この記事は、カサレアルAdvent Calender 2022 の16日目のエントリです。
カサレアルの営業企画/マーケの竹葉が参加してきたGoogle Cloud Next '22についてレポートします。ゴリゴリの技術ではない、ちょっと毛色が違う記事としてゆるくお読みください!
結論を端的に
Google Cloud Next '22、クラウド導入、クラウドエンジニア育成を考えるときに使える情報がたくさんあって収穫大きかった!
Google Cloud Next '22とは
2022年10月に3日間ほどで開催された世界規模のオンラインカンファレンス。
全部で125のセッションが展開され、Google Cloud CEOによるOpening Keynoteに始まり、世界5都市で渡されてく基調講演、旬なトピックを扱う対談形式のスポットライトセッション、Google Cloud導入企業によるブレイクアウトセッション、スポンサー企業によるパートナーインサイトなどなど、様々な切り口で技術動向が紹介されました。
参加対象は、"開発者、ビジネスの意思決定者やリーダー"とのことでしたが、現在カサレアルはGCPパートナーになるべく手続きを進めているので、トレンドは仕入れておこう、ということで元開発者で現営業企画/マーケの私も参加してきました。
『クラウドエンジニアを育成する方法』が超絶よかった
株式会社G-gen クラウドソリューション部 部長 杉村さんによるセッションです。
カサレアルは開発、コンサル、教育研修の3本柱で事業を行なってるので、「エンジニアの育成」というキーワードはとても気になります。
特に「クラウドエンジニア」については世の中的にもますます注目度が増していて、ゼロから要望をまとめるのを手伝ったり、すでに内製で行なっている研修の発展編を企画したりと、各企業の取り組み段階はさまざまです。
そんななか、お客さんとどんな会話ができたら「よし、これで行こう!」と進められるのかは常に悩むところなのですが、このセッションは「私が思ってたこと言語化してくれてありがとうございます!!!」とか、めちゃくちゃ上から目線なことを思っちゃうくらい、視聴してよかったです。
このセッションで私が持ち帰れたもの
- クラウドエンジニアの定義
- ベースとして必要な広いIT知識
- 技術力の身につけ方
アジェンダそのまんまなのですが、頭の中がだいぶスッキリしました。
ふわふわしていた点と点をつなげてくれた感じがします。
みなさんも、クラウドエンジニアって?それに必要な知識って?どうすればなれる?というのはなんとなく考えられても言語化するのが難しかったり、もう「それは人によって違いますね」とか言っちゃったりするのではないでしょうか(それは確かにそう)。
この中でも最も腹落ちしたのはクラウドエンジニアの定義で、アーキテクト、デベロッパー、アドミニストレーターの3つの役割が備える「 能力を「全て」持っている人のこと 」とのこと。
そうじゃん!!!!と思いました(後述)
講演内容については検索すると出てくるのでここでは割愛させていただき、
この後は、これをきっかけに私が考えを深めたことについて書いていきます。
このセッション後に私が行動したこと
ふむふむと講演を視聴して終わり、だともったいなさすぎるので、社内で活用できるように自分なりに行動しました。
まずはクラウドを導入するにあたりどんな道筋が勧められているのか、三大クラウドプロバイダーが発信している情報をあらためて確認しました。
- The Google Cloud Adoption Frameworkを読んだ
- AWS Cloud Adoption Frameworkを読んだ
- Azure 向けの Microsoft Cloud 導入フレームワークを読んだ
- 上記3つに共通している部分、フォーカスの具合(鳥瞰か虫瞰か)について整理した
どのフレームワークも、ざっくりと軸、成熟度、ステップの観点を持っています。
使われている言葉はそれぞれ若干異なっていますが、たとえばGCPやAWSの言葉を借りると下記のようになります。
- 軸:技術(Technology)、人(People)、プロセス(Process)
- 成熟度:短期的(Tactical)、戦略的(Strategic)、変革的(Transformational)
- ステップ:ビジョンの打ち出し(Envision)、方向づけ(Align)、導入(Launch)、スケーリング(Scale)
ここからさらに細かくしたり(虫瞰)、逆に大きくまとめたり(鳥瞰)すると、ビジネス、組織、ガバナンス、などなどといった言葉が並び始めます。そこは各クラウドプロバイダーによってピントを合わせたい具合が違っていて面白いです。
それで、クラウドエンジニアの育成を考えるには
三大クラウドプロバイダーが発信する情報に乗りつつ、どこにフォーカスしたらお客さんと会話しやすいか?を考えました。みなさんも、物事を構造化して理解する、というのは好きなはず(私は好き)。
さて、冒頭にクラウドエンジニアとは、アーキテクト、デベロッパー、アドミニストレーターの3つの役割が備える「能力を「全て」持っている人のこと」とのこと、と触れました。
そもそも、この役割はなんとなくそんな気がするけど本当にそうかな、と思い、三大クラウドプロバイダーから提供されている資格の名称を拾ってみました。結論、やはりこの3つに大別できそうです(なお、アーキテクトというと「設計者」という訳になりますが、「基盤担当者」と置き換える方が私はしっくりきます)。
お客さんからもよく、「アプリ開発者に、基盤がクラウドになることで何が変わるのか学習してほしい」「基盤担当者にはどんなアプリが環境に載ってくるのかを知ってほしい」といった声が聞かれますが、アーキテクト、デベロッパー、アドミニストレーターとしての能力をすべて揃えようとしたときにどこが足りていないか?に注目すると会話がしやすそうです。なんでこれに今まで気づかなかったのか不思議なくらい。
ジョブスの名言に「多くの場合、人は形にして見せてもらうまで、自分は何が欲しいのかわからないものだ」とありますが、これです。形にして見せてもらえると「私が考えてたやつこれです」とか驕り高いことを思ってしまったので、これを私もお客さんに対してやりたいな、なんてまた驕り高いことを思いました。
また、最終的に関心が集まるのは「クラウドエンジニアの育成」です、つい環境を整えることや、その技術を習得することだけをゴールにしてしまいがち、とも気づきました。それも大切ですが、技術(Technology)、人(People)、プロセス(Process)の3つの軸を持って考えていかなければ、と思いました。
大事なことはもう1回言う
Google Cloud Next '22、クラウド導入、クラウドエンジニア育成を考えるときに使える情報がたくさんあって収穫大きかった!
記事執筆時点では、「はいこれ、みなさん使ってください!」というものにはまとまってないですが、いろいろ考えたり調べたりまとめてみたりするきっかけになったGoogle Cloud Next '22、参加してよかった!!後追いで視聴もできるので、ご興味あればぜひ。