カロリーや主要栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)の値を計算しました。
2. 栄養素の基準値と健康リスク
各栄養素の過不足は、健康に大きな影響を与えます。
- 鉄分不足 → 貧血、疲労感
- 脂質過多 → 生活習慣病(肥満、動脈硬化)
- 食物繊維不足 → 便秘、腸内環境の悪化
適切な栄養素の摂取バランスを保つことで、将来的な健康リスクを軽減できることが分かりました。
3. 食材選びの工夫
特定の栄養素を補うための食材を学びました。
- 鉄分を多く含む食材:レバー、ほうれん草、赤身肉
- 低脂質で高タンパクな食材:鶏むね肉、大豆製品、白身魚
- 食物繊維が豊富な食材:玄米、野菜、豆類
この知識を活かし、日々の食事で意識的に食材を選ぶことが重要であると考えました。
今後の活用
今回の研究を通じて得た栄養学の知識を、自身の食生活に活かすことで、長期的な健康維持を目指します。具体的には、
- 食材の栄養価を意識した買い物や献立作成
- 栄養バランスを考慮した食事の記録と振り返り
- 健康状態に応じた食事改善(脂質コントロールや鉄分補給)
を行い、無理なく継続できる形で食習慣を整えていきたいと考えています。
まとめ
本研究では、食事管理アプリの開発と栄養学の学習を通じて、健康的な食生活の実現を目指しました。特に、
- 栄養バランスの可視化の重要性
- 食材選びや栄養素の摂取バランスの知識
- 日々の食生活への実践的な応用
を学ぶことができました。今後も、この知識を活用し、健康維持と食生活の充実を両立させるための工夫を続けていきます。
📌 関連リンク
✏️ 参考文献
- 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 文部科学省
- OpenAI API公式ドキュメント
- ChatGPT - 料理カロリー計算士 (OpenAI)