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【Azure Bastion】ネイティブクライアントを利用したAzure Bastionへの接続(RDP)

Last updated at Posted at 2024-03-04

はじめに

Azureの仮想ネットワークに構築されたAzure VMに対してRDPやSSHにて接続を実施する場合、パブリックIPアドレスを持つ踏み台VMを構築し、踏み台を経由して接続を実施することが一般的かと思いますが、Azureでは踏み台機能のマネージドサービスとしてAzure Bationを利用することができます。
仮想ネットワーク上にAzure Bationをデプロイすることで、Azure Portal経由でAzure VMに対してRDPやSSH接続を実施することが可能になります。
今回はAzure Bastionのネイティブクライアント接続機能を利用して、Azure Portalからではなく、WindowsOSのリモートデスクトップ接続機能を利用してAzure VMにRDP接続する手順を検証します。

Azure Bastionの詳細はこちらを参照ください

※ 本ブログに記載した内容は個人の見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません。

構成図

image.png

Azure Bastionの構築

前提

・Azure Bastionをデプロイするリソースグループが作成されていること。
・Azure Bastionをデプロイする仮想ネットワーク上にサブネット「AzureBastionSubnet」が作成されていること

AzureBastionSubnetのIP アドレス範囲の値は /26 以上のサブネットを使用します。

・Azure Bastionをデプロイする仮想ネットワーク上でRDP接続先のAzure VMが構築されていること。本検証ではWindowsServer2022を構築しています。

手順

Azure Portalから、サービス「Bastion」を選択します。
image.png

「+ 作成」をクリックします
image.png

「基本」タブについて以下の通り設定します。

<プロジェクトの詳細>
リソースグループ: 事前に準備しているAzure Bastionをデプロイするリソースグループを選択します。

<インスタンスの詳細>
名前: 任意の名前を入力します。
地域: 本検証では東日本リージョンを利用します。
レベル: Standardを選択します。

ネイティブクライアント接続を利用するためにはStandardレベルを選択する必要があります。

インスタンス数: 本検証では最小の2台とします。

<仮想ネットワークの構成>
仮想ネットワーク: 事前に準備しているAzure Bastionをデプロイする仮想ネットワークを選択します。
サブネット: 事前に作成した「AzureBastionSubnet」を選択します。

<パブリックIPアドレス>
パブリックIPアドレス: 「新規作成」を選択します。
パブリックIPアドレス名: 任意の名前を設定します。

事前に作成されているパブリックIPアドレスを利用しても問題ありませんが、SKUがStandardで、割り当てが「静的」の必要があるのでご注意ください。

設定が完了したら「次:詳細設定 >」をクリックします。
image.png

「詳細設計」タブを以下の通り設定します。

<Bastionの機能>
「ネイティブクライアントサポート」を有効にします。

本検証ではコピー/貼り付け機能についても有効にしますが、必要に応じてその他の機能についても有効にします。

設定が完了したら「確認及び作成」をクリックします。
image.png

設定内容に間違いがないことを確認し、「作成」をクリックします。
image.png

ネイティブクライアント接続検証

前提

・Azure CLIがインストールされていること。 (バージョン 2.32 以降)

Azure CLIのインストール手順はこちらを参照ください

手順

PowerShell を起動し、az loginにてEntra ID ユーザでサインインをします。
※ Azure Bastionへのアクセス権限を持っているユーザの必要があります。
image.png

以下コマンドを実行します
<BastionName>、<ResourceGroupName>は環境に合わせて適切な値を入れてください。
<VMResourceId>には接続先のAzure VMのリソースIDの値を入れてください。

#RDP 経由コマンド
az network bastion rdp --name "<BastionName>" --resource-group "<ResourceGroupName>" --target-resource-id "<VMResourceId>"

以下のように初回実行時には拡張機能のインストールの実施について確認がされます。「Y」を入力して拡張機能のインストールを許可します。
image.png

以下警告が出た場合は「接続」をクリックします。
image.png

ユーザ名とパスワードの入力が求められるのでVMにログインするユーザ情報を入力します。
※本検証ではローカルユーザを利用しております。
ユーザ情報を入力後、「OK」をクリックします。
image.png

以下の通りアクセスができました。
image.png

本検証で作成したAzure Bastionでは「コピー/貼り付け」を許可しているため、ネイティブクライアント経由で資材の送付も実施可能です。

おわりに

Azure Bastionのネイティブクライアント接続を利用してAzure VMにRDP接続を実施することができました。普段から使い慣れているネイティブクライアントを利用でき、資材もコピー&ペーストで送ることができるので便利かなと思います。SSHについても接続可能ですので、接続先のOSによって使い分けていただけたらと思います。

本検証の手順に関する詳細はこちらを参照ください。

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