はじめに
お世話になったツールの紹介をしようと思います。
フォントフォールバック グリフがグレーアウトで識別できる、指定フォント グリフを文字コード一覧で表示するツールです。
Glyph Browser
Microsoft Store で公開されているフリーソフトです。
指定したフォントで、文字コード一覧を表示します。
Microsoft Store の説明を見ると「Segoe UI Symbol」Windows アイコングリフを調べるために開発したとのこと。
基本操作
起動すると、スプラッシュ表示して、Calibri フォントで文字コード一覧を表示します。
右上フォント名を選択すると、フォント一覧が表示されて、フォントを選択できます。
左端中央/右端中央を選択(もしくは、マウススクロール)でページ送りができ、左上コード範囲を選択すると、表示するコード範囲を選択できます。
フォールバック適用確認
Glyph Browser の良い点は、対象フォントにグリフ(字形)登録されていない文字コードについて、グレーアウト表示でフォールバック適用(代替フォント利用)グリフが表示されることです。
対象フォントに存在しない文字コードのフォールバック グリフをグレーアウト表示してくれるので、どの文字が存在しないかを視覚的に確認できます。
「IMEパッド - 文字一覧」右上でフォントを選択でも、対象フォントで文字コード一覧表示できますが、フォールバック適用を確認することができません。
例えば OCRB フォントでは、U+2202, U+2206,... とオレンジ系背景色の文字コードが、対象フォントにグリフ登録されている文字コードです。
グレーアウトされている U+2200, U+2201, U+2203,... は、対象フォントにグリフ登録されていない文字コードです。
フォント毎のグリフ確認
フォント一覧で、任意の文字コードを選択すると、対象文字コードについて、フォント毎のグリフを確認することができます。
例えば、U+2264 を選択すると、対象文字コードのフォント毎のグリフ一覧画面となります。
オレンジ系背景色の字形は、対象フォントのグリフです。
背景色なしは、対象フォントに該当文字コードのグリフが存在していません。
「HG正楷書体-PRO」「HG行書体」などは、フォールバック適用されていますが、「MS Outlook」などではフォールバック適用されず、指定フォントに存在しない文字コードは四角表示となっています。
※ソース公開されていないので、どのような判断かは確かではありません。
Windows アイコングリフ
冒頭に記載した Glyph Browser 開発目的の Windows アイコンフォントは下記です。
アイコンフォント | 対象 |
---|---|
Segoe UI Symbol | Windows 7/8/8.1 デザインガイドに沿ったアイコン |
Segoe MDL2 Assets | Windows 10 デザインガイドに沿ったアイコン |
Segoe Fluent Icons | Windows 11 デザインガイドに沿ったアイコン |
アイコングリフは「Private Use Area(E000-F8FF)」に存在します。
E000 から E5FF はレガシー(Segoe UI Symbol)領域で、Segoe MDL2 Assets, Segoe Fluent Icons は E700 以降が対象です。
C# ツールなどで、Button フォントを Segoe Fluent Icons にして、button1.Text = "\uE715" のように使うこともありました。
Microsoft サイトの情報
ツールでの表示
類似ツール
フォント格納グリフの一覧表示ツールも掲載しておきます。
charmap
C:\Windows\System32\charmap.exe
Windows 標準搭載ツールで、選択したフォントに登録されているグリフを一覧表示します。
本ツールでの表示は、登録されているグリフを文字コード順で列挙しています。
このため、有効な文字コードでも、該当フォントにグリフ登録されていない場合は、詰めて表示されます。
選択したグリフの文字コードは、下部ステータスバーに表示されます。
Charctor Map UWP
Microsoft Store、GitHub で公開されているフリーソフトです。
基本的な機能は、前述 charmap と同等で、こちらのほうが使い勝手は良いです。