はじめに
過去に、以下の記事で Office をインストールする手順を紹介しました。
以下の記事で紹介している Office カスタマイズツール(OCT)を使えば、必要な XML ファイルも自動的に用意してくれます。
上記の記事を検証した時には、Office LTSC 2024 は提供されていなかったため、今回 追加で検証してみました。
Office の 新バージョンが提供された時の考慮事項
以下の記事で案内されている通り、Office LTSC 2024 は、2024/9/16 に発表されたばかりです。
Office LTSC 2024 が提供された直後は、OCT に 2024 の選択肢はありませんでした。
そのため、OCT を使った XML の自動作成をすることができず、自身で XML を記載する必要がありました。
製品名 | PID | 更新チャネル | PIDKEY (KMS) |
---|---|---|---|
Office LTSC Professional Plus 2024 VL | ProPlus2024Volume | PerpetualVL2024 | XJ2XN-FW8RK-P4HMP-DKDBV-GCVGB |
Office LTSC Standard 2024 VL | Standard2024Volume | PerpetualVL2024 | V28N4-JG22K-W66P8-VTMGK-H6HGR |
PID(製品ID)は、以下で確認できます。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/office/ltsc/2024/deploy
更新チャネルは、以下で確認できます。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/office/ltsc/2024/update#update-channel-for-office-ltsc-2024
KMS 用の PIDKEY は、以下で確認できます。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/office/volume-license-activation/gvlks
結論から言うと、OCT が使えなくても、上記の情報さえ確認しておけば、Office LTSC 2021 用の XML ファイルを Office LTSC 2024 に 書き換えることで対応が可能です。
但し、その場合は ODT を最新化して使うようにしましょう。
今回のシナリオ
以下の要件での 導入を想定しています。
- Office LTSC Profesional Plus 2024 (64bit) 日本語版
- 資材は インターネットからダウンロード
- インストール時の画面を表示させる
- EULA 自動応答
- KMS キー
設定内容と手順
- OCT のサイトを開きます。
https://config.office.com/deploymentsettings
- 以下の通り、設定していきます。
★更新チャネルは、表示されませんが、このまま進めて ちゃんと XML が生成されましたので、OK でした。将来的には チャネル が選択できるようになると思われます。
ファイル名を指定します。
ここで 拡張子は付けません。エクスポートすると、拡張子として .xml が付加されます。
生成された xml ファイル
確認する限りは、Product ID , PIDKEY , Channel は LTSC 2024 用のものが適切に構成されており、問題なさそうです。
<Configuration ID="dadb4fdf-d016-4d11-8983-bf6847f05d0f">
<Add OfficeClientEdition="64" Channel="PerpetualVL2024">
<Product ID="ProPlus2024Volume" PIDKEY="XJ2XN-FW8RK-P4HMP-DKDBV-GCVGB">
<Language ID="ja-jp" />
<ExcludeApp ID="Lync" />
</Product>
</Add>
<Property Name="SharedComputerLicensing" Value="0" />
<Property Name="FORCEAPPSHUTDOWN" Value="FALSE" />
<Property Name="DeviceBasedLicensing" Value="0" />
<Property Name="SCLCacheOverride" Value="0" />
<Property Name="AUTOACTIVATE" Value="1" />
<Updates Enabled="TRUE" />
<RemoveMSI />
<AppSettings>
<User Key="software\microsoft\office\16.0\excel\options" Name="defaultformat" Value="51" Type="REG_DWORD" App="excel16" Id="L_SaveExcelfilesas" />
<User Key="software\microsoft\office\16.0\powerpoint\options" Name="defaultformat" Value="27" Type="REG_DWORD" App="ppt16" Id="L_SavePowerPointfilesas" />
<User Key="software\microsoft\office\16.0\word\options" Name="defaultformat" Value="" Type="REG_SZ" App="word16" Id="L_SaveWordfilesas" />
</AppSettings>
<Display Level="Full" AcceptEULA="TRUE" />
</Configuration>
展開する
展開を行うためには Office 展開ツール (ODT) を使います。
重要
すでに ODT をダウンロード済みの場合でも、新しい Product ID の製品を導入する際には、最新の ODT をダウンロードしましょう。古い場合には 利用できない場合があります。
公開情報
- 以下のリンクから、直接ダウンロードできます。
https://www.microsoft.com/en-us/download/confirmation.aspx?id=49117
- ダウンロードしたファイルを実行します。
- 以下の画面では はい で応答します。
- 内容を読んで、チェック を行い、Continue を押します。
- 任意のフォルダ(下図では C:\ODT)を作成して選択し、OK を押します。
- 以下のメッセージが出れば OK です。
- フォルダ内に、以下のファイルが展開されています。
このフォルダに、OCT で作成したファイル (OCT2024.xml) をコピーしてください。
- ターミナル(管理者)を起動します。
- ODT を使って インストールを行います。
以下のコマンドを実行してください。
.\setup.exe /configure .\OCT2024.xml
- 以下のように インストール中のウィンドウが表示されます。
- 数分待って、インストールが完了すると、以下のウィンドウが表示されます。
- 以下のように Office LTSC Professional Plus 2024 が展開されます。
以上で、Office LTSC 2024 のインストールは完了です。
Next Step
ここまで検証できていれば、以下の記事を参考に Intune を使って Office LTSC 2024 を展開できるはずです。
チャレンジしてみてください。