ワイルドカード証明書記事第3弾ですw
Let's Encryptの公式推奨クライアントであるcertbotが最新バージョンでさくらのクラウドDNSに対応したので、検証してみました。
おことわり
pipではcertbotが記事執筆時点(2018/07/21)で0.26.1が最新バージョンらしく、本記事ではpipで一からインストールしています。
一方yum(epel)ではまだ0.25.1なので、yumで入れた方は0.26以降が配信されるのを待ったほうが良いかもです。
準備
- さくらのクラウドDNSでゾーンが登録されていて、レコードが利用可能な前提で進めます。
- 詳しくは公式ドキュメントを参照してください。
certbot 0.26.1 のインストール
pipからインストールしてます。
前回の記事同様、setuptoolsが古いと怒られたのでupgradeしてます。
$ yum -y install python-pip
$ pip install pip --upgrade
$ pip install setuptools --upgrade
$ pip install certbot
$ pip install certbot-dns-sakuracloud
さくらのクラウドのAPIの認証情報を用意
さくらのクラウドのコントロールパネルから、APIキーを発行します。
以下の形式で認証情報を記述したファイルを用意します。
今回は ~/.sakura
というファイル名にしています。
パーミッションは600とかにしとかないとunsafeだと怒られます。
~/.sakura
dns_sakuracloud_api_token = 'アクセストークン'
dns_sakuracloud_api_secret = 'アクセストークンシークレット'
証明書を取得
--dns-sakuracloud-credentials
オプションで認証情報ファイルを指定します。
$ certbot certonly --dns-sakuracloud \
--dns-sakuracloud-credentials ~/.sakura \
-d *.ドメイン \
-m メールアドレス \
--manual-public-ip-logging-ok \
--agree-tos
- manual-public-ip-logging-ok グローバルIPが記録されることへの同意
- agree-tos 利用規約への同意
- これらのオプションをつけておかないと同意するか確認される。
結果
取得できた!
Saving debug log to /var/log/letsencrypt/letsencrypt.log
Plugins selected: Authenticator dns-sakuracloud, Installer None
Obtaining a new certificate
Performing the following challenges:
dns-01 challenge for ドメイン
Waiting 90 seconds for DNS changes to propagate
Waiting for verification...
Cleaning up challenges
IMPORTANT NOTES:
- Congratulations! Your certificate and chain have been saved at:
/etc/letsencrypt/live/ドメイン/fullchain.pem
Your key file has been saved at:
/etc/letsencrypt/live/ドメイン/privkey.pem
Your cert will expire on 2018-10-18. To obtain a new or tweaked
version of this certificate in the future, simply run certbot
again. To non-interactively renew *all* of your certificates, run
"certbot renew"
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まとめ
- certbotのDNSプラグインにさくらのクラウドDNSが追加された。
- 認証情報のファイルを用意し、オプションで指定することで、APIを叩かなくてもワイルドカード証明書が発行される。
- 簡単。
おまけ
- 多分更新は certbot renew コマンドですんなり行くと思います。
- OSC Hokkaido 2018 でワイルドカードネタを発表しました。